トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

**大雪

2016-12-31 | 小父のお隣さん
 トリとなるアカネ霜の日凍えずに昼の日向に安らぎておる

 冬越しは出来ぬトンボの身は赤し裸木の谷地ススキに休む

 森一面ヒヨドリ集う声満ちて庭の声など威嚇と警報

 バタバタとコガモは群れで池に落つ餌はあるのかや餌は足りてるか

 メダカさえ姿を見せぬ溜池に落ち葉は占める覆いの様に

リサイクルダクトである…

2016-12-30 | 今日は真面目に
 部材を用意    一斗缶ダクト完成

 浮世の義理でスポットで助っ人しなければならなくなった現場の排気ダクトがあまりにもお粗末だから、ついつい手を出してしまった。我慢ができない性分なのである。
 
 蓄養槽にしていたレンジフードを廃止し一斗缶と組み合わせ排気ダクトを作る事にした。加工の手間を減らすためにレンジフードはそのまま利用する心算だったが余りにも大きく小生の審美眼に相反するからサイズを縮小した。その結果ダクトの部分に一斗缶を3個接ぎ合わせねばならなくなってしまった。

 一斗缶ダクトは真ん中にオイル缶を入れた事で継ぎ代が出来て、また上下の缶との接続は蓋付の一斗缶だったからそのまま被せリベットで留める。底だった部分は円形に切り抜いて変形しないよう構造を強くした。
 手間を要したのは有機溶剤を使用しスプレーする吸い込み口部分で、元のレンジフードは合わせ継ぎだけで蝋付けもリベット固定もしてないから、寸法に切り出す前に必要部分にアルミのアングルをリベット締めして、ばらけないようにしておいた。これをしないと切り出す途中で合わせ継ぎが外れてしまうし、外れてしまったら復元不可能で「えらいこっちゃ!」になってしまう。

 寸法に切り出した後、切り取ったステンレス板も使い、全ての辺にアルミアングルをリベットで補強固定して完成した。取り付ける現場のダクト部分の詳細が現在使用中で不明なため「だろう…」で作った接続部分が心もとないが、まっとうな設計なら鍔をボルトナットで固定できるはずである。

 外寸取り ➡  吸気部完成    更新ダクトの雄姿

 

落葉掻き、腐葉土作り

2016-12-29 | 今日は真面目に
 落葉の時期も盛りを過ぎ、林道も一面の落ち葉になってしまった。車で走行する場所でもないのだが集積する場所が道路脇と言う地の利があり、50mほどの落ち葉を掻き集積する。
 初夏のころに庭に何袋が投入する程度で多くは必要ないとは言え、残っていても虫たちには喜んでもらえるだろう。そうなると猪が喜び喰うが、これは気に喰わない。集積場所は林道脇の大実クワの根元に集めたけれど、このクワの樹は大きくなり過ぎ手が届かなくなってしまった。

 隣のひこばえが結実するようになったので、親樹は萌芽更新させるつもりが延び延びになったままである。クワの樹の更新は結実直後が望ましいとあったものの、丁度このころは刈り払いシーズン幕開けで実施できなかった。
 今冬、伐っても適期でないから来春に萌芽するかどうか保証はないがコナラやクヌギの萌芽更新適期に倣って伐採の心づもりをしている。幹はキノコの原木に再利用だ。

        林道の落ち葉を掻いた       大実クワの葉

棚田部の脆弱性解消

2016-12-28 | 水辺環境の保全
 写真の様に棚田部の脆弱性を解消するための水際線の補強が終わった。写真手前が温み田で奥が作付け田である。水際の補強は結局、孟宗竹で行った。これでも数年は強度を保ってくれる。温み田と棚田の間にある畦は補強せず、猪の掘り崩すままにさせるつもりである。

 世話役のM氏が姿を見せなくなったし、他のメンバーは畔の修復には手を出さないだろうから、いずれ畦は水に没するはずなのだ。小生的には一枚の大きな水域にしたいのだけれど、隣接グループの勢力圏なので小生のプランは実現しない。そこに小生が中畦を強化するなどもってのほかなのである。とは言え水域の囲みが強固になれば下流域の泥水池、トンボ池の健全性も保たれるから脆弱性の緩和には手を出さざるを得ない。

 お節介しなければならぬ事も浮き世だから有るに違いないけれど、ご褒美が足指のしもやけでは「なんともはや…」である。まあ、ぼやいたところで長靴を新調しておけば防げた事態なのだったから、これは小生の脆弱性に他ならなくて「光頭、足元を照らさず」とはこの事である。

