トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

ウントコショ、ドッコイショ…

2023-06-30 | 水辺環境の保全
 三日月池にカサスゲが繁茂し過ぎてしまい飛翔するトンボがいない。カサスゲのための水域ではないので抜去始末は当然だけれど立ち寄り回数が少ないので後回しになりがちなのである。早春の頃はクロスジギンヤンマの発生地として最初に羽化環境を整えるためカサスゲはほどほどに抜去しているけれど3カ月も経過すれば大侵出・大繁殖、合わせて表現すれば「大繁蝕」なのである。

 クロギンを産卵に迎えるためにも飛翔空間は欲しいしヤブヤンマも迎えたいので手前と奥の環境設定は異なるものの水中では両者共存である。
 しかし、このところシャジクモが大繁殖して水中生物が遊泳出来る空間が無くなった。そこにカサスゲが入ってしまえば鉄壁の密林状態なのだった。今回はスコップではなく三本鍬を携行して抜去に入る。泥の堆積が進んだことで中央部の抜き取りは容易になってきたからで、泥の堆積が無い基盤層露わな池設えた当時は基盤層に太い根茎が侵入してスコップで掘り起こすしかなかったのだった。

 今回、三本鍬を使った事で長靴では立ち入る事が出来ない範囲まで鍬が届き、打ち落として引けば根茎毎引き寄せる事が出来た。なのだがその度に泥跳ねを浴びる。身体の全面は泥水パックである。これで渋いお爺は更に渋みを増しお肌も見目麗しい姫様でさえうらやむ仕上がりとなったのだ。まあ、ひとつ位は「良い事」が無ければやってらんない!。

 根茎毎抜き取ったカサスゲはチャブチャブし泥を洗い落として日向に並べる。干上がって枯れ死した頃合いで集積しておけば越冬用も含め生物の格好の棲み処になるだろう。
 タイトルを「ウントコショ、ドッコイショ…」としたのだが実際にはこういう表現は童話の世界だけの話で、ましてやベストセラーの「大きなカブ」においては大きくてもカブはすっぽ抜けるはずだからこんな掛け声も不要だろう。「ウン!」で一株落着である。
 大概のカサスゲ抜きは「ウン!ウン!ウン!」と掛け声は出るが身体は「グイ!グイ!グイ!」と使わねばならない。端的に表現すれば「ウン!グイ!」のエグイ作業なのである。ようやく抜き取れればジャブジャブジャブと水面で泥を洗い落としてホイポン!を続けねばならない。まあ、ジャブジャブ漬けではあるがシャブ漬けとは無縁の日々、そんな事でこの日も真夏日いわば火日となった。で、泥まみれ汗まみれで水面を開けた。
 早速、クロスジギンヤンマがパトロールを始めるしシオカラやクロイトトンボも水面近くを飛翔するのが見えて来る。作業としては有難くもない作業なのだが水面を見初めて飛来して来る速さには何時も感激である。


ノアザミのポット上げ

2023-06-29 | 蝶の食草園
 採り蒔きしたノアザミは発芽して本葉が出る頃合いでも無いのだが混み入ってきたしポットに上げる事にした。量が多いので数本立ちで植え込む手間は用いずスプーンでトレイの底から浚ってポットに移したのである。最初は大きなピンセットで行おうとしたものの根張りが崩れていくし植え傷みも強くなるだろうから掬った半分は枯れたとしても1ポットで育てるには十分な量で活着して本数が多いとなれば間引けばよいのである。

 ポットに上げて1カ月もすれば鉢底から白根が見えてくるだろうからその時にはフイールドに定植する。フイールドのノアザミの開花はとうに終わり種子も散らしてガクだけを残した打ち枯らした姿なのだが自然散布できた種子の量に比較して発芽に到る数は僅かで周囲にある開花株のほとんどは養成苗からのものである。

