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2006.9.9 『カムイエクウチカウシ山』(1,979m)  古い話だよ・・・

 先週の4連休中日高山脈の『カムイエクウチカウシ山』が、

大変賑わったようだ。

私が知っている岳友も、

3名が別々のパーティーを組んで登っていた。

そんな賑わいを見ていると、

ふとまだ静かだった時代の『カムエク』が懐かしくなり、

振り返ってみることにした。

 『カムエク』には2001年と、

2006年に登っている。

いずれも日帰りだった。

私は山中泊が嫌いなので、

日帰り登山にこだわり、

スピード登山を心がけていた。

汗をかいたままシュラフに入ることなぞ、

自分の中では考えられない。

山に登ったあと温泉、銭湯となんでもいいから、

とにかく汗をスッキリと洗い流し、

車中でゆっくり酒を楽しむ、

というのが毎度のパターンだった。

またデジカメを初めて手にしたのが2000年の秋。

こいつは大変便利で記録を残しておける。

ただ2013年にHiromiと知り合うまでは写真の数が少なく、

詳細な記録を残していない。

 2006年9月9日は短い夏休み中で、

札内川流域に前泊で入っていた。

そして9日の朝車を走らせ、

「札内川ヒュッテ」の車止めに移動。

そこからMTBで「七の沢出合」まで走った。

この間の記録がないのだが、

おそらく30~40分で出合いに着いたと思う。

 7時15分、「七の沢出合」をスタート。

札内川を行くが、けっこう中洲の面積が広く、

その中に踏み跡があり、

水の中を歩くよりスピードが上がる。

そして8時10分、「八の沢出合」。

ここは天場となるところだが、

テントは一張りもなかった。

静かな山旅を楽しめる。

「八の沢」は見通しが利きにくく、

気付かぬうちにけっこう高度を稼ぐ。

そのうち前方が開けて、

「八の沢カール」付近が目に入る。

その後「二股」、「三股」と、

登山道的な部分を登り、

10時25分、「八の沢カール」。

この辺りにもテントはなし。

前方にカールから天を突くように立ち上がる壁、

左手に「ピラミッド峰」の迫力ある姿を眺めながら登って行く。

そこで単独の若者とすれ違った。

「八の沢出合」で天泊したそうだ。

この日人に出会ったのは、

この若者ただひとりだけだった。

最後は稜線上を詰めて、

11時20分、『カムイエクウチカウシ山』。

ここは一等三角点。

しかしその点名が「札内岳」だ。     

地形図に山名が記された『札内岳』は、

この山の北側にある。

その三等三角点名もやはり「札内岳」。

なんだかしっくりこない。

また、頂上付近から眺める「八の沢」の全貌は迫力あるもので、

「こんなに歩いたのか?」と驚かされる。

 15時10分、「八の沢出合」、

16時、「七の沢出合」。

 急ぎ足で記憶をたどってみた。

この頃は52歳、まだまだ元気だった。

この二日前には「コイカクシュサツナイ川」出合いから、

『ヤオロマップ岳』を往復していた。

ずいぶん昔のことだけどねえ・・・

 

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2021.7.25 「167mP」  暑くて暑くて栗山湖でハイキング

 連日の猛暑でいやになり、

世の中4連休の最終日は、

栗山の「栗山ダム」に出かけて、

朝のうちに湖を周遊し、

サッと帰宅することにしていた。

そんなことを考えていた土曜の夜、

この日誕生日を迎えた岳友のChieに、

お祝いメッセージを送った。

すると久しぶりに会って話しがしたくなり、

「栗山湖」周遊でよかったら、

と誘ってみた。

結果OKということで、

日曜の朝現地で合流。

 朝7時過ぎに「栗山ダム」に着いて外に出ると、

「なんじゃこりゃ!?」

ひどく蒸し暑い。

湿度が高く黙っていても、

ジワ~っと汗がにじみ出る。

何もせずにおうち帰って休みたくなる。

 Chieとは14年前の秋、

浜益の『黄金山』で知り合った。

その後何度か同行登山をしたことがあった。

そして最後に会ってから2年くらい経ったか?