      除草 ➡  見当 ➡  据え込み

**お立ち寄り

2016-12-27 | 小父のお隣さん
 花壇にはツグミ垣にはジョウビタキ林檎にメジロ威嚇ヒヨドリ

 冷えっ冷えっと身震わせてジョウビタキ小首かしげるその可愛さよ

 ノラ猫めキジバト咥えもっそりと我がアプローチまかり通れり

 餌台のメジロ追い出すヒヨドリにジャイアンほどの優しさは無し

 メジロ来てスズメ待ちたりスズメ来てシジュウカラ待つ冬の餌台

サンタクロースは来なかった…

2016-12-26 | 小人閑居して憮然
 ほんとーに楽しみに待っていたのにサンタクロースは来なかった。当然ギフトも無しである。何年も構想していて、ようやく設えてみたものの物事はそう易々と思い通りにはいかないのであった。
 暮れともなれば降霜も氷結もするから越冬体を覗いても大丈夫と踏んでいたのに、もう踏んだり蹴ったりもかすってもくれなかった。
 以前、越冬場所としてシロマダラを3匹見かけた環境は、杉の根元に放置してあった朽ちかけた肥料袋の間だったから、それを模倣し、シロマダラを捕獲できた場所に越冬ホテルを用意しておいたのだが不発に終わった。

 役にも立たない分析をすれば、設置時期が遅かったので周知期間が無かった事、ホテルの素材が新しくて警戒された事、などが思われた。今回、役立たずになったが捲土重来、来期のためにそのまま放置して、今回の問題点を解消する。
 「一年一策」で終わるなんて、まるで百姓と同じであるけれど、まあ、生計とはかかわりが無い範疇なだけに、ぼやく事もできん…。

           道具小屋床下       薪置き場下部

12月定例会

2016-12-25 | 月例会
2016/12/18(日)9:30~13:00

 会員 9名
 活動 竹林整備・注連縄作り

  注連縄作り

先月に引き続き竹林の整備。小生は北側斜面で除伐と水辺補強の竹材を採るのを兼ねての作業になった。材も採るし搬出もするから除伐本数は一桁にすぎないけれど、それでも北側斜面への照度は格段に良くなる。

 注連縄作りはO氏の指導で行ったが、小生の記憶では祖父からゴボウ巻き程度は教えてもらった。しかし半世紀も前の事だから「教えてもらった」記憶だけで、もう作ることは出来ない。祖父のわら細工は草鞋はもとより、雪草履、わら長靴など多彩だったが父は受け継がなかった。父の目立て技術は長兄には伝わらなかった。かようにして年々歳々、代々再々なんて伝承は継承されなくなって消えるのだろう。豊かさとは何だろうと今になり想われてくる。

蓄養槽は失敗…

2016-12-24 | 小人閑居して憮然
  グッドアイデア、廃物利用で小生も応用力が衰えていないと思ったのも束の間、結果は惨敗だった。水辺が初氷結したのでカブトムシの幼虫を入れた蓄養槽の状態を確認したら幼虫の姿が全くない。地中に埋め込み排水機能を持たせた蓄養槽だから安定環境だと信じて疑わなかったが失敗の極みだ。恐らく隣のドラム缶の蓄養槽も4倍の容積のある蓄養槽も同じではないかと推定したが、確認してどうなるものでもないから春までそっとしておく。

 失敗の大きな理由は四方を通気性のない状態で囲った事による酸欠なのだろうと推定した。住処、食糧となる竹粉と腐葉土の体積に対し空気に触れる面積が少なく、発生したガスの逃げも悪かったのだろう。やはり野ざらし・土饅頭状態が幼虫には最適だったか…。一方、それでは跋扈蹂躙の極みを日々繰り広げている猪の餌食になってしまうのは必至だし、ハムレットの心情がよーく分かる。

 採集場所を見に行ってみたら、既に猪の掘り起こしに遭い幼虫は野ざらしになっていた。食べるならまだしも新鮮な食糧を廃棄するなど「人の真似をするな!」と言いたい。野生なら野生の矜持があるだろうに人にも劣るとは何たる奴らぞ…。