 ノアザミに限らずフイールドに蒔き床を設え直播しても発芽成長する数は少ないので安定的に供給するにはどうしてもバックヤードの作業が必須だ。
 メドハギは早春に日当たりの良い場所を耕しスプーン1杯分ほど播種してのだがパラパラと発芽は確認できたものの先日、S先生と共に確認に行ったところ数本しか数えられなかった。この本数では育つかどうか怪しいのであって後日に掘り上げして自宅でポットに植えなおしている。たかだか3本3ポットでしかないけれど宿根草だし1本でも活着し開花株となってくれれば次世代株の希望が見えて来る。
 ノアザミも株数としては100本ほどには達しているだろうがフイールドの中で観ればほんの一画であってもう少し欲しいのだ。育苗バットの苗はまだ半分ほど残っている。もったいないからもう50ポット程度を用意しようかどうしょうかと思考徘徊中だ。かくして貧乏暇なし、貧農暇なし、貧脳能無し、てなもんや三度笠。


二点位置流れ・昆虫スコイぜ!「クロコノマチョウの蛹」

2023-06-28 | 小父のお隣さん
 幼虫は発見できなかったものの蛹と抜け殻、産卵に来たのか羽化した個体なのか判明しない成虫が数頭、二つ池の葦の中に見えている。せっかくなので池に立ち入って撮影してみた。幼虫も緑色で頭部の黒いデザインがお洒落に見えるのだが姿を見る事が出来なかった。
 一方、緑色の蛹と抜け殻は多数ぶら下がっていていつもより数が多い様にも感じたのだった。とは言えクロコノマチョウはそれほど関心を持って観ている種でも無いので「いつも通り」なのかも知れない。

 葦の本数は制限させてもらうからクロコノマチョウには申し訳ないけれど葦が無ければススキで構わない種でもあり小生としては葦の席巻で基盤層に漏水孔を形成される事を防ぐ方が最優先なのである。生えている葦の姿は弱弱しくとも地下茎は指の太さもあるのが普通でこれが走って腐食した後は漏水トンネルを形成してしまう。
 ここにイモリやカニなどが入り込み定住しながらトンネルを広げてしまうと厄介この上なくなる。そんなわけで葦は父祖の代から水田の大敵なのだった。フイールドの水域は勿論、水田でも無いし水稲を植えてあっても稲作ではないのだが湛水を阻害する要因の一つとしては侵出は管理しなければならない存在である。

 勿論、アシ原までもならずともアシを頼りの生物もいるし環境としても重要な役割を持つ範囲はあるものの小さなフイールドであるからこそ忌避もして維持もしてバランスを取り続けなければならないのである。こんな時、脳裏に浮かぶのはやはり「動的平衡」なのだった。


今日のトンボ「ヤブヤンマだった可能性も・・・」

2023-06-27 | 小父のお隣さん
 上の池でオオカナダモの取り残しが見えるかもしれないと改めて池の傍で水面を眺めていたら黄色味の目立つヤンマが飛来した。「オニヤンマか⁉」とも期待値のバイアスで一瞬は思ったのだがどうもヤブヤンマの可能性が高い。水域での産卵は無いので葦に止まる事も無く去ってしまい撮影できなければ確認できず・・・。

 帰路、足元からユラユラと舞い上がったのはマユタテアカネだった。今期、二匹目の個体になる。トンボの飛翔を表現するのに「ツイツイ」はキイトトンボに使っているが「ユラユラ」は的を射ていない様にも感じる。「ワラワラ」と表現している文章は一度ならず読んだ記憶があるけれど「どの種だったか」記憶には無いのだった。

シェルター水路のカサスゲ抜去

2023-06-27 | 水辺環境の保全
 先日、半分だけカサスゲやらアシやらを抜去したまま中途半端に終わっていたシェルター水路の残り半分を除草した。抜去するのはカサスゲとアシが主であるけれどチゴザサの侵入もあるのでこれもついでに抜去したが量的にはさほどでもないのだった。
 この日は二日続きの真夏日で携行水も水から麦茶に変更である。それに加え半年間携行した一服用のキャンデーは熱中症防止のためのタブレットに交換したかったけれどキャンデーの残り数個を消費してから変更する事にした。このタブレットを炎天下になったこの日、口に入れたくても購入してない故にどっちにしても後日扱いなのだ。

