トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ノアザミの採種

2024-05-30 | 蝶の食草園

 ノアザミの種子がようやく熟して種を散らし始めた。「もう少し…」なんて横着をこいて翌日回しにでもしたら最後、風と共に散りぬいいえ、風がなくともばらけて失ってしまうのだ。袋の用意が無かったので車載されたままの日帰り温泉用のタオル袋で代用する。今回の採取量で苗を作る十分な量は採れたのだが、ばらけさせ風に飛ばしてもほとんど繁殖には役立たずなので採種できるだけ採種しておいてボチボチ苗づくりに励もう。まあ、頭頂は若きみぎりより意思も無いのに禿んでいるわい。二度童ともなれば若々しさ復活!と期待したけれど幼児化しつつも若々しさ、いいえ、ふさふさ化は伴わなかった。悔しいからノアザミくらいはふさふさにしてやろう・・・。

 だけどなあ、種子の飛んでしまった姿を見るにつけ終生直視する事は叶わない頭頂部を見る様で「こんな姿なんだか…」と哀しい。

     


前立の肥大、後悶の痔疾

2024-04-27 | 蝶の食草園

 常識的には「前門の虎、後門の狼」とでも言えば良いのだろうがトラもオオカミも現代の実生活ではピンとこない。そこで「ピンとくる!」諺にするにはタイトルのような言い換えが大切になると小生は信じて疑わないのである。これだと「泣くに泣けない、万事休す」感が如実で切実である。まあ、ピン!と来なくて万事休すの事態もあるけれど・・・・・・・・。

 さて我がフイールドでアサギマダラ用の食草としてキジョランの育成を試みてはや20年、その生育実績は思わしくないのが実態である。とにもかくにも育ちが悪く、いろいろと手を替え品を変え場所を変えて育成これ努めているけれど思わしい成果は出ていない。トチノキに絡ませた蔓はトチノキの先端まで上り詰めてはいるけれど蔓の太りは思うほどでなく葉の繁り量も豊かとはいえない。

 その上に健全な苗を定植しても数年も経たずして黄変して来る。S先生の観察によれば「ウイルス感染の症状」との事だからまあ、「薬石効なく」いずれは枯れ死の運命だ。写真は一昨年に播種し昨年に定植した苗なのだが1年を立たずして黄変して来た。定植当初は先端の成長も良く、期待していたけれど「どっこい、そうは問屋が卸さない」てなもんや三度笠である。キジョランは気難しい植物と言う印象があるけれど自らの生育環境を選ぶ傾向は強いのに加えウイルス感染には弱いのかも知れない。まあ、一般的には個性の強い植物ほど生存競争には弱い傾向があるようなので前立腺の肥大、肛門の痔疾と例えたい悩みは続くのである。ちなみに我が身を振り返れば年齢相応の天の配剤、お約束事は死ぬまでのお付き合い、に加え「…も」あったもののまだ珍しく高価だった洗浄便座を取り付けてから無くなった。これは投資した甲斐があったと言えるが投資話には関心は無し・資金も無し・・・。

                     


カラスザンショウ移植

2024-03-01 | 蝶の食草園

 裸木の新芽も萌えてきたのだろう裸木だった里山の斜面が霞んだように見えるようになってきた。冬芽一つ一つを観察しても大きくなった感覚は覚えないのだが風景はまさしく点描の絵に見えて来る。そうなると移植の時期でもある。水源地の保全作業を行いたかったのだが何日要するか計れないのでカラスザンショウの実生苗を一カ所に集めた。幼虫のリスクを軽減する視点からは分散させておいた方が望ましいと思いつつも囲いの中や日照条件の悪い場所での実生樹なので、ここは幼虫観察樹としてまとめた。

 昨季の幼樹にはアゲハの3種類が産卵して、その好みぶりが理解できたので今回定植した段々斜面には採種した種も直播してある。どの程度が発芽するかは不明だけれど産卵食草用に高さ2m程度のまま随時、萌芽更新を続けるつもりなのである。カラスザンショウが移植にどのような反応なのか経験値が無いので未知数だけれどその分、植穴をしっかり掘り根鉢を保った掘り上げ苗を据えた。

