トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

 「まあ、フイもある」試作だにー  番外編

2018-02-28 | 今日は真面目に
 試作だからという訳でもなかろう、新たに四作目が飛び入りした。先般、ヒノキと間違え杉材で試作した型のヒノキ材で制作に合わせ「つっかけ風」の試作品台座である。数値制御で加工する時のモデルが欲しいのだとか。「おいらは開発部か・・・」と自問しても解が出て来るはずもなし。安請け合いなのであったわい…。

 実物モデルを写す ➡  右、窪みあり、左、窪み無しの二種類を制作 

 ベースとなる台は量産品で、この形に革製のカバーを付け「つっかけ風」に試作してみるのだと言う。
 量産品は足形に添うよう窪みが入っており、これと比較のため窪みの入らぬモデルを作るための台が必要なのだとか。
 この時期はフイールド作業の融通が利くから合点承知の助であったけれど「どうですか?」と尋ねられた時「やる・やらないは小生が決める」と恰好を付けてみた。この歳になると格好をつける機会はそうは無いのである。とりあえず一件落着。

 そういえばカッコウの鳴き声は八ヶ岳山麓で初めて聞いたが、開放的な畑の向こうから届く鳴き声には惚れ惚れした。勿論、小生の恰好付けに惚れ惚れするのは誰も居らぬ。指さしされて「ほれ、惚れもんだ!」と言われるのがオチである。まあ、言ってみれば本当にカッコウ悪い老春?ではある。 ここで疑問が湧いた「カッコウは托卵するはずなのに八ヶ岳台地にはオオヨシキリが生息する池など無かったのでは?」。托卵はウグイス等の巣にするのだろうか…。
 一方、小生の郷里にはオオヨシキリは営巣していたがウグイスはいてもカッコウはいなかった…。小生の明晰頭脳は攪乱の極みである…。

**初恋の頃…

2018-02-27 | 今はうたかた
転校の子よ堅香子の花に似て何故堅香子か知らざる我は

こけし付く鉛筆取り来て触れし手の記憶まだある小1の冬

暗き顔卒業写真に残りおるその後の便り還暦の会

夏の夕母と上がりし我が家で会話などなし同級生と

集合の出会い頭に笑み見せたたった一つの堅香子の花

姥捨ての山も緩みておぼろ萌え帰り来ぬ日々幼子に観る


出来るかなムーミンハウス 1(構想編)

2018-02-26 | 何よりの楽しみ
 「ムーミンハウス」のリクエスト、何時もの安請け合いでドタバタが始まった。今回は期間が長くなりそうな予感。いわゆる「ドールハウス」なので家具調度品、場合によってはキャラクターも備えなければならないからだ。

 ムーミンなんて久しく接していない脳眠状態なのであって、まずは資料集めからである。ネットと図書館、本屋が資料の発掘場所で手元に常時おきたいから絵本は二冊購入しておく。図書館からは絵本一冊とドールハウス関連の図書を3冊借りて眺めて見たが、ドールハウス制作本はどれも参考には至らない内容だった。
 性差別と異なると思うけれど男女の感覚の差が出ている様に感じ、家具調度品であってもメルヘンの世界、それも民族伝統の童話に使う家具調度品の雰囲気が出ていない。早く言えば「綺麗、可愛い、素敵、本物みたい」でメルヘンチック・乙女チック・上手だと言う事に尽きるけれど、それ以上の魅力は感じなかった。まあ、ワビ、サビ、奥行きにかけると言う事かもしれない。

 その点、数少ない男性作家の作品は分野は別でも参考にしたい雰囲気があるが、でも悲しいかな小生の表現力は素人域満点なのだ…。「…」これは「さんてん」と入力して変換する。「テンテン」はキョンシーだったかサンダーバードだったか、はてまたパンダか…記憶は黄昏の中に入っている。

 さて起床時、寝床から離れられず妄想していたら次のごとき歌詞が浮かんできた。もちろん年齢が判明する替え歌だ。
           ネットのリードで「しまった!」と揺らぐ
           チーク材では悩ましい
           乱れるプランは悩まし嬉し
           芸達者ワルでも老いたるワルは