 湖の北側の広場に車を置いてスタート。

まずせき止められたダムの上を歩いて、

南側の対岸に渡った。

暑くてすぐに汗だくだが        、

久しぶりの会話に花が咲く。

私は女房がどこぞから仕入れてきた占いによると、

前世が「カリフォルニアの田舎のおばちゃん」だと言う。

だからおばちゃんとの会話は、

苦になるどころか大変楽しい。

従って職場のおばちゃんたちとも、

大いに話しが盛り上がるというわけ。

Chieは昔からおしゃべり大好きで、

話し出すと全然止まらない。

こちらは一貫して質問とあいずちを繰り返すだけだ。

 湖の対岸に渡って林道を歩くが、

舗装されているにも関わらず、

既に廃道でイタドリがはびこっている。

こういう観光目的の道路は、

あっちもこっちも同じように衰退して行く。

せっかく税金を投入して作ったものを、

どうして活かしきれないのかね?

 湖を半分ほど回ったところで、

右手の伐採地に上がってみた。

昨秋伐採が入ったこの辺りは、

まだ地面が荒々しいままで、

大変歩きにくい。 

それでもおしゃべりを続け、

更に藪に入ってもまだしゃべり続けた。

また、ブヨはシーズンを終えたものの、

今度はアブがひじょうにうるさく、

油断しているとすぐに刺される。

一瞬チクッと痛みを感ずるが、

その毒が体内に入っても、

ブヨに刺された時のように、

かゆみがいつまでも持続しないのがいい。

 伐採地の「167mピーク」に上がって小休止。

そしてザックを降ろしてビックリ!

私のザックの中に入れていた、

氷水入りのポットのフタが開いていた。

おかげでザックの中が水浸し。

そしてそれが背中を濡らしていた。

なんか背中がいつもの汗以上に濡れて、

おかしいと思ったんだよねえ。

まあその分汗にまみれた熱い体を、

冷やしてくれたんだろうけどねえ・・・

 小休止中もアブがうるさいので、

早々にザックを背負って歩き出した。

林道に下ってまた湖の縁を歩いて行く。

私が幼少期に遊んだ「ポンウエンベツ川」を渡ると、

ダム施設とはちょうど反対側の位置となる。

あとは直線的な車道を歩き、湖を一周して駐車地に着いた。

短いハイキングだったが、

この日の蒸し暑さの中では十分な行程だ。

パッと片付けを済ませてChieは先に帰っていった。

そうそう、Chieがこの朝合流した時に、

私の大好物である「のどごし生」をそっくり1ケースくれた。

以前にもこういうことがあったのだが、

Chieはほんの些細なことを「恩」として忘れず、

いつかこうして返してくれる。

なんも無理しなくていいのによう。

でもありがとう!

「のどごし生」ならいくらあってもいい。

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2021.7.24 『芦ノ沢』(499m)  桂沢湖で林道歩き

 この連休はHiromiがひとりで、

ニセコ方面に出かけている。

私よりはるかに若いHiromiは、

まだまだ登山道を歩くのを楽しみにしている。

 今日も三笠に出かけた。

もう暑くてしょうがないので、

軽装で林道を歩いて高度を稼げる山を選んだ。

 三笠市桂沢を富良野方面に走り、

国道452号線とぶつかるところで、

夕張方面に入った。

そしてすぐに「桂竜橋」を渡る。

その後「桂沢トンネル」の手前に現れるはずの、

林道入口が見当たらない。

しかたなく「桂沢トンネル」を抜けて、

すぐ左手のゲートで閉ざされた、

林道入口を見つけた。

これはすぐ上で先ほど見つからなかった林道と合流する。

ところがこの林道入口は、

狭くて駐車スペースがない。

またあきらめて先に進んだ。

そして地形図上に示されている、

最後の林道入口へ。

既に廃道の頼りない林道ではあったが、

駐車することができた。

外に出ると今日もひどく暑い。

 9時30分、廃道の林道をスタート。

すぐ「桂沢湖」の南部分を見渡せるところに出た。

ここではずいぶん前から、

新たなダムの建設工事が進められている。

しかしそれは予算を大きく超えたため、

工事がストップしていると聞いた。

そもそも「桂沢ダム」があるのに、

何故もう一基ダムが必要なのか?