 後は泥土をスコップ1杯施し水決めし支柱を添えて終了した。根回りに土が密着できるように手間は掛けたし根が動かないよう支柱も添えたので発芽してくれれば活着できるだろうと期待している。


鉢植えのキジョラン

2024-01-24 | 蝶の食草園

 生育の良かった二鉢は晩秋にフイールドへ定植した。残った三鉢のキジョランは2~3本植えなのだがどれも生育が悪くて晩秋に定植できなかったのである。深鉢が足らず間に合わせに使った少し小振りの容器に臍を曲げられたのかまでは曲解しないけれど気難しい植物である事には変わりがない。

 当地郊外にも株数は少ないのだが野生のキジョランは存在しており採種できる株もあるのだが、わざわざ出かけなければならないので採種まではやったことが無い。フイールドでの野生種については「昔はあった」とS先生はおっしゃるものの、なにぶん若い頃の話で現段階での存在状況は不明だ。だからこそフイールドでの育生に手間をかけるのだが未だに太い蔓に生育した株も無く、15年以上の維持管理してきた株でも開花さえしない。繁茂し葉数を増やさないと幼虫の食料が足らないと言う事だけでなく発見されやすく狩られる機会も多くなってしまう環境のままで越冬する事になる。今期も定植株には10卵ほど数えたのだが現在では見回りで視認できる範囲の葉には一頭も幼虫は確認出来なくなっている。

 まあ、一説では3000卵の内、幼虫は300,蛹化体は30、羽化成虫は3、とも言われる世界なので気にしてもしょうもないのである。せいぜい、せっせせっせと株と葉数を用意しておくことぐらいしか小生に出来ることは無い。

     


寒中のツルモウリンカ

2024-01-20 | 蝶の食草園

 寒中ともなれば南国産の動植物には厳しい環境だろう。冬越しさせるためには寒冷紗で覆うなり軒下に匿うなりするのが親切な心使いだと思わぬ訳でも無いのだが、もともとが野草でもあり本格的に生育させたとしても本来の「食草」としての意義も無く、まずは「当地で越冬できる植物なのかどうか⁉」を確かめたい。そのために当冬を庭で過ごさせている。

 冬になって今のところは葉の緑色が薄くなっているけれど霜焼けなどの影響はないようで、年が明けてから最低気温0℃の時が数回あったけれどなんとか維持できている。発芽してまだ1年経過していない株であるが昨秋にはガガイモ科特有の小さな花を開花させた株もでたから四苦八苦しているキジョランの育成に比べれば性質は温厚そうに思えた。これも琉球列島産の性質に由来するのかどうかまでは判らない。

 運よく冬越し出来たらリュウキュウアサギマダラは居ない当地なので食草になる相手もいないと言う事になるけれど、アサギマダラが食草にしてくれる実態が確認出来ればそれはそれで越冬幼虫の食草が増える事にもなり多少はリスク管理が行き届きそうに思えるので、ひとまずは庭先で春を待たせる。ちなみに右下の株は先端に蕾を付けている。ツルモウリンカの生理は全く知らないのだが「年中開花」の性質があるのだろうか・・・。だとしても常夏南国原産種、「時知らず」の性質であっても何らおかしくは無いだろう。

     


キジョランの莢

2024-01-14 | 蝶の食草園

 直ぐ上の兄が「数個、結実したから…」とその中のひと莢を送ってくれた。莢が青かったし割れていたけれど熟したと言うには時間が不足している段階かも知れないなあ、と思いつつ水切りネットに入れてカーテンレールにぶら下げた。乾燥が進みはじけて溢れ出ても部屋中「なんてこったい!」なんて事態にはならない。

 もともと結実したキジョランは小生が育成した苗なので、端的には「里帰り」の種子になるのだが当地で育てている兄弟姉妹、はてまた大先輩のキジョラン達は未だに結実してくれないのが小生のフイールドの現実である。「キジョランは気難しい、育てにくいい、生育不良のまま」なんて心証は小生だけでなくS先生も同意してくれるほどのキジョランの扱い難さであるが「鬼女蘭」と漢字で書けば生易しい植物ではないと言うのが窺い知れる。写真のキジョランに発芽能力が備わっているかどうかは播種して見なければ判明しないけれど、数本でも発芽してくれれば願ったり叶ったりだ。

