ブランド品、好きですか バリケイト伊東 日本人のブランド品好きはかなりのものだ。100万円もの時計や200万円ものハンドバックを買う。私はまったくブランド品なんて興味がないので、買ったこともないし、今後も買うことはないであろう。時計は時間がわかればいいのだ。1000円の時計で十分だ。今や。誰でも携帯を持ってる。携帯を見れば時間はわかる。ハンドバックだって小物を入れるだけだ。100万単位のお金で時計やバックを買う必要はまったくない。私は物をステータスにする考え方を持ってない。物で人格、人生を証明しようという考え方を持ってない。薄いぺらぺらの人間性にブランド品を身につけたって、豚に真珠だ。物で人間を大きく見せようとする魂胆が気にいらない。ブランド品を身につけてはいけないと、言ってるわけではない。日本は自由な社会だ。ブランド好きもいれば、嫌いもいる。それでいいのだ。しかし、日本人は買うのではなく、買わされてるのだ。養鶏場の自動給餌器の餌を食わされてるようなもんだ。踊らされてるのだ。権威に弱い民族性はブランドビジネスに最高の市場を与えてる。最近、日本人はさらにブランド品ばかりでなく、物に対しての依存が強くなってるようだ。そんなに物を買い集めたって幸福なのか。心淋しいから物に依存するのではないか。家をゴミ屋敷にするほど物を欲しがる。これは依存症という心の病気だ。日本には物依存症の患者が山程いるのだ。ほとんどの患者は自覚がない。経済界にとっても、消費を活発にするには、物依存症患者が多いほうが好都合なのだ。誰もが清貧の思想に感化されては困るのだ。資本主義とは欲望をエネルギーにしている。欲望の薄い人間ばかりになってしまったら、社会はしぼむ。風船から空気が抜けてゆくようなもんだ。資本主義を健全に運営するためにも、ある程度の物依存は必要なことかもしれない。物依存を認めるにしても、借金してまでブランド品を買うことはない。