ヤマザクラを製材する

2016-12-23 | 今日は真面目に
 春の頃に風倒木となったヤマザクラ、材を取るため寸切りにしておいたのをようやく製材できた。野ざらしのままだったからキノコも出現して、これ以上先送りすると材が取れなくなる。
 拠点まで運び上げ、板厚30mmが取れるようにチェーンソーでスライスした。スギやヒノキと異なり桜材は硬くて加工し難いのだが、作品に仕上がれば、木質や模様は「素敵」と言いたくなる趣がある。まあ、ローマは一日にして成らず、千里の道も一歩から、苦あれば楽あり、と言った作業であろうか…。

 板材にしたこの後、鉋で表面仕上げと厚さを調整して、乾燥する必要もあるからしばらくは風どおしの良い日陰に置く。

      準備 ➡  製材 ➡  製材終了

*季節は変わる

2016-12-22 | 感じるままの回り道
        錦秋の桜はすでに丸裸

        御神木黄葉降り混ざる御詠歌と

        降りしきる黄葉は末期を伴えり

        山寺は錦秋かくし初の雪

        祖母は言う米一粒の日脚伸ぶ


 冬至も過ぎれば必ず思い出す「米一粒づつ日脚が伸びるのだよ」との祖母の教えである。米どころならばの比喩なのだろうが子ども心にも納得した言葉だった。
 さて、当時の祖母の年代になった小生に、身近に語り継ぐ対象はなくても折々の言葉と言うものはあるもので、やはりそれは生活や活動と無縁では無い。

 雪深い郷里での春の兆しは立春を過ぎてからの「凍み渡り」が最初の実感で、喜びのピークは道路に滲み出てきた雪解けの泥水だった。しばらくして山から聞こえる底雪崩の音、ネコヤナギの開花、と春のパレードは長く続く。

 当地では積雪は無いので梅や桜の開花が兆しや本番に当たるのだろうが、小生にはピンと来ず、新芽が萌える頃に至って「春」の実感がする。「一陽来復」にかこつければ「一葉来復」に体験的実感があるし「一会泥水池」が「春よ来い」のわらべ歌と共に脳裏に想われるのである。

冬越しは体力勝負だ!?

2016-12-21 | 小父のお隣さん
 連日の降霜、泥水池の氷結で、水見回りしても生物の姿は日向のハエ程度で代わり映えしない。産卵孵化が遅かったアサギマダラの幼虫を確認に行ったのだが、体長10mm程度まで育った個体は生存していたものの、それ以下の個体の姿は無く、葉裏に黒くなって付着しているだけであった。

 まだ厳しい冬越しは始まったばかりなので、現在10mm程度まで育った個体も、これからどうなるか予断を許さない。あまり楽観的には考えられないけれど、考えてみたところでどうなる物でもなく、そこは自然の成り行き次第…
 キジョランの自生株が多い高尾山周辺と当地との気象条件の違いは理解していないけれど、自生株が多い事は越冬幼虫も多いのであろうと漠然と思っている。それはともかく、食草の量が足りるか心配だったのが、個体数減少で足りそうな気配である。
 まあ、喜んでいい事なのか悲しむべき事なのかよくわからん。で、虫の世界も「浮き世だなぁ」が実感。

      生存サイズ   亡骸     亡骸

推移帯(エコトーン)の改修

2016-12-20 | 水辺環境の保全
 隣接地棚田の前衛、言わば水温を上げ棚田への土砂の流入を防ぐ機能を狙った池の部分を手直しした。本来はS形の傾斜水路を直線にし不要な堤をそっくり脆弱な畦と法面に盛り付けるはずだったのだがギブアップしたのだ。

 体積が大きいのと一輪車で搬出するにバタ板を敷いたS字の走行はストレスが高い。ノーパンクタイヤはグリップ力に欠け、濡れた面では滑って非力だし、ともかく走破性がとても悪い代物なのである。パンクや空気抜けがあるにしても通常のタイヤの快適性は全く無いのがノーパンクタイヤだった。

 そこで道路擁壁直下まで水域を広げ、掘り取った土で畦と法面の補強を行ったのである。土の量はトントンでOKだったのだが、この改修で開放水面が広がっただけでなく林道擁壁にヤブヤンマが産卵出来る環境が現れた。この部分は夏でも直射光は届かず擁壁と水面が直結した事で擁壁の苔に産卵しやすくなったのだ。すでに沈泥地での同環境で確認済みであるから来期が楽しみ、「ウフフ」な事態である。
 まあ、思わぬ余禄があるから「あっちが痛い、こっちはしもやけ」とぼやきつつも続ける事ができるのだろう。すでにサラリーマンを廃した小生には、これは「ボーナス」である。

           土の採取   ➡    開放水面の増加

「来い」の季節よー!