 年明けの4日、フイールドのキジョランを見回ってみたが観察できる高さの葉には既にアサギマダラの幼虫は発見できなかった。ただトチノキの梢にまで上ったキジョランには食痕は見えているので1頭くらいは生存しているかも知れない。ここはまあ、生存していると思って眺める事にした。

 莢ごと送ってもらいそのまま水切りネットに入れてカーテンレールにぶら下げて置いたらモコモコと大冠毛付きで溢れ出て来た。この大冠毛、タンポポの冠毛の比ではなく大きいものは40mmほどに達する。それだけに捕縛から逃せば屋外では僅かな風に乗って行方不明になるし、室内では千切れた冠毛が室内を漂い、呼吸もしたくなくなる惨事となる。

 播種までネットの中という訳にもいかないので45リットルのゴミ袋の口を二折りほどしてからその中で種子と大冠毛を外した。屋外ならばネットから摘まんで取り出すだけで済むけれど、何せこの日は寒さ厳しい曇天では庭に出る気にもならず暖かな室内でと横着を決め込んだのだ。取り外した種子はおおよそ60個、中には明らかに未熟果と見える物もあるから歩留まりは7割程度だ。しかしながら播種して発芽までに至るかどうかは現時点では不明の完熟莢とも思えない実からの採種である。まずはお彼岸ごろに播種して発芽するのは梅雨に入る頃になるから結果が判明するのは半年も先だ。育林だけでなく草本の育成も時間と手間が必要なのだった。


萌芽前の手入

2024-01-10 | 蝶の食草園

 突端台地のインセクトガーデン、既に地上部は枯れ色一色だけれど落ち葉下にはノアザミや在来種タンポポのロゼットが展開している。入り込むと踏み潰す格好になるから立ち入りは控えてきたのだがいかにせん、ネザサやクサイチゴの侵入が進み枯色の中で目立っている。この期間で多少とも排除しておかないと萌芽後では多くの新芽を傷める事にもなるし、そもそも色合いが似たようになり判断がつき難い。

 ネザサは小型のツルハシで地下茎ごと抜き上げる。クサイチゴは表層をランナーで展開していくので要所要所の根付いた箇所を引き抜けばよいのだがランナーが千切れ易くその意味ではしぶとい植物だ。クサイチゴは赤い実をつけるからスケベ心をおこして抜かないでいたらフジバカマが生存競争に負け一坪ほどの面積を絶滅させてしまった。それからはスケベ心は起こさず二又はせずフジバカマ様一筋だ。まあ、たいていの場合、群落を形成するタイプの植物は何らかの排他因子を有していると思って良いだろう。抜き取り最中に虫が出て来た。恐らくはクビキリギスではないかと思ったけれど鑑定眼のない小生だから別種かもしれない。バッタ類はチョウ類にくらべ痛みが少ないのは運動が穏やかだからだろう。

 中腰作業をすると腰に痛みを感じるから片膝付きで抜き取り作業をしたのだが、今度は膝が冷えて痛みが出てこないかと心配になる。そろそろ膝の保温サポーター装着もしなければならない。高齢者ともなると自分の身支度や身じまいに手間暇留意を要する様になって、それが原因でヨタヨタもするのだった。まあ、情けないわが身の現実を観るより萌芽し開花しインセクトキッチンとなった暁には「やってよかった貼膏薬」となるのであるわい。抜き取った量はほぼ一輪車1杯分程度になった。刈り払いでは抑制できない場所で相手だから時を選んで抜き取る作業は必須なのである。


食草園の手入

2023-12-25 | 蝶の食草園

 師走ともなれば落ち葉掻きをして落ち葉堆肥も作らねばならない。昨季の落ち葉山は既にペタンコとなって厚さはせいぜい40cm程度になっている。2袋ほど自宅に持ち込んで庭に敷いたけれど余りは当然あるから食草園のキジョランと生育不良のヤマビワに一輪車1杯を株元に施した。食草園全体には毎年初冬に落ち葉を厚く敷き詰めてきているし周囲の食樹木には崖下の山土をも根元周りに敷いてきた。