 政府・国家による断捨離対象世代だからついつい終の時まで爺我自賛慈個主張したい欲求満載だけれどツイートや吐乱譜はここまでで、本筋に戻すと概略を構成しなければ始まらない。手本は絵だけだが「三階建てハウス」では妖精の世界観を感じる事が出来ない。
 原作では二階建てとなっているから挿絵画像を入手した。画像の比率で実物模型にするには万年筆を立てたようになりフェギアの入る空間を維持すると運べない飾れないキリンサイズになる。

 物語上のサイズは不明だが、とりあえず原寸不明の縮尺1/12、二階建てと決める。ハウスの間取りも平面図で入手できるが、これでは細分化され過ぎて遊べずシンプルにする必要がある。資材は原則木材で制作する心算だが、円筒形と言う事で塩ビ管を外壁に利用する事も考えた。
 直径20㎝のサイズが欲しかったけれど23㎝と17㎝しか手元になく、17㎝では小さく23cmでは大きくなり過ぎる。
 まあ、何によらず「帯に短し襷に長し」で「大は小を兼ねる」とはいかず、まずは建物の骨格を工夫せなばならないが、ここは建築士のMさんの助言を仰ごう。その結果は円錐形の「屋根の構造と屋根葺き」に難関があるとの話で、ここは予想通りの結果、手間暇塵芥戦術で臨むしかないだろう。

 原作の二階建て   最近は三階建て   イメージ涵養スクラップ

 構想をまとめるためには資料の俯瞰もするしスケッチもしてみる。そのうえで建物の骨格が決まらなければ着手も出来ない。ムーミンは「ムーミン・トロール」と呼ぶのだそうだがトロルお爺としては長らく「トロル」のイメージを間違えていた。
 子どもに読み聞かせていた頃、「三匹のヤギのガラガラドン」という絵本に出てくるトロールは橋の下に棲む怪物・妖怪として認識していたのだ。
 「妖精」と言う意味は孫から教えられたのである。そうとなると「トロルお爺」小生も妖精の位置づけとなるが、おおかた「ようせいやい!」と言われるのは目に見えている。老骨に浮世の風が見に染みる、世間は姥捨て山世代に構ってはおれない…まあ、そんなとこではある。

2月定例会

2018-02-25 | 今日は真面目に
2018/02/18(日)9:30~13:00

会員 9名
活動 駐車場表土流出部覆土

 車も入れなかった溝や段差のあった広場を大石を落としこみ段差を削り覆土し14年目、水道が出来たり降雨で表土の流出があったりで埋めた大石が露出してきた。この一部が車の底部に当たる様になって「掘りだし整地する」心算だったのだが、記憶をたどると2尺程の大石もゴロゴロ投入していた。これを掘りだし埋め戻すのは重労働で手間も多い作業になる。

 そこで覆土する案に変更し頭数の揃う定例会当日に作業してもらった。会友には大迷惑に違いなくヘロヘロで帰宅したであろうけれど、これからの駐車場利用者はストレスなく安全に使えるのだ。
 二台の一輪車で200mほどの採土場所から運んだが運ぶ時は緩やかな上り坂で、良くしたもので楽はさせてもらえなかった。30~40車は運んだと思うが、一車分は広げれば僅かでしかない。

 一通りの完成をみたものの残り数車分が欲しいけれど、敷き詰めた土が落ち着いてからの作業にした。その方が無駄がないはず…。今年度、もう一回の活動があるが年度限りで3名の退会者が出る。高齢だったり遠隔地だったりと理由はあっても共通項で他人ごとではないが、先細りはどのグループも悩みの種なのだ。
 行政が「入り口」として講座などを開催し続けてくれれば歯止めがかかるはずなのだが「森林税」や「緑の税」等々、勝手放題税金を獲る理由は盛り付けるが草の根の活動に支援や還元は僅少で無関心だ、と言うのが小生の実感…。

