静かに腐る バリケイト伊東 冬季オリンピックで日本人選手ふたりが金メダルを取って、ナショナリズムの高揚感がたかまってる。それはそれでいい。頑張りにご褒美が与えられた。しかし、期間中も老人ホームでの虐待事件や、オレオレ詐欺、ヘイトスピーチ、貧困格差問題、自殺、いじめ、深刻な人権侵害など、日本の負の側面が変わらず浮き出てる。オリンピックで好成績を上げて、日本は強い、すごい、いい国だと自慢げに話たくなるが、日本社会の負の側面を忘れてはいけない。オリンピックの2週間ぐらいの期間は、お祭りの高揚感で日本の負の側面を一時的に忘れさせてくれる。日本が抱えてる負の側面は何10年も続いてるのだ。今後も続くだろう。日本は衰退期に入ってる。栄える者は滅びるということわざがある。永遠に栄える国、民族などないのだ。あちこちで建物や道路の大規模工事が行われてる。経済発展に見えるが、これは虚構の繁栄だ。人々は盛り場のネオンライトを神とあがめたてまつる。ライトなど虚構の明かりなのだ。多くの日本人は強いストレスと不安の中で、方向性を失い漂流している。虚構のネオンライトを灯台と勘違いしている。このまま行けば、波に飲み込まれ海の藻くずになる。日本は今、虚構と閉塞の中で、静かに腐ってゆく。