 今回除草したシェルター水路の始まりは上の棚から漏れ出て来る水を集めて泥水池1に送る役割で設えたのだが、山からの絞り水を導入する事で水域への送水が絶たれても絞り水は年中浸みて出ている結果、涸れる事のない水路になっていたから何度かの拡幅作業で現在の大きさに設えたのである。
 水域への送水が絶たれ干上がってしまう様な事態になってもこの水路だけは水をたたえておれるので多少なりとも水域生物の絶滅を回避できる可能性を保っている。そんな事でシェルター水路と名付けたのである。

 トンボ類の産卵環境としても泥地・擁壁の苔・土の斜面・水域植物の茎・広い水面等々混在しているから現在、フイールドで繁殖を確認できているトンボ類に適応できる環境なのである。


芒種の頃

2023-06-26 | 感じるままの回り道
         カサスゲに守られ飛ぶよツイツイと楊枝の如き黄色きトンボ

         雨降れば佇むしか無し木立闇あせも拭かずに雨脚を見る

         わらべらの声に傾くこの身知る声に活かさる爺となりたる

         腰を埋め泥を叩いて幼子は横に座れと視線で誘う

今日のトンボ「ハートに拘ると翅が無い…」

2023-06-25 | 小父のお隣さん
 キイトトンボの連結体をSさんが撮影していて、そう言えば今期は連結体をまだ観ていないから小生も撮影したのだったが翅の半分は画角の外になってしまった。
 これはハート形だけ観てしまって全体の姿を把握していない結果なのであるけれど「焦った」間合いでも無いのだけれど「山を観ず」の結果でもある。穿った観測を行えば小生、既に自らの眼がピンク色に染まったりハート形に変わったりする事態など来ようはずもなく強いて言えば結膜炎罹患で色がつくくらいなのである。

 とは言えフイールドでは季節の折々に「初見」という瞬間が現われる。「初記録」はめったにないけれど「初見」はそれでも「決まり事」のうちにあって、それを楽しみに徘徊する楽しみもあるのだった。同報無線で「○○さんが行方不明になりました」なんてアナウンスも折々に流れて来るけれど小生が行方不明になる事態とはフイールド以外ではなさそうである。今のところは・・・。

      

謎の水中卵

2023-06-25 | 感じるままの回り道
 オオカナダモの抜去で池に入ったのだが水底に白いものが見え、すぐに卵だと判ったのだが鶏卵大であるけれどやや大きいか。鶏卵を投げ込む物好きな輩がいるとは思えず「カルガモの卵」と思って観ていた。このような事は数年前にもあって今回が2回目。営巣し卵を9個産んだ事が1回だけあり、この時は発見から数日して獣によって食害されている。
 落ちている卵には警戒心が発動する。少年期、集落に一軒だけあった料理屋と言うべきか庭を設えた店があったのだが、其処の池に田んぼから度々遊びに入ったのだった。ある時、卵を見つけて割ってみようとしたその時に破裂して臭い臭い液体を浴びた事がありそれ以来古い卵は警戒する。



 そんな折々「隅田川に営巣用の筏小屋」を用意して繁殖させたと言う記事を読み、早速、産小屋を池の中央に設えたものの利用はされず既に朽ちてしまい撤去となった。カルガモのカップルは飛来するし孤鳥ならぬ一羽だけの飛来も毎年あるけれど産卵環境としては街中の小さな公園池にも劣るのだろう。

 先日、同じような活動を続けている直ぐ上の兄が「葦を植え込んだ小島を設えたら巣作りし雛をかえした」との報告をしてくれたのだ。現在の池には産小屋は消失したが土台となった土盛りは水面下に残っている。この周囲に杭を打ち囲んで土を入れ葦を茂らせば営巣してくれるかもしれない。
 でもまあ、今期はすでに無理であり小生の婚期はとうの昔に消え、根気も弱りつつある現在ではあるものの手慰みがひとつ増えそうである。


