トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

爺児は見た!

2017-09-30 | 小父のお隣さん
 既に「二度わらし」であるから「爺爺」より「爺児」が間違いない。金田一先生も太鼓判のはずである。まあ、何時もの吐与太話から入ってしまったが、小生が見たのは生まれて初めての「アカボシゴマダラ」の幼虫である。先日に見て迷宮入りしそうだった頭部が丸く黒い幼虫はS先生の判定で「一齢幼虫」と判別した。今回は二齢かどうか、アリジゴク様の形態は新鮮だ。一言で「変態」と言っても奥が深い。小生が「変態」と言われれば、底が浅いのがバレてる…。

 幼虫時代、毛虫だったり、後部に角があったりするタイプは普通に見ていても、ノコギリクワガタ様の頭部の様子はおどろおどろしくもあり「可愛いー」とも思える。
 それはともかくとしても本フイールドでアカボシゴマダラの定着・繁殖が確認されたのだが、範囲を広げ俯瞰的に見れば、連続する丘陵部分水稜線を越えた南側では既に確認されていた事なのだ。故に学術的、生息学的に価値は無いけれど、個人内差において特筆すべき出来事と言え、小生的エポックである。

 ただ、この大陸由来種と思われる種の関東圏放蝶の結果、生息地を拡大しつつある事の問題は解消される事は無く、当地にイノブタを放獣してしまった結果と同じく、既に後戻りは不可能である。
 猪豚野生化大繁殖やブラックバス・ブルーギルの放魚被害は明白なものの、蝶レベルとなるとチョー分かんない。

 一齢幼虫  ➡      二齢か三齢か

13袋の金曜日

2017-09-30 | 水辺環境の保全
 「秋風の贈り物」と言うべきか、ようやく涼しさを感じられるようになって初夏から中止していた分水堤の補強を終える事が出来た。土嚢に使う用土が無いから浚渫土を利用した格好になったので十分な量ではないと言える。それでも見積もりより少なくて済み、沈泥池の浚渫土で間に合った。

 池の中に丸太で仕切り、浚渫土を堆積させておいたのを使用したが丁度13袋、奇しくも金曜日である。周囲の森からはツクツクホウシの頼りない鳴き声や、稀にミンミンゼミの鳴き声が聞こえ、まるで「セミ・ファイナル」かとゾクゾクした。小生は土を掘るけれどホラーは嫌いだし山芋やタケノコなどは掘らない。
 溜池や水路を掘り、手入れは必要不可欠で厭々でも掘らねば進まないが、山芋やタケノコ掘りは必要不可欠では無く、そこまで手を広げたくない。

 土嚢二段積みが必要だったものの13袋では不足で、更に3袋を追加し堤の強化が終了した。現行の堤は丸太の堰の前に土嚢で防水した堤なので、丸太の腐植が顕著になった事で出水時に崩壊する恐れが高くなっていた。
 ここが崩壊すると泥水池は壊滅的被害を被り復旧する事は困難になるから、言わば「脆弱性の解消」を行ったのである。腐食した丸太を両サイドから土嚢で挟んだので時間を掛ければ土に置き換わっていくだろう。その間に下部の埋め立ても終了するはずである。

  土嚢作成 ➡  運搬 ➡  積み終わり

今日のトンボ「オオアオイトトンボ」

2017-09-29 | 小父のお隣さん
 除伐地点の写真を撮るため林縁の高みに上る途中、オオアオイトトンボにであった。珍しいトンボではないものの、刈り払い中心のシーズンは、このトンボの様な森林性のトンボとは出合いにくい。
 森林の様な暗い環境を好むと言っても竹林では見た事が無い。下草のある環境を好むようだが、そもそも竹林では食糧が無いのだろう。飛翔力があるトンボではないし風も好みでは無いはずだ。
 それでも生息適期終盤になると日溜りに出てくる。こういう行動を見ると「トンボにも思うところがあるのか」なんて感慨が浮かんでくる。「本能だ」なんて言ったら「それを言っちゃあお終いよ!」である。