行政が進めることは度々理解に苦しむ。

 廃道の林道を進んで行くと、

今度は西側を見渡せるところに出た。

すぐ下には国道452号線が走っている。

そしてこの景勝地を過ぎて進むと、

この前に目にしたゲートで閉ざされた林道と合流する。

これが「上一の沢林道」で、

目指す三角点ピークの、

すぐそばまで誘ってくれる。

ひとりで「暑い」、「暑い」を、

無意識に連発してしまう。

路面に船板を敷き詰めた部分が現れた。

「この林道は何が何でも大型車を通行させるぞ」、

といった意気込みを感じさせる。

また、地形図上の「401m標高点」付近では、

機材や重機が集結していた。

近くにある送電線の鉄塔修理でもしているのか?

今日は休みのようだった。

こういった仕事も少しずつではあるが、

週休二日制が浸透してきた。

実に良いことだと思う。

でなければ休める人はとことん休み、

休めない人はいつまでたっても休めないという、

誠に不公平な状況が延々と続くことになる。

 今回のルートはスタート地点からピークまで、

約4kmの行程だ。

林道からは時折木の間越しに遠くの山々が見渡せる。

そんな中には『夕張岳』も含まれるが、

まだPM2.5の影響が残っているのか、

ぼんやりとシルエットだけが望まれた。

 Co.460でピークの基部に達した。

目の前の藪はソコソコ濃い。

長ズボンに履き替えて藪突入。

背丈がすっぽり隠れる笹薮だ。

しかし標高差はわずか40mほど。

人が入った形跡はない。

その中で頭を大きく突き出した標石を発見!

11時20分、三等三角点「芦ノ沢」

暑くて汗が滴る中、

今日は標石周りをきれいにしてやった。

 藪を漕いで「上一の沢林道」に下り立つと、

ちょうど正面の樹木の切れ目から、

二等三角点「上一の沢」が見えていた。

そこでカップ麺一個の昼食とした。

 復路の林道は向かい風となったので、

登りよりはるかに涼しく歩けた。

そして最後はまた「桂沢湖」の風景を眺め、

13時05分、駐車地。

今日も車中泊の用意をして出かけた。

しかしひどい暑さにそんな気にはなれず、

また車を走らせて帰途に着いた。

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2021.7.23 『抜羽沢』(ぬっぱざわ・174m)  標高の割には盛りだくさん!

 

 誠に奇怪な光景というものがあるもので、

これを見たときは目を疑った。

ご覧いただきたい。

これは三笠市の、とある風景。

山裾の小規模農家の畑を取り囲んだ「カカシ群」だ。

これで動物や鳥たちから、

畑の作物を守ることができるのかどうかは知らないが、

何とも奇抜で奇怪だ。

いったい何体あるのかを数えたわけではないが、

とにかく広い畑をぐるりと、

密状態で取り囲んでいた。

 今朝家を出て美唄市に向かった。

今回は美唄市の三角点を訪ね歩こうと、

地形図を色々用意して出かけた。

ところがある林道は、

その奥で何かの工事中のようで、

大型ダンプが頻繁に行き交っており、

またある林道ではその奥で、

いまだに露頭炭の採掘がされているようで、

やはり大型ダンプが出入りを繰り返していた。

用意した地形図の山へのアプローチ地点は、

全て見て歩いたが、

美唄はちょっと難しいあ。

そんなことをしていて、

昼を過ぎてしまった。

時間がないので短時間で登れる山は、

と考え「抜羽沢」に登ってみることにした。

その林道入口を目指したところ、

冒頭のカカシ群に遭遇したというわけだ。

 三笠市美園町で林道入口に至ると、

そこは「三笠市立中央中学校」の校門前だった。

「中央中学」と言う割には、

ずいぶん端の山の下にあるものだ。

但しこの中学校は既に廃校のようだった。

校門の前を通って林道に入った。

すぐにゲートが現れたが開放されていた。

ゲートからいくらも歩かないうちに、

今度は貯水池が現れ、

水のある風景はなかなかいいものだ。

快適に歩ける林道は、

きっちり草刈りされていた。

そして貯水池を回り込んだところで、

左手の尾根に取り付いた。

地形図によるとその辺りに、

林道分岐があることになっており、

その分岐から支線に入るつもりだった。

ところが既に廃道で、

痕跡だけがかすかに残っていた。

藪を漕いでもそう長い距離ではない。

藪に入って間もなく後ろで「バツン!」と言う、

大きな音がして驚いた。

見ると太い枝が自然落下したものだった。

わずかな時間差で難を逃れた。

こういうことに備えて、

ヘルメットを着用しているが、

太い枝に直撃されたらひとたまりもない。

首の骨が折れてしまうだろう。

それを思うと肝が冷えた次第だ。

 標高120mほどで突然刈り分け道に出た。

人為的に整備されたもので驚いた。

いったい何のための道か?

