「古都逍遥 京都・奈良編」「花の詩」「日常のこと」や花や風景写真

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花の詩「雪割草」

2014年01月15日 20時49分49秒 | 古都逍遥「奈良篇」
 花言葉:「はにかみや」「高貴」「自信」「内緒」「信頼」「忍耐」「優雅」「期待」「和解」など多く表現されている。

 私はこの花が好きである。可憐な花だからという理由からではなく、長い根雪の下にじっと耐えて春を待つ、生きる希望に命をしずかに育んでいるその健気さが好きなのだ。
 寒気がゆるみ、大地をおおう雪の下からかすかな雪解け水のささやきが聞こえてくるころに、草花がそっと様子をうかがうかのように芽をのぞかせる。
 早春の太陽の光をいっぱいに受けて、いち早く花開く山野草の一種が雪割草です。この仲間はキンポウゲ科ミスミソウ属の多年草で、園芸的には総称して雪割草として親しまれているが、正しくはサクラソウ科サクラソウ属の一種で、高山植物で日本全土の亜高山帯から高山帯に自生する。
山地の湿った岩場に生育し、高さは10cmほどで、葉はだ円形、表面は緑色でしわが多く、ふちには波状のゆるい鋸歯があり、やや裏側に曲がる。また、葉の裏面は淡黄の粉がある。
 初めてこの花に接したのは、越後の山々がまだ深い雪に覆われている3月。日本海を見下ろす柏崎市西山町大崎の小高い丘に咲き誇った約30万株の雪割草の群生だった。
 花弁数6~8枚の一重咲きの花で、花茎は2~3cmのものですが、紅色から白色まで多岐にわたり自然交雑による多様さに加え、覆輪、中透け、拭掛け、絞りなどに加えて雄しべ、雌しべの色彩にも変化が見られます。
 
俳句にこのように詠まれています。
 「雪割草 雲千切れとぶ 国上山」(朝妻 力)
 「雪割草 佐渡がもつとも 純なとき」(中嶋秀子)
 「雪割草 垂水の滝は 巌つたふ」(山口草堂)

和歌
 「雪割草 けなげな力 受け止めて 凍える風も 痛き言葉も」(大原鶴美)
コメント
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