キジョランの鉢上げ

2023-06-24 | 蝶の食草園
 彼岸の頃に播種し待たされ待たされしてようやく発芽したキジョランに本葉が見えて来た。全ての苗に本葉が出ている訳でも無いけれど梅雨の間に活着させたくて植え鉢を準備し用土も調合して鉢上げを済ました。今回は以前の様に1本立ちさせるのではなく複数本の株立ちで仕立てる。植え鉢は百均で購入したゴミ箱で用意したのだが鉢上げする間に部屋のゴミ箱に2個使ってしまい結果的に古い鉢を使わざるを得なくなったのだが通常の植木鉢には深型が少ないしあっても高価なので百均の容器で十分なのだ。とは言え主役をゴミ箱に使ってしまい間に合わせの容器になって本末転倒元の木阿弥…。

 さて用土は黒ボクに篩を通した腐葉土と園芸用土を混合した。黒ボクを用いるのはS先生の伝授で「生育が良くなる」との話だったから自分なりに配合は吟味して用土を作る。鉢は底に穴を開けず下部側面にドリルで開けた。庭土を篩いに通し出て来たゴロ土を底に敷き用土を入れ植え付け位置の塩梅を見ながら鉢上げ終了となった。
 このまま来期まで育成するけれど来期に定植できるかどうかは成長次第である。今までの経験則では幼苗の生育は思わしくなく庭に定植したのはほどんど伸びず、結局はフイールドに移植したのだった。

 フイールドへの定植株もすべてが棚田跡の耕作跡地のせいか繁茂しているとはいえずこれが悩みの種だった。今春は一頭だけ自然状態で羽化して去ったものの食葉量不足で引っ越しやむなしでもあったのだ。この日に鉢上げした株は耕作跡地には定植せず本来の山地に適地を見出して植え付ける予定の株なのである。さーて、どうなるか。どっちにしても結果判明には片手の本数では足りない年数が必要で、これも危うい賭けみたいなもんでもある。

       

一旦、投入されると長い闘い・・・

2023-06-23 | 小人閑居して憮然
 水域にオオカナダモやアマゾンフロッグビット等々の外来植物を投入していく輩がいるかと思えばササユリやヤマユリは開花を見せれば数日で球根さら消えていく。今期開花したササユリは花弁が傷まない頃合いまでに大半が球根ごと消えている。ヤマユリは既に絶滅しているとしか思えない。
 先日はかの環境破壊教育NPOの主催でフイールドに入ってきたギャングエイジの集団にモリアオガエルの卵塊を持ち去られたばかりでもある。担当者が10日ほど経過してから謝罪に来たのだが真意が分からない。この団体がフイールドに入るようになって20年近いんだけれど未だに「傷める活動を行って立ち去る」姿勢は変わらないのだ。
 作業の準備をしている所に謝罪に来たのだけれどその日は不愉快極まりないスタートとなって精神衛生にもよくない。役に立たないお説教をしてみたけれど「傷めない様に活動する」というイロハやABCが未だに分からない団体でスタッフである。

 さて、オオカナダモは水温む頃に抜去除草を行ったものの更に広範囲に繁殖していた。先送りも出来ないから胴長に身を入れ杖代わりに長い真竹を頼りに池に入った。泥の層が膝近くまであるので支えが無いと身体の安定を保てない。油断すれば「オットットー」で沈が待っている。轍を踏まない為に今回はカメラを腰から外して蚊取り容器だけベルトで装着である。

 竹の杖にタライを紐で結び流れないようにしてから貝掘り熊手の柄を長くした物でオオカナダモの根茎を掻き揺すり泥から放して抜去回収をしていく。容易に苦も無く千切れるので無理は禁物で我がキンモツは無理どころか既に「無理からぬ」様態なのであった。まあ、余談であるし無駄話・・・。