支障木の除伐

2017-09-29 | 今日は真面目に
 分水池の堤の強化が終了したが、取り付き部にアカメガシワ一本が生えている。これが通るたびに邪魔になり、アカメガシワの役割も終了したとして除伐した。
 除伐はあっけなく、枝払いが何時ものごとく手間を喰う。落葉樹は針葉樹と異なり枝の出方がランダムなので処理しにくい。

 分水堤の補強完結がなったから下手の浸食溝の埋め立てに分水路の拡幅で出てくる土を投入する。一輪車一杯を掘りだし運ぶ労力に比して、投入して見るとあっけない程僅かで気勢がそがれるが、平坦にするにはまだまだ用土が不足で、時間と労力が必要だ。

  邪魔な一本➡  伐倒 ➡  片付け終了

糠味噌だって「えひめAI」風…

2017-09-28 | 何よりの楽しみ
 盛夏を過ぎ涼しさも感じられるから糠床を作った。本来ならば盛夏こそ糠味噌漬けの出番なのだが、手入れがまめでない小生はカビさせてしまうから避けている。

 今回も通常の糠味噌のレシピに沿わず「えひめAI」風に材料を混合した。糠や塩、唐辛子やニンニクは定番通りと言って良いだろうが、これに玄米、植物性乳酸菌飲料にヨーグルト、ビール酵母等の錠剤、酒粕溶液などを適量加え捨て漬けに入る。納豆菌が欠けているが、納豆を食べた時に数粒投入すればよい。どうも納豆菌は味を悪くするように感じるが乳酸菌の助っ人なので状況を観ながら加減しよう。

 捨て漬けの中に摘果した青りんごを入れてみた。皮をむかずに半割りにしただけだから断面の部分は水分が抜け萎んでしまった。
 捨て漬けとは言えキャベツは食べてしまったし、リンゴも試食したのだが「美味しい」とも思えず喰える、と言うレベルか…。食感は茄子に似た感じになっていた。

 毎度の事なのだが「食べごろに食べる」贅沢がなかなかできない。茄子は次回食でも大差は無いもののキュウリ漬けは旬が短く美味しさを逃がす事度々である。
 納豆は後日、10粒ほど加えたが、この程度ではほとんど分からないものの、乳酸菌には大歓迎されているだろう。

**この広い世界一切…

2017-09-27 | 小人閑居して憮然
西方焦土東方狂奴
     今が漁夫の利小ズルマン ハア コリャコリャ   やり手婆

この広い世界一切消す花を
     ひとつ残らずあなたにあげる             噂の二人

真相泡解隣のマンと
     何も変わらぬ狡い人 ハア コリャコリャ      弥生姐さん

かくも不実で信義も持たぬ
     便士の神輿よう担ぐ ハア コリャコリャ       肛門活躍菌

マンはマンでも総師のマンは
     暴発性のガス充満 ハア コリァンコリァン     逃散衆代表

お上は民の上にお上を作らず
     お上の下に民を作れり                 福沢憂吉

リセットリセット私が俺が
     旅路レミング民居らぬ ハア コリャコリャ      恋気有利子 

アウフフーベンある日の方便
     ものは言い様止揚不可 ハア コリャコリャ      寅さん

利に働けば門に記者 情で棹さし記者会見
     仮病通せば生き残る とかく永田は厄介だ      騒籍

千秋楽かも狂気の手札
     俺が俺がの七並べ ハア コリャコリャ        カード番

不適格でも支持する輩
     だから私は大頭領 ハア コリャコリャ        吐乱夫

天野屋利兵衛は男でござる
     こんな人物歌舞伎だけ ハアコリャコリャ       トロルお爺

今日のトンボ「イトトンボ科のなにがし」

2017-09-27 | 小父のお隣さん
 イトトンボ科としか解きほぐさない。腹先の青白色の二環で図鑑対照しても候補が幾つが出てくるので小生には判別不可能だ。

 このイトトンボ、熟知しているS先生以外に気が付いたのは小生程度だろうと推測できるほど視認し難いトンボだ。チゴザサやシャジクモの至近を飛翔しているか留まっている事が多いから発見できにくい。
 特にシャジクモ等が水面まで現れている水域にいると目を向けただけでは認識できない。動けば分かるが止まれば紛れて見失う事必死なのである。