 昨秋の落ち葉山から ➡  キジョランの株元へ

 それと言うのももともとが棚田跡で地面は粘土質で尚且つ表土は薄く貧しいと来ているからヤナギやトチノキの生育は良いけれどこのような土壌環境を嫌う樹種だと無学ゆえの小生、初めから承知はしていなかったのだった。とにもかくにも哀しいかな知識不足で誘蝶繁殖のためにと食樹を集めてしまった。そんな事から生息していない種の食樹も入っては居るのだが移動の折りにでもたまたま飛来してくれる可能性もゼロではないのでひたすら待ちながら樹木の健全さを維持するための客土であり落ち葉の敷き詰めなのである。

 昨秋に集積した腐葉土は一輪車で7杯、現在落葉中の落ち葉は林道で回収してきた分6袋を投入した。欲を言わなくても更に同量程度を入れたいけれどとりあえずは色を付けたので一安心だ。まあ、手入と言うよりは残渣物の集積そのものでもあるのだけれど、見た目は悪いが「あばたも笑窪」の範疇と言うべきだろう。


キジョランの定植

2023-11-07 | 蝶の食草園

 早春に播種し発芽を「いまか?いまか?」待ち続けようやく丈20cmを超えるまでに育ってくれたキジョランのポット苗。過去の反省からポット数を多くするより苗の数を増やした百均のクズ入れで養成したキジョランである。

 来春に定植するつもりだったけれど定植予定地の地拵えも済んだので敢て早めに二カ所に定植した。わがフイールドに於いてのキジョランの生育は思わしくなく既に20年生もあるけれど繁りも悪く結実もしないのである。その理由を「棚田の跡地」である事だと推定想像はしても確定できる根拠がある訳でもないので、とにもかくにも環境を変えながら適地を見いだせるまで続けるしかない。

 10月末に苗の定植だと産卵され食べ尽くされる心配もあるのだが、もともと食草用の保育であるから痛しかゆしと言う処でもある。今回の二カ所は畑跡の肩に植えてアラカシの幹に這い上らせるつもりであるけれど土壌の相性は不明だし二カ所の植え付け場所はほぼ3mほで離れて一方は日当たり良好で一方は夏場は葉陰になる木漏れ陽程度の日照環境だ。つまりはこの違いの生育相違を確認したい。

 同じような活動をしている兄のフイールドでは「結実して莢が3本確認できる」と先日電話で知らせがあった。アサギマダラの飛来は確認できてはいないらしいけれどキジョランは既に3m程度まで成長しているとかで、何とも羨ましい限りだ。今回定植した周囲には伐採したアラカシの枝を使った杭で囲ってみた。蔓の根元を保護するためと杭列の中に落ち葉堆肥のマルチングをしっかりと保持したいために行った。落ち葉堆肥の厚いマルチングが可能になったものの今度は威之志士様の跋扈蹂躙に遭い易くなる。気分商品ならぬ気分行為ではあるけれど竹酢液を散布して忌避してくれるように念じて作業は一段落したのだ。

 

 


二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「20年目の浮気!」

2023-11-01 | 蝶の食草園

 食草として初期から導入したコクサギなのだが何故か産卵してくれないまま20年が経過した。アゲハ類がいない訳でもなくユズやミカンの葉には産卵して蛹にまで生育しているから七不思議のひとつなのだった。S先生曰く「他に食草・食樹は豊富だから…」と慰めてくれるものの「せっかく植えたのに・・・」とふてくされてみもする。

 それがなんと10月下旬、たまたま通りすがりに覗いた葉の上に鳥のウンコ状物質が見えたので確認したらアゲハの幼虫だった。他にも居ないかと探したら3~4齢の幼虫と終齢に思える幼虫がいたのだ。姿模様から「カラスアゲハ」ではないかと見当をつけてみたけれど強いて判断せずとも「幼虫が付いた!」で十分報われる。落ち着いて考えてみれば主食の穀物、米に限っても食べる品種は手当たり次第ではない。魚沼産の小生としてはコシヒカリが主食で他の新進銘柄は「美味しい」のもあると理解していても浮気はしない。特に義理立てし固執している訳でも無いけれど結果はそうなので、まあ、アゲハちゃんたちもそんなつもりなのであろうか。