 オオカナダモの抜去は丁寧に行っているけれど毎回、前回を上回る量を回収する。今回はタライのほぼ半分までの量となった。報道で様々な隣人トラブルを報じているけれど是非はともかく「判らなくはない」小生ではある。






立て看板の更新

2023-06-22 | 今日は真面目に
 フイールドの立て看板が傷んできて文字が読みにくくなっている。看板としては二代目なのだが十年は経過しているはずである。おりしも台風2号の影響で自宅から出られないのが分かったからこの時間を利用して看板の更新をする事にしたのだ。
 三代目の看板の表示は前例に同じではない。初代と二代目も表示が異なったのだがこの理由はフイールドの整備に伴うものであった。「里山保全」が初代の表現で二代目は「生態系保全」が核であった。三代目は「生物生産緑地」という見慣れない聞きなれない用語を用いたがこれは小生のオリジナルで「生態系保全」や「種の多様性」、「環境持続性」等々は一般的であるがゆえに中身が広すぎ抽象的すぎる思いが払拭できず結果的に「生物生産緑地」に落ち着いたのだ。

 その意味では一昨季から報告書に使用している熟語であり概念ではあるが今回初めて衆人に「お披露目」とした。この表示の方がフイールドの現状と実態、今後の指向性をも端的に表せていると解釈でき、言わば「爺我自賛」ではあるけれど表示としたのである。まあ、「爺我自賛」であるからして客観的評価や認識は別物であるけれどフイールドの役割や価値は其処にあるのだと言う事は報告書の記録種が証明してくれるはずで、圧倒的記録数と密度を鑑みれば「生物生産緑地」とした事への世間の評価はどうでも良い事と言えよう。

 ここで敢て唐突に「動的平衡」などと言う熟語を持ち出すのだが立て看板表示の変遷もこの動的平衡に添ったものとして考えたのであった。一般論としての「里山保全ルールブック」なるものは存在し配布された過去があるものの内容としては30~40年前の物を見直しも再検討もせずに未だに用いられている現状では積み重ねられた知見や方向性、現状などは反映されている訳もなく古色蒼然・おざなりなものになってしまい基本は基本ではあるけれど通り一遍過ぎて新たな社会環境に添った里山保全の方向性を示してはいない。

 二代目看板   ➡    三代目看板

沈泥路の泥浚い 2

2023-06-21 | 水辺環境の保全
 上の池の沈泥路を浚い下ってきたのだが泥水池の沈泥路も似た様な状況で昼には早いから手を出した。ここの沈泥路も落ち葉と砂泥の混在物でジョレンが入らない。仕方なくスコップで掘り上げて林道上で水抜きさせる。体力的余裕のある頃合いで一輪車で回収し棚田部の法面の積み重ねに用いる策である。
 有機物が多いから冬季になって威之志士様の跋扈蹂躙に遭い破壊される確率が高くなるけれど修復修復と一年ほど辛抱すれば跋扈蹂躙も沙汰止みになるだろう。



 沈泥路を浚ったけれど水域まで浚うにはカサスゲなどの植生が邪魔になるので「植生調節」しなくてはならず繁茂したカサスゲを抜き始めたのだが中盤に来て手が止まった。密集したカサスゲの中にモリアオガエルの卵塊があったのだ。これでは作業続行できず泥浚いも孵化した後まで先送りとなった。



 今期のモリアオガエルの卵塊はいつも通りの密度なのだが比較的低いところに多くあった。そのためでもあるのだが先日の事、ようやく断水解消を成して流量測定をしていたところにかの環境破壊教育NPOのスタッフがやってきて声を掛けられた。絶交宣言をしているのに何事かと思ったら「数日前に小学生の引率中にモリアオガエルの卵塊を落してしまいました」との報告だった。「黙っていれば気付かれない」し報告した事で「触れない事は最小限のモラル、いつも通りの破壊教育活動だ」との認識を裏付けするだけだろうと言ってはみたものの「隠す事が出来ませんでした」と涙ながらに謝罪の弁を述べる。