      採土場  ➡   露石に覆土開始➡   覆土整地終了

「まあ、フイもある」試作だにー 3

2018-02-24 | 今日は真面目に
 本命の下駄台は亀裂で廃棄、代わりにバリエーション2種作っておいた試作品の片方を主役に抜擢したのだが一足しかない。そこで同等品をもう一足追加作成中に工場から電話が入った。台に花緒を取り付け履き心地を確かめた結果「重心移動に違和感がある。装着も緩く感じる」だったとの事。

 「装着も緩く感じる」は想定済みの事態で台幅を狭くすれば解決するがデザインバランスが不明だ。「重心移動の違和感」は歯がゴム製ゆえ、前後の歯に荷重分散が同等でない事から後が沈む。結果としてつま先が上がった装着感となり、これが重心移動のストレスになったのだろう…。
 と推測して後ろの歯に厚紙を当てて歩行時の変化を確認させてもらったら「改善された」との結果だった。
 
 そこで急遽、前の歯を2mm低くし、花緒取り付け部の幅も狭くしてプロトタイプの今風に言えばブラッシュアップを試みる。新たに作る必要は無く歯高の違いと台幅を狭くして再度確認するだけだから、「亀裂で廃棄」の台を転用し確認する事にした。
 このタイプは花緒を結んで固定する形式だったから穴をダボで埋め、幅を狭くして後部のデザインも変えて工場に出した。
 結果は花緒を取り付け歩行してみるまで判明しない。そのうえで使う本人に実装して結論を出す事になった。それまではしばしのお休み・・・。
 まあ、何に寄らず「経験値の欠ける試作」は手間暇余分無駄がてんこ盛り・繚乱で縁台の周りも切り屑、ノミクズ、鉋屑、粉塵と足の踏み場も無くなった。

 台裏面をえぐる 斜めカット中   左調整確認台、右繰り上げモデル

 ヒノキ材を工場で調達してもらい、ただ今追加の一足は結果次第で幅と歯高の調整をする事になるから仕上げ作業はストップである。
 そんな中「ムーミン・ハウス」の制作お願いが入ってきた。こうなると興味関心は次に移る。やるべき事はわんさと有るから眠りたい気分もこない。「明日があるから…」と通常通りに床に入るが午前三時には「お目目パッチリ、朝ですよー」である。

 遠足の前日には眠れない幼児に同じで「二度わらし」も因果ではあるが、心と体が四分五裂状態で目覚めたのに布団から出たくない、机でやりたい作業があるのにぬくぬくしていたい…とまあ、幾つの心身があるのか自分でもよう分からん…。

こんな大根見た事無い!

2018-02-23 | 感じるままの回り道
 拠点の一角で栽培していた「辛み大根」をお土産に頂いたのだが手に取ってびっくりした。二株に見えるが大根は一本なのである。まあ「1本でも人参、二株でも1本、こりゃあデイコンだ!」状態。まあ、例えは悪いが「二重体…」いいえ「二重大根」である。
 恐らく発芽して成長する時に合体してしまったものと推測したが大根本体は二本分の組織が見られるのか一本分なのかちょっと楽しみ…。

 でも定番のお蕎麦が無い。小生、蕎麦ツユにしか用途が浮かばないのである。冷凍蕎麦玉では食べる分量の調節が難しいし乾蕎麦は茹でるのが億劫になる。郷土の蕎麦は「へぎ蕎麦」が代表で辛み大根汁」で食べるのは隣県が定番。
 できれば乾蕎麦でも「へぎ蕎麦」で具材に「アマンダレ」と呼ぶキノコをどっさり加えて食したい。贅沢と言っては難があるが小生の贅沢妄想なんてその程度で、辛み大根の出る幕はなかった…。

 吐与太話で一言付け加えると、冷凍麺類の玉が小さくなっているように感じる。ひと玉では食い足らず二玉では多すぎる。面倒だが乾麺を茹でるのが適量を摂れるグットチョイスか。即席は即席でしかない…。

おチビちゃん達の雨宿り!?