 ここで閃いた。「今食べている幼虫が産卵するのはコクサギの可能性が高いのではないだろうか⁉」育ってきた食生活は遺伝子に組み込まれる…ナンチャラカンチャラ。


囲いにノアザミの定植

2023-10-24 | 蝶の食草園

 踏み荒らされない様に囲いを設置してノアザミを定植したのだが今期は開花して枯れてしまった。除草をしたところロゼットの状態で数株みえたものの状態から開花株ではなさそうだ。先日は尾根突端に補植してきたがこの日は最後のワンケースの20ポットを定植した。

 囲い内にはネザサやカサスゲなども侵入しているので大まかに抜根してからの定植である。今回の定植は最初の頃の定植と比較すると間隔は倍以上に広く取った。ポット数が少ないのもあるけれどもともと大株になる草勢なので密を避ければ少しは長持ちするのではないか、という期待もあるのだ。

 囲いの中はノアザミ無し ➡  除草した

     

 植え付け後、トンボ池から泥水を掬い水決めした。敢て泥水を使うのは威之志士様の跋扈蹂躙に遭いたくないのでポット株の臭いを誤魔化すつもりである。ついでに泥が定植部の土の隙間を埋めてくれるのも期待する。この中に昨秋の落ち葉腐葉土を敷き込みたいのだがそうすると威之志士様の関心をたっぷり惹く事になり株が危なくなるので敢て素っ気なくせざるを得ない。とりあえずのノアザミ定植は済んだけれど野草の草勢が衰えてくれば水域の土木補修が残っている。凍結期に入る前に終了させられるのかどうかはひとえに肩腰膝のご機嫌が頼りである。


ノアザミの定植

2023-10-18 | 蝶の食草園

 「遅まき」と言っても「遅蒔き」とは異なり初夏に採種し採り蒔きしたノアザミのポット植えは既に植え付け時期を過ぎているのだが判っていても諸般の事情、喫緊の課題等々で先延ばしになっていた。ようやく遅まきながら半分を定植できたのだ。この日、「明日は降雨」の天気予報を確認して突端台地に補植したのだ。まだ1ケース残っているがとりあえずはひと心地ついた。

 ノアザミは多年生とばかり思っていたのに突端台地に植え付けた株もドンボ池横の囲いに植え付けた株も二期ほど開花してほとんどが枯れ死となった。「宿根するけど数年の寿命」という二年生とか三年生の性質なのかどうか知る由も無いものの補植をしないと蜜源が不足する。枯れ死した範囲はぽっかりと空間となったものの植え付け時にしゃがんでみると何株かがロゼットとして展開していた。茫洋としている脳波を集中させ考えてみるに開花結実させる二期の間に種子を落しそのいくつかが定着するサイクルなのだろうと推測してみたが役に立つ推測でもなんでもなく単なる妄想になっているだろう。

 そう、妄想より実務であって母校の「実学・実務・実業」という建学の精神を忘れてはいかん。そんな事でポットケース一つ分を定植したものの40株ほどではいくらでも無い。定植後に水を与え落ち着かせたが翌日はしっかり降雨の予定なので冬に入る前までには活着して欲しい。

       親株が消えた跡に補植     新規に広げた補植

 


二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「アカボシゴマダラ脱皮殻」

2023-09-24 | 蝶の食草園

 林道横の擁壁にある水抜き穴、この穴からエノキが生えているのだが伸びるたびに切り取られ大きくなれない。まあ、大きく育つ環境ではないものの昨年から切られずにいたので越冬幼虫から成虫になるまでを見せてくれた。夏の間までポチポチと幼虫の姿があったのだが今夏の余りにも猛暑ぶりに観る事も減っていた。それも9月に入るとチェックが復活し時折は「こんにちは!」とまでは言わないものの姿を探す。