とにかくずいぶん楽をできることになった。

それを利用して登り、

三角点ピークが木の間越しに見えてきたので、

再び藪に入ってピークを目指す。

すると今度はピークに建物だ。

いやあ、たいした山ではないのに、

ずいぶん盛り沢山だ。

建物に近付くとどうも休憩所のようだ。

そばに案内標識もある。

どうやらここにかつて、

ハイキングコースが存在していたらしい。

その昔は炭都として栄えた三笠市だ。

建物のそばに標石があり、

三等三角点「抜羽沢」

 下山は刈り分け道を下ってみた。

すると林道から尾根に取り付いた地点の、

ほんの20mほど先で林道に合流した。

灯台下暗しとはこのことだ。

 駐車地に着いても暑くて暑くて、

吹き出す汗が止まらない。

今日も車中泊の用意をして出かけたが、

暑い中でとてもその気にはなれず、

三笠インターから高速自動車道を利用し、

一気に帰途に着いた。

 

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2021.7.22 『佐々山』(324m)  KaoruがYoshieを連れてきた

 今週も先週に続き、

月~水曜の三日間出勤。

そして来週は4日間出勤の予定。

そこで盆前の出荷がほとんど終わるので、

長い休みが近付くことになる。

 世の中四連休だということを昨日知った。

私は毎週4連休だ、5連休だと言っているので気付かず。

今日はKaoruと登ることになっており、

今朝石勝樹海ロードの温泉「はくあ」駐車場で合流した。

ところがそこから見えるはずの、

予定していた『坊主山』が、

麓までスッポリとガスに包まれて何も見えない。

初心者二人を何も見えない山に案内するのは、

どうにも務めを果たせぬような気になり、

夕張に戻って『佐々山』に登ることにした。

石勝樹海ロードは何年も見たことがないくらい、

多くの車が走っていた。

また、途中の「穂別キャンプ場」では、

受付待ちと思われる長蛇の列を目にした。

世の中新型コロナウィルス感染拡大で、

国や自治体が外出自粛を呼びかけているが、

オリンピックは開催されるし、

それに伴うバッハ会長の歓迎会も催された。

そのバッハ会長も移動の自粛どころか、

広島県までわざわざ出かけていった。

またニュースでは自治体職員による、

多人数での飲食が繰り返し報道される。       

そんな状態で誰が指示に従う?

無理だろう・・・

 「佐々山林道」のゲート前に移動し、

車から降りてきたKaoruの友達「Yoshie」を見てビックリ!

デカっ!!

身長を尋ねると170cmを超えているそうだ。

KaoruとYoshieは子育ての頃からのママ友だそうで、

もう20年来の付き合いになるそうだ。

そのYoshieも山歩きを始めたということで、

今回Kaoruが連れてきた。

 このところ連日30℃を超える真夏日が続いており、

今日も同様の予報だったのだが、

どういうわけか上空のガスが晴れず、

直射日光が当たらない分涼しい。

楽しい会話を交わしながら林道を歩いて行く。

またこの二人は登山初心者だが、

ランナーなので体力的には全く問題ない。

Yoshieは目にするものに次々と感動し、

「すごい」を連発する。

 林道から北電の送電線保守管理用の作業道に入り、

高度をグイグイ上げて行く。

すると送電線下の刈り分けが、

良い風景を見せてくれる。

尾根の上部に上がってからは、

多少の藪漕ぎで四等三角点「佐々山」へ。

三角点の標石なぞめったに目にすることがない二人は、

ここでも小さな感動を得た様子。

 三角点から下って作業道へ。

そしてその先の送電線下まで歩を進めた。

今日の最高標高350mに立つと、

夕張の風景が見える。

その中には高速自動車道と、

国道274号線の大渋滞が、

手に取るようにはっきりと眺められた。

登る前にラジオのニュースで流れていた、

高速自動車道での火災による影響だ。

その渋滞の様子を目にし、

下山後穂別方面へ移動する予定だった私は、

急きょ中止して一旦帰宅することにした。

 下山もよくおしゃべりをした。

楽しく歩いてゲート前駐車地へ。

楽しかったねえ!