2016-12-19 | 感じるままの回り道
 小生の「恋の季節」なんてものは、あったとしても半世紀も前の事象だから記憶は既に朧月夜であるけれど、それはそれとしても毎期やって来るのは「来い」の季節で、トンボが出るまでの束の間の相手でもあるから、寂しーい老後である。

 昨季、設えた給餌籠は朽ちもせず使用可能だったから再度のお役目を与えたが、出来栄えはともかく風化でしっくりした雰囲気になっている。左右にある国光とフジの樹はフジに袋掛けした果実が10個ほどあるだけだけれど、袋掛けしたためヒヨドリはやってこない。
 昨季の給餌籠にはヒヨドリがやってきては餌をついばもうと必死の様相を見せ、最後は酷い声を上げ去って行くのが通例だった。リンゴも袋掛けしなかったから穴だらけにされ、その穴をメジロやシジュウカラがついばんでいた。ヒヨドリにとっては、これも気に入らない様子で威嚇や警告音を発していたが、学習したのだろう今期は静かなものである。平安朝時代、ヒヨドリは愛でられていたと記憶にあるけれど、小生には理由が分からない事で「山のヒヨドリは穏やかなのに…」とつい愚痴が出る。

 今のところ給餌籠に入るのはメジロだけで、スズメは首を伸ばして玄米を食べるものの籠には入らない、人の生活圏と密着しているスズメが警戒怠らず、山野で天敵に囲まれ生きているメジロがくつろいで行くのも可笑しさがある。メジロなどは、ミカンがある間は10分でも15分でも居続けるし、炬燵から見ているとミカンに止まってしばし目を閉じている時間もある。そんなことなら「泊まれば…」と思うけれどメジロにはメジロの事情があるのだろう。当たり前の事だろうが、鳥たちの行動もピンからキリまであるものだ。

 今のところカーテンを開け炬燵で見ている限りではメジロは採餌してくれるがスズメは無理だ。撮影するにはカーテンの隙間から盗み撮りするしかないのが画質の悪さにつながる。ガラスを通すと視認しているよりクリアさが格段に落ちるのである。
 
      メジロ           スズメ

スプーンであってスプーンでない

2016-12-18 | 今日は真面目に
 その任にあらずと断っていたのだが、本当に困っているようなので少しだけかかわってみる事にした。今までの業種とは畑違いだし技能や職能など無縁な世界なのであったが、仕事と言う大きな括りの中では活かされることもあるだろうと根拠に欠ける根拠が分岐点だ。
 まだ始まったばかりだから予断や油断は出来ないけれど、発展途上の組織としてみれば不備なところは幾つか見えてくる。

 とりあえずの担当は製品の表面補修なのだが、木っ端細工で幼児用の玩具を作っている事と通じる事もあるだろうと踏み込んだのである。初日から補修に使用するスプーンが気になって専用工具にと変貌させてみた。食器としてのスプーンの形状と作業道具としてのスプーンでは使い方も握り方も異なるのである。
 プロトタイプはグリップを太くしただけの形状にしたのだがしっくりしない。そこで掌で包み保持できるように涙滴形にしてみた。スプーンの大きさも大小2種用意し実際の作業で実証する。
 この程度では実証せずとも、食器のスプーンをそのまま使用しているよりは格段に使い勝手は良くなっているはずと思って良いだろう。まあ、こんなところからの着手だけれど「オンリーワン」の里山保全をさておいて工場内作業では、少ない後ろ髪が引かれて痛いが、これも浮き世のしがらみか。頭髪は既に白髪交じりだ…。

          旋盤加工   ➡   視認しやすい彩色

降霜と結氷のダブル、ブルブル!

2016-12-17 | 感じるままの回り道
 寒いなあ、と思わなくても寒い日になった。落葉もほぼ終わり裸木の世界が目の前にある。泥水池も棚田もほぼ全面結氷していた。おまけに降霜もあって冷たいけれどきりりとした風景になっている。
 ここまでになるとトンボを探そうなんて気にはならず、また来るであろうシーズンを楽しみに待つしかない。地面が凍結してスコップが入らなくなる前に水辺の脆弱性緩和の作業を終えたいのだが野暮用が当座は続くのではかどらない。まあ野暮用があっても歳暮に用が無いのが現実、気温だけでなく懐も寒く足の指はしもやけ…。そんなこってもヤケにはならぬ人生は豊かである。

      沈泥池    泥水池1   泥水池4