猫のひたい

杏子の映画日記
☆基本ネタバレはしません☆

サスペリア2

2014-04-30 04:04:45 | 日記
1975年のイタリア映画「サスペリア2」。
ある欧州超心霊学会で、超能力の持ち主であるヘルガ(マーシャ・メリル)の講演が行わ
れていた。彼女の能力に会場は騒然となっていた。ところが彼女は突然苦しみ出し悲鳴を
あげた。聴衆の中にかつて人を殺し、再び人を殺そうとしている邪悪な者を感じたと言う。
彼女が苦しんでいる中、聴衆の1人がその場を立ち去った。
その晩ヘルガはアパートに戻っていたが、どこからともなく子供の歌声が聞こえてきて
ドアのチャイムが鳴った。ヘルガはドアの前に異様な殺気を感じたが、その瞬間ドアが
開き、大きな包丁が振り下ろされた。
その頃ヘルガの上階に住む音楽家のマーク(デヴィッド・ヘミングス)は泥酔した友人
カルロ(ガブリエレ・ラヴィア)と雑談していた。カルロと別れてアパートへ帰ろうとした
時、マークは窓越しにヘルガが殺されるのを目撃してしまう。急いでヘルガの部屋へ駆け
つけたが、彼女は既に死んでいた。窓を見ると、黒いコートの男が逃げていくのが見えた。
警察が部屋を調べている中、マークは妙な違和感を覚えた。ヘルガの部屋の廊下には
たくさんの絵が飾られているのだが、その中の1枚がなくなったような気がしたのだ。
警察は絵には触っていないと言う。マークはそのことが気になって、事件の真相を探り
始める。

この映画はすごく好きで、もう何度観たかわからない。ダリオ・アルジェントの作品の
中で1番好きだ。
子供の歌声。笑った顔の人形。消えた絵。そして音楽。不気味なものばかりだ。音楽は
「ハロウィン」には負けるもののかなり怖い。ミステリー・スリラーとでも言うのだろう
か、残虐な殺人事件が続く、後の「羊たちの沈黙」や「セブン」などに通じるものがある
のではないだろうか。
この映画は「重要なものを見ているのにもかかわらず見過ごしている」ということが
大きなポイントとなっている。主人公マークが抱く「絵が1枚なくなっているような気が
する」という違和感が、ラストで犯人がわかった時にそれとは別の驚きを与える。
マークが自室でピアノを弾いている時物音がして、自分が命を狙われているのだと知った
マークの様子はとても怖くて緊張する。窓を見ると、再び黒いコートの男が逃げていく
のを見る。
マークが事件を調べるのと同時に、関係者が残虐な方法で殺害されていく。カルロの
行動のおかしさは何なのか。謎の幽霊屋敷とは。ディテールに凝っていて、すごくおも
しろい。アルジェントにおいての最高傑作だと、私は思う。
それにしてもアルジェントってホラー映画を作りそうな顔をしているなあ。マーク役の
デヴィッド・ヘミングスは他の出演作もいくつか観ていて、割と好きだったのだが、
もう亡くなっているんだなあ。若死にしたようで、悲しい。




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コメント (2)
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