 まあ、スタッフ多しと言えど環境負荷に対しての気付きを申し述べるのは彼女一人でもあるのだが、其処は嫌われ者の因業ジジイであって「何時になったら環境破壊を押さえる事に留意した活動できるのか」自省反省もしないから他所で「あのグループの誰それは小五月蝿い事ばかり言ってくる」なんて誹謗中傷を言えるのだといつも通りの追加の刃であるが、その事情を知らない参加者ばかりの他所での一方的言動そのものが決裂に到った核心なのであった。
 最後に「どうする家康⁉」と吐いたら泣き笑いしてくれて一件落着。幾つになっても女子を泣かせる罪深い孤爺であったわい。

産卵管が出ていない!・・・

2023-06-20 | 小父のお隣さん
 庭のタナゴ、正確には池の中のタナゴなのだが今までの経験則では6月の後半にもなっていれば産卵管が見えていても良い時期なんである。それなのに今期は一匹たりとも産卵管を見せているメスがいない。4月ごろのオスは婚姻色が鮮やかだったのに繁殖期真っただ中だと言うのにオスの婚姻色さえ色あせている。理由があるはずなのだが想像もつかない。

 今期は産卵母貝を「浮揚水槽」と池とに定期的に移し替える事はせず「自然状態での繁殖」を試みるべく環境設定をしていたのである。昨季はお試しだったのだがそれでも数匹の生育が確かめられたのだった。昨季までとの比較で変更になった事柄は給餌である。産卵母貝に昨季は豆乳ヨーグルトと微生物製剤とミドリムシを与えていた。
 今期の給餌は微生物製剤とミドリムシの混合粉末は給餌しているけれどこれは母貝用でタナゴへは冷凍アカムシと豆乳の蘇と生乳の蘇で作った白カビチーズと青カビチーズを与えている。言わば「蘇のチーズ」が主食であることが大きく異なる給餌なのである。まあ、時折は思いだしたように金魚用の餌も混入させているのだが・・・。

       

 チーズの成分に繁殖ホルモンを抑制する物質があるのか無いのか知る由もない小生ではあるけれど、理由と言うか原因はこれくらいしか想定できない。チーズ本体はタナゴが喰いつく折り折りに崩れて拡散していくので母貝にも取り入れられている可能性もあるのだが母貝は砂底から姿を見せないので分からないものの「弱れば水底に姿を現す」のは例外が無いので今のところは元気なのだろう。
 産卵管が出ていなくても越冬池から引っ越しさせた当初は貝の周りに多くのタナゴが集まっていたのに今の状態は群泳しているだけで母貝そのものに関心も示さない。

 産卵用母貝への給餌はどの飼育者も苦労しているはずであろうけれど一般的な水槽飼育ではない池での飼育下を同一で比較は出来ないと理解しつつも一昨季から開始した豆乳ヨーグルト+複数の菌製剤+ミドリムシで水温が高温にならない限りは失う事は無かったので大筋では「決まり」である。
 その上にだけれども、まだ試みてはいないのだが「オタマジャクシの飼育」に用いる「茹でホウレンソウ」をミンチにし水溶液として給餌するのも有用ではないかと何時もの「ビビビッ!」が背を押してくる。茹でホウレンソウのミンチは安価だし本来の二枚貝の主食、珪藻とは異なるけれど植物体でもあるから疑似餌として効果があるように思えてならない。誰か水槽で確かめてほしい・・・。



今日のトンボ「霊験あらたか⁉…」

2023-06-20 | 感じるままの回り道
 チョウの幼虫の中には蛹になるためにそれまでの生育場所を離れ思わぬ所で蛹化しているのは珍しくも無いけれどヤゴが水辺を離れ人工物で羽化したのは初めて見たのだった。
 それも霊験あらたか蜂満大社社殿の庇で羽化していたのである。見方に依っては「罰当たり」と言えなくも無いけれどこれは多分にやっかみ半分・見当違いで「生まれ変わりの場所」としてはこれ以上は無い聖域と言えよう。