2018-02-22 | 今日は真面目に
 拠点フイールド駐車場のバイオトイレは設置後まもなく機能停止してしまった。代わりの簡易トイレが設置されたのを機会に道具小屋として借りている。
 たまたま某環境財団からの助成金の決算をする時期になり支出を多少は公共的な部分にまわす事が出来た。小屋の全面に庇を設けたのである。庇と言うより片流れの小屋根と言った方が正確かもしれない。
 それはともかく木材はストックしてあった物を使い波板やボルト・ナット、ネジ釘等で1万円程度で完成した。この後、手すりの錆止めや柱の防腐処理など行って無事完成した。これで多少の雨風には雨宿りでき、おやつ位は口に出来る場所が出来た。

 この案は元大工のYさんが持ち出した案を小生がパシリで必要資材を調達したのである。卒業したとは言えプロであった手元は手際が良い。波板を止める笠クギがあったなら1日で仕上がったはずだ。小生の手元にあるはずの笠クギがどうしても見つからず結局は購入して段取りが狂ってしまった。この笠クギだが思わぬところから出てきて「こんなにあってもしょうがない」ほど使い道がないのである

 仕上げに元塗装工のYさんが錆止めと防腐剤塗装をしてくれた。小生は事前に錆落としのパシリである。
 とは言え出来栄えは思っていたより完璧、紺碧の空の時は必要ないにしても雨天でもフイールドに入るおチビちゃんやママ達には雨宿りや昼食時などに少しは役に立つだろう。そんな立ち話をしていた翌日、元大工のYさんが階段中央にテーブルを付けた。こうなると我々もここで一服か…。


**本歌盗り? いいえパクリ「慢妖醜」

2018-02-21 | 温故痴新
     記者は張る張るや続きを今日もまた
              見むと思えば楽しくも無し  路衷勤氏
      霞立つ春の初めを今日のごと見むと思えば楽しとそ思ふ  大伴池主

     腹の立つ春の初めも隠れつつ
                薄ら笑いの記者人でなし  腐綸星
      正月立つ春の初めにかくしつつ相し笑みてば時じけめやも  大伴家持

     特ダネはまず隠れ宿梅の花
                独り張りつつ春日明け行く  「週刊スキャン」多留記者
      春さればまづ咲くやどの梅の花ひとり見つつや春日暮さま  山上憶良

     冬過ぎて春来たるらし張り番は
                新たなれども数は減りゆく  親方 
      冬過ぎて春の来れば年月は新たなれども人は旧りゆく  藤原広嗣

     あの臣の一蹴の内に百種の
                事こと漏らさぬ高飛車傲慢  腹悟志
      この花の一よのうちに百種の言そこもれるおほろかにすな  藤原広嗣

     隠し過ぎ罰来るらし黒塗りの
                文書かざすや野党どや顔  字見ん
      春過ぎて夏来るらし白たえの衣干したり天の香久山  持統天皇                 

加温湯だが掛け流し…

2018-02-20 | 何よりの楽しみ
 今年は近くの温泉に出かける回数が多い。昨年までは雨天で退屈しきった頃合いで出かけていた場所である。500円玉で1時間の入浴であるが、三槽の湯船の低温部に30分、中温部に15分、加熱源泉の落ちる浴槽に5分程入浴し出てくるのが湯疲れしない様に感じてからは毎回このパターンである。

 単純硫黄泉で硫黄の香り大好き小生としては市内のスーパー銭湯へは出かける気分は無い。一日くつろげると言っても退屈してしまうのは目に見えているし、そもそも硫黄泉でないからである。硫黄は子どもの頃からの付き合いで、まだ囲炉裏で煮炊きや暖をとっていた当時、着火するのに「付け木」と言う経木の短冊端面に硫黄を溶かして塗りつけた物を使っていた。

 これだとマッチより着火が安定するし埋もれ火からも火種が容易にとれたのである。当時から硫黄の香りは好きで有毒だなんて言われていなかったから火遊び代わりに良く着火していたのである。この付け火は叱られる事もなく褒められる…。
 その結果、硫化物により美男子になれず不細工、老いて耄碌の遠因になっている事を信じて疑わない。
 この付け木だが、現在でもマタギや杣人が使っているとの話をどこかで見聞きした。勿論、市販品ではないから自分で作っているのだろう。硫黄の固まりさえ入手出来れば加熱すれば融けるからだ。
 小生、今は火遊びより湯遊びが心地よい。まあ、歳だなあ…と独り心地する。