お疲れ様でした。

 

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2021.7.18 『敏技沢』(ぴんぎざわ・271m)  美しき緑の山へ

 日曜の朝、むかわ町有明の、

小高い伐採地で目覚めると、

辺りは真っ白なガスに包まれ、

その湿気が不快なほどだった。

車中泊ではどうもよく眠れず、

それがだんだん億劫になってきた今日この頃。

しかしそのためのハイエースであるから、

今後も車中泊による山旅は続けて行く。

 伐採地から「有明林道」入口に移動して準備。

『敏技沢』には昨年の12月にひとりで登っている。     

   

そのときこの辺りの景観に惹きつけられ、

次はHiromiを連れて登ると決めていた。

 5時55分、「有明林道」入口を徒歩でスタート。

前回はこの先1kmほどの土場まで車を入れたのだが、

今回は林道の入口から歩くことにした。

そしてそれで正解。

歩き出して300mほど進むと、

林道に横たわる倒木があった。

 林道を歩いて最初に現れる分岐を、

右の古い作業道に入る。

すると間もなく広い土場が現れるが、

もう草が生い茂っていた。

それを横目で見ながら、

作業道を登って行く。

この作業道は既に荒れ放題で、

車の乗り入れは不可能だ。

次第に雑草が覆い出す作業道を進んで行くと、

左前方に見えるカラマツの林が美しい。

更に歩を進め短い林を抜けて伐採地に出る。

すると素晴らしい風景が広がる。

広い伐採地に背の低い笹が密生し、

木の切り株を全て覆い隠している。

正に緑一色だ。

雑草や笹がガスに覆われたあとで、

多量の水分を葉に蓄えているので、

下半身だけ雨具を着用していた。

雨具は林道歩きで暑苦しかったのだが、

雑草や笹の中に入ると、

そこに蓄えられた水分が、

下半身を冷やしてくれた。

美しい風景を見渡しながら登って行と、

Hiromiが足元に転がる、

動物の頭骨を見つけた。

エゾシカだろうが、

こういうものは極力目にしたくない私。

そして作業道を離れ、

シカ道を利用して傾斜を上げる。

すると背後には緑一面の美しい景色が、

みるみる広がっていく。

あちこちで目にしてきた伐採地だが、

ここの美しさは格別だ。

 地形図上の「185m標高点」に立つと、

この伐採地の全貌が見渡せた。

そしてここから細尾根を行く。

ほとんど藪のない尾根の上には、

きっちりと登山道のように、

シカ道が刻まれている。

これもまた美しい尾根だが、

そこには猟銃の薬きょうがいくつも転がっていた。

ハンターがここまで入ってきて猟をしているのだ。

 小さなアップダウンを繰り返し、

7時05分、四等三角点「敏技沢」

このピークから数キロの尾根歩きを経て、

「潮鼈」(三等・うしおべつ・275m)を往復するのが、

今年の秋にやってみたいことの一つだ。

 また美しい細尾根のアップダウンを経て、

「185m標高点」へ。

そして広い緑の海に吸い込まれるように下る。

 8時05分、駐車地。

この山は今後も何度となく、

繰り返して登ることになるだろう。

そんなことを予感せずにはいられない山だ。

 まだ時間は早いが、

気温が既に30℃近くまで上がっている。

速やかに帰途に着き、

帰宅してエアコンが効く室内で、

2時間もぐっすりと寝込んでしまった。

大変疲れた老体であったことを、

あらためて自覚した次第だ。

ただ、夕方Hiromiとの「反省会」は欠かせないけどねえ・・・

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2021.7.17 『御高井山』(みたかいやま・441m)  師弟を逆転された日・・・

 今回の週末は、

久しぶりに平取方面に出かけた。

土曜の朝Hiromiを迎えに行き、

むかわ町穂別~振内経由で、

貫気別に抜けて芽生へ。

そして「総主別橋」を渡ったところで、

右手の町道「総主別旭線」に入った。

この町道は砂利道で、

林道となんら変わりがない。

そんな砂利道の町道を、

3kmちょっと走ると、

左手に「総主別林道」の入口が現れるが、

工事標識が立てられ、

それによると林道奥で、

何やら工事が行われている様子。

ただ「週休二日制試行現場」の標識もあり、

なんとなくホッとする。

そうだぁ、みんな平等に週休二日にしなきゃ!