 既に脱皮して成虫になっているはずであろう個体の終齢までは見たのだが蛹の状態は見損なってしまった。終齢幼虫の次は脱皮殻の状態である。蛹は葉の色に似て判別し難いけれど脱皮殻は白色で目立つ。目立っても既に生命体では無いし捕食者もいないだろうからバカボンパパの言い草を真似れば「それでいいのだ!」。「昆虫スコイぜ!」の本家のご隠居が鬼籍に入ったが本家本元は恩讐を越え傾奇者らしく復活して欲しいものだ。番組のファンは傾奇中身があってこそのファンなのであり替わりは無い。反面教師としてもよゐこの教材になるのに早い話、業界の「大人の事情」か…。猫八に言わせれば「馬鹿だねぇー」だねぇー。家の外壁で風雨に晒されているジャコウアゲハの脱皮殻は風化もせず何年もその姿を留めたままだ。アカボシゴマダラの脱皮殻も風化し難いのだろうと推測するけれどくっ付き場所が葉では秋には落葉するから埋もれ消えるのだろうなあ。

 早い話、打ち切りになった番組も脱皮殻みたいなもんだと小生は思って見たけれど一所懸命では傾奇者にはなれん。一緒賢明でなくては・・・。

    


ミソハギは満開!

2023-08-02 | 蝶の食草園
 日当たりの良い水域のミソハギが満開になった。開花すれば小昆虫の良い食料源となるらしいので群落を形成させたままだけれど「環境的景観」としての役割ももちろん存在している。
 それはともかく小生的な楽しみは「セイボウ」を見る事にあるけれど今期は「熱中症厳重警戒警報」なんてものが連日出て来る異常事態なのでご出勤も控えめである。故に今期はまだ見ていないのだが婚期は1回だけあった。見たいと言う根気は続いているものの今期の特徴は外来種の「タケクマバチ」の数が多い。撮影しようと花の中で機会を狙ってみたけれど1花当たりの滞在時間が短くピントが合う前に移動してしまう結果、撮影できなかった。

 昨季までのタケクマバチは訪花している個体は1~2匹程度だったのだが今期は立ち止りカウントしても片手の指の数を超える。周辺での繁殖は定着したと言っても良いだろう。
 自ら移動できる外来生物の中では他にアカボシゴマダラ、ナガサキアゲハ、ガビチョウ、ソウシチョウ、リュウキュウサンショウクイ等々が定着繁殖種として小生でさえ理解できるまでになった。植物では敢てキクイモを持ち込み栽培する阿呆もいるしオオカナダモを投入していくクズもいるのだが現在の状況は大方、人の移動で侵入してきた種が多い。端的にはヒッツキムシの類いなのだが野生動物の活動によっても散布されてしまうので一旦入ってしまうと根絶は難しい。

       

ノアザミのポット上げ

2023-06-29 | 蝶の食草園
 採り蒔きしたノアザミは発芽して本葉が出る頃合いでも無いのだが混み入ってきたしポットに上げる事にした。量が多いので数本立ちで植え込む手間は用いずスプーンでトレイの底から浚ってポットに移したのである。最初は大きなピンセットで行おうとしたものの根張りが崩れていくし植え傷みも強くなるだろうから掬った半分は枯れたとしても1ポットで育てるには十分な量で活着して本数が多いとなれば間引けばよいのである。

 ポットに上げて1カ月もすれば鉢底から白根が見えてくるだろうからその時にはフイールドに定植する。フイールドのノアザミの開花はとうに終わり種子も散らしてガクだけを残した打ち枯らした姿なのだが自然散布できた種子の量に比較して発芽に到る数は僅かで周囲にある開花株のほとんどは養成苗からのものである。

 ノアザミに限らずフイールドに蒔き床を設え直播しても発芽成長する数は少ないので安定的に供給するにはどうしてもバックヤードの作業が必須だ。
 メドハギは早春に日当たりの良い場所を耕しスプーン1杯分ほど播種してのだがパラパラと発芽は確認できたものの先日、S先生と共に確認に行ったところ数本しか数えられなかった。この本数では育つかどうか怪しいのであって後日に掘り上げして自宅でポットに植えなおしている。たかだか3本3ポットでしかないけれど宿根草だし1本でも活着し開花株となってくれれば次世代株の希望が見えて来る。
 ノアザミも株数としては100本ほどには達しているだろうがフイールドの中で観ればほんの一画であってもう少し欲しいのだ。育苗バットの苗はまだ半分ほど残っている。もったいないからもう50ポット程度を用意しようかどうしょうかと思考徘徊中だ。かくして貧乏暇なし、貧農暇なし、貧脳能無し、てなもんや三度笠。