           渓流音消すや女湯ゴジュウカラ

「再度、あしたも…」無理〃採土

2018-02-19 | 水辺環境の保全
 この日の前日は16度まで気温が上がったのに一転して8℃台で寒さが身に凍みた。採土し運搬・埋め立ては寒くても汗ばむ。上着を一枚脱いで丁度良く感じていても動きを止めると寒気が身体を覆ってくる。日差しがあっても暖かくすら感じない寒風吹きすさぶ日になった。

 それでも懸念個所は幾つか存在し着手しなければ片付かない。日蔭の作業は寒すぎるし水辺の作業は凍結で無理。結局、日差しが届くようになった分水地の堤の補強をする事にした。ここは泥水池へ必要以上の水量を流さず放流する放水路が接続されている。
 短時間高降水量で出水し分水路で放水が間に合わなくなる事態が昨年2回ほどあった。そのため堤の一部が流出したままになっている。今回ここを補修し、なおかつ堤に盛り土をして越流を防ぐ算段なのである。根本的には分水路を拡幅する必要があるけれど、それは堤を強化してからにする。

 周囲に採土できる場所は一カ所しかなくなって、これがまた粘土層なので固い。表層はスコップで掘り取れるが直ぐにツルハシの出番である。まあ、ほとんどツルハシで崩す形になった。
 この粘土層の中にシジミや植物片などが埋もれている。地表から5尺程度下の層は牡蠣化石層が1尺ほど積層しており、これはこれで石灰岩帯を好むキジョランの植え込み場所への客土に重宝しているのである。

 今回、一輪車で何車運んだか数えてはいなかったが、残り一坪半、高さ1mを埋め戻すのにどれだけの労力が必要か考えると眩暈がする。とは言え性格にせっかちな面があるから地盤がかちかちでも寒くても行ってしまう。まあ、一面を断じると自分の尻に放火した「カチカチ山」風でもあるか…。

 採土作業だけでなく泥浚いや畦や堤の補修、はてまた水源地水路の復旧や丸太曳きなど連日作業は避けたい内容が幾つかある。「森づくり」で始めた活動であっても植樹が一通り済み保育管理が主になると「里山保全」に焦点が移る。いきおい水系の土木が主勢となるが杭打ちや採土、突き固め等は腰に大きな負担をもたらすから「連日」はタブーである。
 「二日目にしてあえなく二週のお休み」は現実問題なのだ。そう「会いたい気持ちはままならぬ 里山の仕事は冷たく辛い…」と歌謡曲にもある。

 埋め立てヶ所    ほとんど粘土質   シジミの化石

ようやく春の息吹見つけた!

2018-02-18 | 小父のお隣さん
 フキノトウ   ホトケノザ    オオイヌノフグリ

 ようやく春の息吹の草本に出合えた。梅や水仙は既に開花しているが小生には春の息吹として感じられない。空気みたいな存在だ。
 フキノトウは間違う事は無いだろうがオオイヌノフグリやホトケノザなどは類似の植物と間違う可能性がある。元より個人内差の知識であるから顰蹙を買う事もなく誤解のまま持続しても人生に影響はないのである。
 
 とは言え、どちらにしても春の息吹を感じられたことは少しだけ心が緩む。これにタンポポの開花が伴えば心は乙女チックで布団に潜れるのである。夢見には影響もしないし熟睡してトイレに起きないなんて奇跡も起こりえないけれど、まあ、嬉しいのは嬉しいのだ。