 「総主別林道」入口そばに、

十分な駐車場スペースがあった。

車外に出て準備を始めるが、

まだ何もしていないのに、

全身から汗がにじみ出てくる。

暑い!

 9時30分、駐車地をスタートし、

すぐ「総主別林道」に入った。

入口にゲートはなかったが、

我々は徒歩で行く。

少し歩くといきなり前方が開け、

広く美しい伐採地に出た。

伐採された斜面に緑の笹が密生し、

美しい風景を作り上げている。

しかし、太陽光線が容赦なく照りつけ、

暑くてたまらない。

町道が樹林帯の中にあったので、

最初からヘルメット着用としたが誤った。

 林道の入口から1.5kmほど歩いたところで、

ようやくゲートに出くわした。

ゲートを越えるとすぐに分岐となり、

支線が「総主別2号線林道」となっていた。

これは「総主別林道」をそのまま進む。

と同時に、ここから明確に高度を稼ぎだした。

そして次に現れた分岐は、

本線を離れて左手の「厚喜作業道」に入った。

「総主別林道」は地形図上で、

ここから破線となっているが、

実際にはまだしっかりしているようだった。

「厚喜作業道」を利用すると、

「御高井山」のピークを、

時計回りで囲むように周遊することになる。

「総主別林道」から尾根筋を選び、

直接ピークを狙うのが最短時間だが、

折角周遊できる林道があるので、

これを利用して進み、

更に上部で「御高井作業道」に入る。

最後は藪漕ぎ最短距離で、

三角点ピークに立つことにした。

しかし、私は暑さでもうヘロヘロ~

なんとか踏ん張り、

Co.400で林道から尾根に取り付いた。

わずかな距離でピークに至るが、

それもやっと。

そして11時10分、三等三角点「御高井山」

樹木に覆われたピークからの展望はなし。

ただ周囲の風景は緑一色で美しい。

 尾根や斜面を適当に下り、

ピークを周遊する林道に下った。

その後しばらく歩き、

日陰で中食とした。

それもヘロヘロで、

サンドイッチとカップ麺を、

ようやく流し込んだ。

そんな私の姿を見るHiromiは、

「また弱ったフリしてぇ~」

こいつにいつか殺される・・・                

 ゲーを過ぎて林道入口が近付いたところで、

美しい景観の伐採地の小山を目にしてHiromiが言った、

「あそこに登ってみよう!」

しかしヘロヘロの私は拒絶。

Hiromiに一人で行くように指示した。

するとアッという間に姿が見えなくなった。

全く気力のない私だが、

やはり緑の小山から見えるものに魅力があり、

Hiromiの後を追った。

Hiromiは作業道を行ったようなので、

笹の急斜面を強引に直登した。

するとHiromiは速い!

もう上から顔を出した。

ひぃ~こら、やっとの思いでピークに上がると、

「いやあAmigo、よく頑張った! がっばったなあ!

苦しかったべなあ。大したもんだあ! うん、よくがんばった」。

師弟の立場が一気に逆転した瞬間だった。

  13時10分、駐車地。

もうヘトヘトで、

かたずけを済ませて即昼寝。

1時間ほど寝て、

「平取温泉」へ汗を流しに出かけた。

そしてこの日の車中泊地、

むかわ町有明に移動して、

美しい風景の中で、

「カンパーイ!!」

つかれたぁ~

 

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2021.7.15 「230mピーク」  ここはボタ山・・・