 有難い事に、このイトトンボとキイトトンボは今期個体数が増えた。9月に入り水辺の刈り払いを実施した事もありキイトトンボは見かけなくなったけれど、このトンボはしゃがみ込み水面を丁寧に探っていくと、まだ多数飛翔している。連結体も見かけるが、撮影しようと粘ったものの見失ってしまった。
 写真は同種だと思っているが、もしかしたらオスメスの違いなのかどうか。連結体は見ているけれどオスメスの認識まで記憶に留まらず、トンボも留まってはくれなかったし現場写真が無いからお手上げである。

                     

一日一件 or 一日一作

2017-09-26 | 水辺環境の保全
 先日から吐水量が減少しており、水源環境を確認に行っても集水升までは異常が無い。となると送管内部の問題だから「強制排水」を近日中にとの心積もりでいたのだが、この日の水見回り時には一滴も落ちていない。

 吐水口を見るまでもなく、途中の浅い池はことごとく底を露わにしていたから断水は覚悟していたものの、池の底が乾燥する前に湛水せねば水生生物が大量絶滅しかねない。分水堤の土嚢積みを予定していたのを変更しポンプ一式を車載し水源に向かう。
                 泥水池3   二つ池

 後はいつも通りの作業だけれど、小一時間強制送水する間に水路の補修をする。作業中、ときおり小型のヤンマ型トンボが飛来し近くをうろつく。どの人にでもこんな行動をするのかどうか分からないけれど、何となく癒される気になるのだ。

 所定の時間、強制送水をし、何時もならポンプを止め送水ホースを引き抜くのだが、今回はアイドリング状態で力任せに引き抜いた。
 送水ポンプを停止させ引き抜けば容易だけれど、抜く間の短時間は送水が止まる。この事が強制送水をしても一昼夜水量が回復しない原因になっているのではと思い至ったからだ。案の定、撤収し吐水口を確認に行くと十分な量を吐き出している。もう「ビンゴ!」である。

 湛水するまで一昼夜必要で、昼にはまだ間があったものの新たな作業を行う気にもならず、殿様帰宅とした。とは言え、家では家でのよんどころない作業があって「貧乏暇なし」、こんな私に誰がした!。

甘いお菓子や有名でなく…

2017-09-25 | 何よりの楽しみ
 知人を案内しても自分の栗拾いは行っていない小生だ。見かねたのか「一度くらいは食べな」とY氏が栗を分けたくれた。
 そうなると「どう食べる?」が喫緊の大問題で、今回は十年もやっていない「オーブンで焼き栗」を採用した。この頃はネット情報でわんさかヒットするけれど、小生が知ったのは月刊誌「農業世界」の記事からである。
 当時では斬新な方法で、ネット検索ではヒットしなかったように記憶している。方法は至極簡単、200度20分加熱だけで済む。勿論、皮に切れ目は必須だけれど、茹栗よりは見た目の美味しさがある。

 今回、試したかったのは「えひめAI風糠味噌」に漬けておいた渋皮栗の焼き栗だ。皮つきの栗と同時に焼いて食べてみた。10日も糠味噌内にあったし小栗だから水分は少なめで少々硬い。
 糠味噌漬けだから塩気があるが、これが新鮮だった。近い感じは「塩せんべい」か。採り立ての栗を加熱して食べるボロボロ感も無く、噛みしめ味が染み出る感覚がある。意外と「いける」のが感想だ。これは甘栗とは全く別世界で「塩栗」と呼ぼう。
 例えれば、甘酒と塩麹の相違のようなものかも…。