           ナマステーハラショーメルシー草萌える

           青き芽やうららおぼろと見つつ打坐

歩こう潰そう我らは元気、踏みつけ大好き!…

2018-02-17 | 小人閑居して憮然
 赤の他人の環境負債は小生が支払わねばならない。向こうは収入、こっちは出血。どこまでも弱者に優しい     
 2月8日にUPしたヶ所だが今季の寒波のせいで泥水池の氷床は厚く大人が乗っても心配がない強度を保っている。これを目当てに環境教育NPOが主催する母子集団が毎回の様に入り込む。氷で遊ぶこと自体は何も問題ないのだが周囲の環境との付き合い方に配慮が全く無く、これは周年とおして見られる行動と言って良いし、環境負荷など脳裏に浮かびさえしない事柄なのだろう。

 林道に近い沈泥池と泥水池3を隔てる堤と法面の植生は壊滅状態になった。既に日当りの良いエリアでは幼芽が萌え始め小さな緑を見いだせる時期になったけれど、この部分では絶望である。
 数年前、あまりにも傍若無人ぶりを観かね言いたくも無い小言を落とした。それ以降、来場は避けていた催しなのだが少しずつ様子を覗いつつ侵略回数を増やし氷の時期は毎回になってしまった。

 前回と同じ繰り言になるけれど「環境教育」ではない「環境破壊」を会費を徴収して行っているような行動は回避してもらいたいものであるものの、我が会友の間では既に諦め状態で「あの連中には伝わらん」が合言葉になってしまった。
 「注意書きの看板を立てる」なんて助言も出てくるが、既に注意している当該スタッフには聴く能力も読む能力も欠いた他国の言語として認知されるだけだろう。
 元より「環境負荷を与えない」活動なんて脳裏に浮かびさえしないので、何に寄らず人材の問題は活動に大きく影響するのは古今東西当たり前の事柄ではある。

 まあ、「業を煮やして」と言うべきだろうロープを張り巡らす事にした。既にトンボ池の法面には植生保護と法面破壊を阻止するためにロープを張ってある。ここの場合は氷盤では無く「オタマジャクシ狙い」で踏み込まれ続けられた場所だ。
 毎回20~30人の集団が小さな水辺の湛水構造に集中されては「キャタピラー重機」状態でひとたまりもない。
 こういうことの積み重ねで折り合いが悪くなり関係性も崩壊していくのは明白だけれど、小生の立場では人間関係より環境保全との関係性が重要で、彼らは「百害あって一理なし」の対象と認識する事にしたのだ。もともと「一利」などもない対象で「山荒氏」と同等ある。

 猪もそうなのだが構成上の重要ヶ所、労力を投入し維持している環境的には脆弱ヶ所を最優先で繰り返し襲う。これと同等の成果を上げている団体やスタッフが環境教育や保全の講座、はたまた講習等を繰り返し実施している現実には呵々大笑…でなく苦笑いするしかない小生である。
 里山の水辺に出没する小生はさながら「三途の河原の石積み」している二度わらし、彼等はなんでも河原砂漠に変えてしまう鬼の集団、そんな表現がぴったりする。
            林道側から見る       内側から見る

 いわゆる「環境教育」は錦の御旗の様で、彼らの鼓動は「歩こう潰そう我らは元気、踏みつけ大好き…」と、さながら歌っているかのような心拍リズムで「苦しゅうないまかり通る」と植生や保全構造には全く関心は無いお大尽ぶりだ。
 人間、一つ一つの事柄は忘れても、それから受けた印象や気分は澱の様に沈澱し溜まって綴られていく。小生にはもう嫌悪感しか出てこない…。