 昨日『月光』下山後、

車で同じく幌内地区を少し奥に移動。

そして「鉄道博物館」の先の、

林道入口付近に駐車。

「鉄道博物館」の前には、

見学旅行と思われる小学生が大勢いた。

正に「密」状態だったが、

常に「密」のわりに学校では、

新型コロナウィルスによる感染が、

それほど拡大してはいない。

衛生管理にたゆまぬ努力を惜しまない、

教職員の方々には頭が下がる。

 昨年の夏この奥の「幌内」(三等三角点・310m)に登ったとき、

その登路から西側にボタ山が見えた。

樹木のないボタ山の風景が、

なんとも魅力的で、

「次はあそこに登ってみよう」と思った。

林道を入るとすぐゲートが現れ、

「立ち入り禁止」と書かれていた。

申し訳ないが先に進ませていただく。

舗装だった路面はすぐに切れ、

草付きの広い林道が続く。

まあ林道と言うよりは、

炭鉱の作業道だったのだろう。

広くて暑い道路を登って行くと突然前方が開け、

小高いボタ山が見えた。

小ぢんまりとしているが、

なかなか魅力ある風景だ。

左から回り込むと楽に登れそうだが、

あえて正面の急斜面に挑むことにした。

それは背後に広がる風景を期待してのこと。

ところがこの斜面は、

傾斜がきついだけではなく、

トゲのある木が自生していて、

そのトゲが身体のあちこちに突き刺さる。

思いの外苦労をして登って行くと、

期待通り背後には素晴らしい風景が広がった。

そしてCo.200でピークに出ると、

これがまたいい風景でワクワクする。

その西に230mのピークが見えており、

そこまで歩くのがまた楽しい。

左前方には「幌内」が見えており、

その姿を初めて目で確認できた。

遮るもののない風景というのは、

ホント飽きないものだ。

最後の詰めで下方に池が見える。

これは地形図にも記されているので、

水が涸れることはないのだろう。

ピークからは幌内地区が見渡せる。

そんなピークで昼食としたが、

もう暑くて暑くて食欲がなく、

カップ麺一個をようや流し込んだ。

そして下山。

下山も風景を楽しみながらだが、

もう暑さに参ってヘロヘロ~

加齢で体力が衰えゆく中、

暑さに対する耐性が、

体力の衰え以上に減退しているのでは・・・

それにしても素晴らしい風景、

魅力的なボタ山だった。

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2021.7.15 『月光』(げっこう・145m)  三笠のほんの片隅で・・・

 今週は月~水曜の出勤で、

今日から日曜日まで休み。

暑いので短い行程の山に出かけてきた。

 今朝家を出て三笠市幌内に向かった。

そして幌内春日町で山に向かう小道に入った。

すぐに行き止まりとなり、

広い駐車スペースがあったのでこれを利用。

車外に出ると暑い。

今は車にエアコンはつきものだが、

昔はそんなものなくてねえ、

汗を拭き拭き運転したものだ。

窓全開で当たる風も生暖かく、

決して気持ちの良いものではなかったことを思い出す。

時計は9時を過ぎたところだった。

濃い藪漕ぎ覚悟なので、

我慢して長袖シャツを着た。

 駐車地からすぐ藪に入った。

背の高い雑草が密生している中を行く。

雑草はやがて笹にかわり、

辛抱して漕いで行くと、

突然前が開けて作業道に出た。

車の走行は不可能だが、

しっかりと草刈りがされている。

何の目的だろうか?

また、作業道の脇には、

タンクのような施設が現れた。

この辺りが炭都として栄えし頃の名残だろう。

ここにはかつて「幌内炭鉱」が存在した。

 せっかく現れた作業道は、

いくらも進まないうちに下りだしたので、

あきらめて藪に入り、

尾根筋を進むことにした。

ここで気付いたのだが、

辺りのトドマツの幹に、

ヒグマの爪痕がおびただしく残されている。

このすぐ下は人が住む集落だというのに。

トドマツの幹には深く爪でえぐった跡や、

前足でトドマツの幹を、

抱きかかえるようにして登った爪痕が残る。

 尾根筋は一旦明瞭なピークを迎えたので、

目指す三角点がある隣りの尾根に乗り換えるべ、

笹を漕いで行く。

針葉樹林の中は薄い薮も、

それがちょっと切れると笹が勢いを増す。

ただそれも短い距離だから気にもならないが。

 となりの尾根に乗り換えると、

雑草が密生した古い作業道跡が現れた。

これにのって下って行くと、

いよいよ三角点の位置となる。

三角点は笹の中だが、

なかなか見つからない。

暑くて汗が滴り落ちる。

それがサングラスの中にも落ちて不快だ。

そしてあきらめようか、

と思ったときにそれは見つかった。

四等三角点「月光」

なんとも魅力的な点名ではないか。

丸い標石の上に金属の表示板が埋め込まれていた。

この形と色が目立たなくて、

なかなか見つけられなかったのか?

とにかく見つかってよかった。

標石周りをきれいにしてやる。

結局この三角点は、

ピークに存在するのではなく、

尾根の途中の一ポイントに定められたのだ。

 下山は作業道跡をそのまま下った。

すると間もなく最下部に下り立ち、

それは駐車地へと続いていた。

最初からこちらを利用していたなら、

もっと早くに終結したところだ。

しかし面白いものも見られたので、

まあ結果オーライだな。

 

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2021.7.11 『富野』(237m)  ヒグマ接近遭遇で回避行動!