 この時期の大型トンボはクロスジギンヤンマしか見てはいないけれどヤブヤンマもお出ましの頃なので「さーてどっちだ⁉」と思案投げ首となった次第。S先生の助言では「複眼の離れ具合」で識別できるとの事だったけれど、これも「さーてどっちだ⁉」と脳細胞劣化現在進行形の小生としては結論も無し。
 だからと言って落ち込む事も無く短期記憶はすぐに消滅してくれる年金チロルチョコ分増加世代の小生としては能天気で済むのであった。この日は梅雨の中休みで二日続きの真夏日だ。やはりヤゴ様も庇の下が具合が良かったのだろうて。そこまで推理推測断定できる小生とはまだまだなかなか捨てたもんではないわい・・・。

 とは言え既に久しく姥捨て山への棄人、いいえ奇人なれば強がりを言ったところで聴く人も寄る人も無し。ヤゴもとうの昔にトンボとなり遁亡・・・。
 会うは別れの始めなり会えずして別れは無かりけり。別れも無き人生、孤爺である!。ホント我が人生の転機をもたらした友人や近しい血縁者との別れも出来なかったここ数年の出来事はまだまだ続き、それが当たり前になっていくのだろうか。


       

※ S先生が来場された折りに種の鑑定をしていただいたら「オニヤンマ」との事だった。水域での未確認種がオニヤンマなのかヤブヤンマなのかは判断材料が無くて不発となったものの初見こそならなかったけれど発生したのは確認できたのだった。
 オニヤンマとの判断材料に「泥まみれ」が有力材料だったのだが、泥まみれと言う環境は第二トンボ池が発生元であることを十二分に示している。

       詣でると庇借るなりオニヤンマ大社のご加護いかがあるらん

今日のエッ!品「発酵+発酵、ハイブリッドキムチ…の試作は思索なしで」

2023-06-19 | 何よりの楽しみ
 夕食は済ましたものの外はまだ明るみがある。何時もの如く突如として浮かんだ数句を打っていたものの口が寂しい。頭頂部は久しく寂しいままなのだが打つ手はなく「口寂しい」のや吟句は手の打ちようはあるのだった。
 で、冷蔵庫を覗いたけれど寂しさを埋め満ち足りた思いに到らせてくれる様な食材は無く仕方が無いからキムチを食べた。まあ、童謡にあるがごとく手紙を食べるまでの耄碌には至っていないのは祝着至極である。

 さてキムチも「美味しい」と思えるのだが小生は辛いのが苦手で市販のカレーも「甘口」仕立てであって「中辛」の方が美味しいと思えるものの辛みに負け甘口に行く。
 そんな事で口寂しさを埋めたのも「和風キムチ」なのだがチョッピリ満足し階段を上がる途中で足が止まった。「そうだ!京都に行こう」とは思わないのは年金が減る一方だから湯水のごとくコマーシャルを流されても動じはしない。踵を返したのは「冷凍糀」を戻すためなのだった。「キムチに糀を加えたらもっとおいしく、もっと健康食材!」とまあ、妄想はビビビッとやってくる。

 市内の糀店から購入した残り270gほどに同じ水の量を加えヨーグルトメーカーで40℃で朝まで保温し活性化させる。これとキムチを混ぜ合わせ落ち着かせれば一層美味しくなるだろう。巷にあふれる食材や食品などには興味は湧かず郷里で貧しい食卓を囲んで食べていた「バッカリ食」が美味しく感じる傾向では手間暇かかるし不経済でもあるのは承知なものの「介護予防」と思えば苦にしてはならないし句にはいつかはなるだろう。てなもんや三度笠…。

 戻した糀と ➡  薄くなった ➡  濃い口を更に準備して追加 

 旨い!としか言葉なし