 胸の御神火、でなく妖火を鎮めるために「帰命頂礼 妖火退散」の丑三つ時祈祷と共に沈静の奉納歌で群過行進曲に対抗してみる。

      冬越えた下萌え削る悪し々は
               能なき図体ただ曳き連れし                ご隠居

      畦青む日は踏まれ去る獣人の群れ                  御腎虚

      草萌えなどは枯れ野にゃないわ
               踏みつけ禿げ地気にならぬ ハアコリャコリャ  引率スタッフ一同

      悪化信号 皆で無視して呵責無し                    環境教育NPO

*日向ぼこ

2018-02-16 | 感じるままの回り道
             日向ぼこクシャミし啜る孤老かな

             背を向けて日向ぼこする山の昼

             亀となり開きとなりし日向ぼこ

             草の実を外しつ過ごす日向ぼこ

             日向ぼこ背丸めつつ歳数え

             日向ぼこ吾子を背負いし温き感

タテハチョウ初見

2018-02-15 | 小父のお隣さん
 拠点の畑でフキノトウ、ホトケノザ、オオイヌノフグリなど待ち望んでいた春の花を見出した。
 当地でタンポポの開花は二週間も前に報じられたけれどフイールドではロゼットすら見ていない。フキノトウなどを確認できた事でタンポポとの出会いを求めて原っぱ部に降りてみた。タンポポにはまだ早く、ホトケノザやオオイヌノフグリの株さえ見つけれなかった。かように狭い範囲でも成長に差があるのが早春賦である。

 ところが思いがけない出会いがあった。もうこれは「出愛」と言うべきだろう、タテハチョウの初見となった。氷結が緩んだほどの暖かさではあったが風が強い。何時ものごとく風を避けられる低くて暖かい場所に降りてくれた。
 喜んで一枚撮影したもののエネルギーを使わせるのも忍びなく立ち去る。出会いなど儚いもので高望みにすぎないみたい…。

 参考までに木本はウメの開花中、草本は野生化した水仙の開花がある。オオイヌノフグリやホトケノザなども開花し始めたから蜜源には困る事は無いだろう。自然界は無理なく回っていく。
 ちなみの本日の気温、最低気温9.7℃、最高気温18.5℃と気象情報にあった。桜が開花する頃の気温になったが、これは各地で荒れた春一番の影響でしょう。

          春一番吹かれてタテハ今日と出し

「まあ、フイもある」試作だにー 2

2018-02-15 | 今日は真面目に
 主役二足と仕様と樹種を変えバリエーションの二足に歯を取り付け、午後は「わっぱか」として温泉に骨休みに行く算段だった。ところがである主役本家の二足に亀裂が判明した。

 歯を固定するためのネジ穴は下穴を通してあったのだが全て亀裂が入ってしまった。自分では「カエデ材」と思っていたけれど、初めて使用した材だから性質が分からない。ネジ穴からの亀裂だけでなく台の後部も割れが見えてきた。これでは仕様に耐えるはずもなく、他人様の手に渡ってからのトラブルでないだけましである。

 試作で材すら初めての使用、経験値が不足している状況下では「不意打ち」や想定外があっても当たり前田のクラッカーである。ほんとうにはじけてしまった。「まあ、ふいもある」と言う事で「マーフイの法則」がまたもや適用されてしまった。これで主役本家二足がお釈迦になった。
  ねじ穴からの割れ     台後部の割れ

 楽しみにしていた「温泉浸かり」、行く場合では無くなって気持ちは逝く気分。気を取り直し昼直前だったのをお預けし拠点フイールドの道具小屋へ材採りに行った。そこで目にしたのは先日凍結被害で補修した水道管の再度の噴水トラブルで、ハイ、気分も上がります…。

 同じ物を二足必要なのだがヒノキ材は一足分しか取れない。ホームセンターの材は薄くて使えるものが無いから、とりあえず一足分を切り出した。残りの工程作業は自宅で行う事にした。拠点はらくらく作業が出来るとは言え発電機からの電源で少々非力、時間ばかり要するからである。

 同じ二足が必要な条件は試作バリエーションで作っておいたカツラ材の下駄と同じデザインでヒノキ製となる。言い訳は「樹種を変え趣きの違いを表現しました」に決めた。小生、まだまだいける、耄碌していないのを実感した。
 サンダー表面仕上げ  ➡  仕上がり ➡  木固め塗装と歯付け

 ところがである、数日後に拠点で顛末を立ち話していた折り、Mさんが切れ端を見つつ「これはヒノキでは無く杉材だ」と言う。慌てて香りを確かめたら杉の香りだし木目も荒い。小生、慌てていたから材表面の美しさにだけ囚われ本質を見ていなかったのである。不徳の致すところだ。これでまた振出しかも…お伺い、お伺い…。