  生栗    糠味噌漬け渋皮栗  ➡  両者焼き上がり

水を惜しんで泥を溜める…

2017-09-25 | 小人閑居して憮然
 隣沢からの送水量の減少が目立ってきた。集水升への土砂堆積かと思って道具を携行し水源まで行った。
 集水枡からのオーバーフロー部に丸太が置かれている。オーバーフロー部を堰き止めようとする意図が理解できない。毎回とも同じ集水升から取水している部農会のやり口なのだが、ものの道理が分かっていない。取水量を越えた量が流失しているのだから流して置けばよいのだ。それにより砂泥が排出され堆積せずに済む。

 水が減少したなら取水升への水量を増やす導水路の算段をすれば済むのに、この手間は掛けた事が無い。水利権者と言えども保全作業は全く行わず、土砂崩れで取水堰ごと崩壊したのち、復旧保全に汗水たらしたのは小生1人なのだ。まあ、永田にしろ水源や権限、金源となるような場所には楽して「欲しい欲しい」と群がる輩は国の代表、民の代表なんて標榜していても珍しくもないか。

 丸太を排除し取水升の泥を浚渫し集水路を滑らかにして作業終了したものの、水商売土木はストレスが高く「あかんだろ度付くぞ!」と言いたいくらいで、身体髪膚にも澱が堆積してくる。
 いーや、これは垢だった…。アカンアカン、耄碌の方が堆積中だ。

 小生定石通りの吐与太話をすれば、高齢になると何故耄碌していくのか分析してみた。結果は「もう禄が無いから」で、「二度わらし」と言う表現も「赤ちゃん返り」もあろうが、大人として「アカン」事が多くなるからだろうの結論。
 あの木久扇師匠と同じく、小生も時折は回路がつながるのだ。目出度し目出度しであるが、更なる若返りを狙い、あのMCによる「アカちゃん」を見て出爺、いいえ出陣しよう。
         オーバーフロー部の邪魔物    導水路の掘削平滑化

今日のトンボ「やっぱり不詳」

2017-09-24 | 小父のお隣さん
 明るい水辺でみるイトトンボ族。水面すれすれを飛翔している種と異なるのだろうと思いつつも判明しないままトンボの季節も終盤に入った。

 この種だと思える羽化体も見たのだが見失ってしまった。サイズが小さく細い種は立った姿勢だと追視し難く、一瞬、視線を外しただけで見失う事が多いのだ。
 ケータイでの撮影もピントが合いにくいのだが、今回はまあまあの出来。

ウシアブへのお約束

2017-09-24 | 小人閑居して憮然
       
 9月に入ると蚊の襲来より蚋と虻のお出迎えが増える。蚋は日陰や曇天時に多く現れるから、炎天下作業の多い時期は水見回りの時に悩まされる。しかし補虫網を携え見回りするようになってからは捕獲が容易になって「九月蚋い」は減ってきた。

 しかし虻となると話は別物で、駐車した時点から数匹が車体に取りつく。この時点では車の輻射熱に反応しているだけなのだが、一段落すると人体に目標を変えてくる。日向の作業中でもしぶとくまとわりついてイライラさせられる事この上ないのだが、作業中に補虫網を携行する気にもならず、到着した時点で捕獲できる個体は捕獲する。

 その後の処理は父が行っていた通りを踏襲し一件落着となるのだが、父の場合、農耕用の牛に群がる虻や刺し蠅をハエ叩きで軽く叩き落とし、翅を千切って地表に投げる事をしていた。残酷のようだが家族同然の農耕牛を吸血するなど許せない気持ちだったのだろう。
 牛はと言えば尾を振り追い払おうとしても多勢に無勢で、身体の各所に尾が届く訳でもなく、取りつかれたヶ所の皮膚を震わせるくらいが防衛策なのだ。大陸間弾道弾にアラームを鳴らすのと大差ない。

 そんな体験が今になっても虻を捕まえれば翅を千切り地面に放つ。おっつけ蟻の食料となるであろうが、こういう感覚が「憎しみの連鎖」につながっていくのかも…。虻や蚋との関係の中にも人の業みたいなものがかいま出る。
 

アカボシゴマダラの産卵、幼虫は?

