ちょっと長かったナ~。
「シチリア!シチリア!」63点★★☆
「ニュー・シネマ・パラダイス」の
ジョゼッペ・トルナトーレ監督が
出身地シチリアを舞台に描いた作品です。
1930年代、シチリアの町バーリア。
羊飼いの少年ペッピーノは
毎日を活き活きと過ごしている。
だがやがて美しいこの地にも
ファシズム支配や
第二次世界大戦などの影が漂い始める。
そんな時代を経て
よき青年に成長したペッピーノは
政治の世界に関わることになり……。
イタリア・シチリアの近代史を
三世代の家族の歴史に重ね
走馬灯のように駆けめぐる2時間37分。
特に序盤は
時間をはや回ししたかのように
テンポよくどんどんストーリーが進んでいき
アワワという
置いてきぼり感がありました。
ただ観ているうちに
あまり筋を追うことなどに
必死にならずとも
シチリアの美しい風景と
時代の流れを
風のように感じるまま
身を任せればよいんだな、と
思えてきました。
1956年生まれの
トルナトーレ監督は
28歳までこの地にいたそうで
つまり映画で
主人公ペッピーノの息子にあたるのが
自分なんだと思う。
祖父、父の時代を描き
自分を形成したものを
総まとめしたかった、ということでしょう。
9ヶ月の準備期間にセット建設だけで1年、
そして撮影に1年半という
壮大なスケールからも
その意気込みが伝わってきました。
シチリア、日焼けしそうだけど
行ってみたいな-
ということで。
★12/18からシネスイッチ銀座ほかで公開中
「シチリア!シチリア!」公式サイト