  このところ週末の連休で、

どちらかが雨になっている。

今週も同様で日曜は朝から雨、

いや、夜半に降り出した雨が、

朝になっても止まなかった。

しかし気温が20℃に達していなかったので、

雨具着用で藪山と割り切り、

朝Hiromiを迎えに行った。

そして道々を走り、

夕張に入る手前の富野地区で、

「前田の沢林道」に入った。

林道に入るとすぐにゲートが現れ、

しっかりと施錠されている。

ただ、その前に駐車スペースを確保できる。

 この日の予定は「シリツルオマップ川」に沿って伸びる、

「前田の沢林道」を1kmほど歩き、

右岸に渡って藪漕ぎで「右股」(三等三角点・240m)に立ち、

再び「シリツルオマップ川」に下り、

左岸の尾根に取り付き、

やはり藪漕ぎで「富野」(四等三角点・237m)に立つというもの。

 7時50分、ゲートをくぐってスタート。

するとすぐ地面にヒグマの足跡が。

足跡なぞ別に珍しくもないが、

どういうわけかこの日はそれが気になった。

足跡は最初ゲート方向に向かっていたが、

そのうち逆方向の足跡も現れた。

そんなものと周囲の緑の風景を眺めながら、

約1kmほど歩いたところで、

川に下る草にまみれた古い作業道を発見。

そしてそれを下り始めると、

草が横たわっており、

その面積の広さから、

エゾシカではなく、

ヒグマがそこを歩いたものと察知した。

と、同時に低く静かな唸り声!

ヒグマだ!

作業道から一段上の藪に潜んでいる。

至近距離だ。

私は反射的に体を翻し、

Hiromiに「戻れ!」と指示した。

以前のHiromiならとぼけて、

「とこ行くの~?」などと発しそうだが、

Hiromiも成長し、

危険が迫ったことを察知し、

一言も発せず指示に従った。

そして林道に戻り、

後方を確認しながら、

「シリツルオマップ川」左岸の尾根に取り付いた。

 私はザックに鈴をつけている。

藪漕ぎをするようになってからは、

その鈴を二つにして、

こちらの存在を常に知らせている。

私の山登りは今年もこれまでに160回を超えた。

そしてその多くが藪山や人のいない林道歩きだ。

それでもこうしてヒグマと遭遇することがないのは、

常に大きな音を発して、

自らの存在をアピールしてきたからだ。

そうした観点から今回のことを分析してみると、

茂みで唸り声を発したヒグマはまだ若く、

警戒心が薄かったと思われる。

それで鈴音と話し声を発して林道を歩く我々から逃げるのではなく、

好奇心も手伝って茂みに潜み、

やり過ごそうとしたのだろう。

ところが偶然そこには作業道があり、

我々がそれを利用した。

林道を外れて自分に近付いてくる我々に、

慌てたヒグマは対抗処置として、

唸り声を上げて威嚇してきた。

偶然の出来事だったが危なかった。

 ヒグマの存在から離れて取り付いた尾根は、

そこそこの藪ではあったが、

非常に薄いところもあり、

なかなか楽しく登れる。

地形図に記された「214m標高点」を越え、

尾根筋を忠実に攻めて、

四等三角点「富野」

今年4月にひとりで登っているので二度目のピークだ。

このピークからはそのまま、

北に向かって緩やかに下降する尾根筋を進む。

この尾根には「ハイイヌガヤ」が多い。

松に似た葉を持つこの植物は、

踏んだりよけたりすると、

ムチのようにピシッは跳ね返ってくる。

それが身体の各所に当たると痛い痛い。

変な話しだけどねえ、

これがチンチンに当たると特に痛いんだわ。

私は何度も当てたことがある。

そんなハイイヌガヤに、

今回は指をやられてしまった。

 雑草が猛威を振るう時期は、

作業道がそれらに覆われて気持ち悪い。

しかし今回は下だけでもと思って、

雨具を着用していたので割と快適下り、

ゲートのすぐ近くで林道に下った。

 今日はちょっとしたハプニングも交え、

Hiromiが「面白かったなあ」とひと言。

それはよろしゅうございました!

そして夕方は反省会。

 

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