2017-09-23 | 小父のお隣さん
 拠点緑陰で四方山話の途中、目の前の沢筋にアカボシゴマダラが飛翔してきた。会友は恐らく初見なのでうんちくを垂れていたら幼木に降りて移動しない。小生には珍しくも無い光景なので四方山話に戻っていたらY氏が気にしていて「あのチョウはおかしい。逃げない」と言ってきた。
 そこで実況見分したらエノキの幼木の根元に歩いて下がっていくではないか。「産卵だ」と確信し近づいたら逃げてしまった。

 しばらく存在していたから「産卵したはず」と葉面を見たら数個確認できた。前回、視認した産卵個体も葉裏でなく葉面に産卵している。更に卵を探していたら幼虫がいる。頭部は黒く胴体は突起が多い。すっかり「アカボシゴマダラの幼虫初見」と撮影し、自宅で幼虫図鑑で確認する。
 頭部の黒い幼虫は「ゴマダラチョウ」と判明したが、アカボシゴマダラの幼虫写真は角がある。すっかり気落ちしゴマダラチョウの幼虫画像を見ていたら、頭部の黒くない角がある写真が出てきた。形態が変わるのか・・・。

 とすると、この写真の幼虫はアカボシゴマダラの幼虫であるかもしれない。先日、産卵した分水池の幼木に同じ形の幼虫がいれば確信できそう。

 産卵   近くにアオムシ   ゴマダラチョウのタイプ
 ※ 撮影した翌日、S先生が見えた。早速卵と幼虫のいた幼木に案内し同定してもらおうと思ったのだが幼虫は見つからなかった。
 「多くの幼虫は食物連鎖の中で消える。蜘蛛に捕食されたかも」との話だった。写真で同定してもらったら「一齢幼虫」との事。これでフイールドでアカボシゴマダラが繁殖している事が確認できた。これから出現するアサギマダラの方が希種になってしまった

今日のトンボ「プロとアマ」

2017-09-23 | 小父のお隣さん
 いつもの水見回り、トンボ池に張った蜘蛛の網にトンボが掛っていた。捕らえられたばかりの様で盛んに翅を羽ばたかせている。主の蜘蛛は近づきもせず弱るのを待っているかのようだ。
 翅の付け根が黄色いからネキトンボかと推定したのだが、ネキトンボの個体は飛翔体しか見ていず、この個体を観た感想は「こんなに赤と黒が濃いのか」で、濃色の赤と黒の色合いは独特の雰囲気がある。図鑑対照しても写真とそっくりの画像は無く、いつも通りの「推定無罪」みたいな結果になった。

 このトンボ池で見かけている正体不明の胸部シルエットが舟形のヤンマ型、確認のため一振りで捕獲しようと準備しその瞬間を待ったのだが、網径20㎝の玩具では難なく失敗。「後追いはしない」と決めていたので見送りつつ踵を返した。あああー、もったいなかった…。

                        

伐採樹の集積

2017-09-23 | 今日は真面目に
 大実クワの大木を萌芽更新とエノキ林の日照回復のために伐倒したのだが、落葉樹は針葉樹に比較して手間がかかる。翌日、集積のために現場に行ったら切り口から多量の樹液が出ている。クワの樹の樹液は結構多くて、乳液状の樹液や透明な樹液を舐めてみたけれど味わいはなかった。

 伐倒準備で重心移動を枝落としで行い、倒した後は好き勝手に交差した枝払いに汗が流れる。集積も形状の揃わぬ枝を調えつつ行うから九月半ばとは言え日向は暑い。時折は日陰で休みつつ給水をして涼風を楽しむ。こんな事が密やかな楽しみであり充実感が訪れる瞬間である。

 世間様から見れば「なんと物好きな…」間違い無しなのだけれど「無用な用」や「無視できない虫」なんて事は人生に満ち溢れている。この日も蒸し蒸しだった。

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