狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

さぁ、君も一緒に人生 棒に振ってみないか?

2020年06月15日 23時50分29秒 | 知人、友人に関する日記
 本日6月15日は、聖武天皇が都を難波京から平城京に戻した日で、衣川合戦で源義経追捕の宣旨により藤原泰衡が衣川館を襲い源義経が自害した日で、ローマ教皇レオ10世が大勅書『エクスルゲ・ドミネ』を発布してマルティン・ルターに対し自説を撤回しなければ破門すると警告した日で、豊臣秀吉の妹・朝日姫が徳川家康に嫁いだ日で、フランスの医師ジャン=バティスト・ドニーが世界初の人間の間での輸血を行なった日で、ベンジャミン・フランクリンが凧を用いた実験で雷が電気であることを証明した日で、頼山陽が元老中・松平定信に『日本外史』22巻を献呈した日で、アーリントン国立墓地が開園した日で、明治三陸地震が発生した日で、大韓帝国がオランダのハーグで開催されていた第2回万国平和会議に密使を送って大韓帝国に存在しなかった自国の外交権の回復を訴えようとするも国際社会の列強から会議への参加を拒絶された日で、新橋・下関間で日本初の特別急行列車の運転が開始された日で、メキシコの考古学者アルベルト・ルスがユカタン半島・パレンケの「碑文の神殿」で石室墳墓を発見した日で、棟方志功がヴェネツィア・ビエンナーレ版画部門でグランプリを受賞した日で、新安保条約批准阻止の第2次実力行使で全学連7000人が国会議事堂に突入を図り警官隊と衝突した日で、坂本九の「上を向いて歩こう」がアメリカのヒットチャートビルボードの週間ランキングで1位を獲得した日で、東京大学医学部学生自治会が登録医制度に反対して安田講堂を占拠しストに突入した日で、黄海の北方限界線に侵犯した北朝鮮艦艇と韓国艦艇とが銃撃戦を行った日で、中華人民共和国・ロシア・カザフスタン・キルギス・タジキスタン・ウズベキスタンの6か国により上海協力機構が発足した日で、オウム真理教事件における指名手配被疑者の高橋克也が東京都大田区西蒲田のインターネットカフェで身柄を確保されて逮捕された日です。

 本日の倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は二十八度。最低気温は二十四度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。




 或る夜の事。

 狐は先輩と一緒に或るパブリック・ハウスのカウンター席に腰をかけて、絶えずミルクを舐めてゐた。
 狐は余り口をきかなかつた。が、先輩の言葉には熱心に耳を傾けてゐた。
 「君は猫をかぶってゐるね。狐といふ綽名なのに」
 「私は猫をかぶってゐます。狐といふ綽名なのに」
 先輩は頬杖をしたまま極めて無造作に私に質問をした。
 「何故、猫をかぶってゐるのかね?」
 「猫はかぶるものです。かぶれば心地良いです」
 「ふむん? しかし猫をかぶってゐると自分を見失つたりはしないのかね?」
 「私は普段から自分を見失っているので問題ありませんよ」
 先輩はお喋りを止めて考え込んだ。
 私の言葉は先輩の心を知らない世界へ神々に近い世界へと解放したのかもしれない。
 「先輩も猫をかぶりませんか? 私と猫かぶり同盟を結成しませんか?」
 先輩は言つた。「断固拒否する」
 狐は何か痛みを感じた。が、同時に又歓びも感じた。
 人の生き方とは様々なものであるな。面白ひものだ。

 そのパブリック・ハウスは極小さかつた。
 しかしパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。



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何事もノリとタイミング

2020年05月13日 23時34分32秒 | 知人、友人に関する日記
 本日5月13日は、金閣寺の上棟式が行われた日で、ローマ教皇アレクサンデル6世がジロラモ・サヴォナローラを破門した日で、宮本武蔵と佐々木小次郎が巌流島で決闘をおこなったとされる日で、オーストラリア・ニューサウスウェールズに設けられたイギリスの流刑植民地に向けた最初の船が総督アーサー・フィリップに率いられてイギリスを出航した日で、日本初の地質調査報告書「山梨県地質取調報告」が内務省地理局地質課の和田維四郎により作成された日で、ブラジルで奴隷を解放する「黄金法」が議会を通過した日で、NHK放送技術研究所が国産テレビの試験電波発信を開始した日で、朝鮮人や中国人など総勢約200人がバッドや鉄棒を持って長崎警察署を包囲・襲撃して警察官1人が死亡し10人が重軽傷を負った長崎警察署襲撃事件が発生した日で、ローマ教皇ヨハネ・パウロ2世がバチカン市内で狙撃されて重傷を負った日です。

 本日も倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は二十四度。最低気温は十六度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。





 或る夜。友人宅で遊んでいた時のこと。

 友人夫婦と友人のぼんくらなDNAを1/2引き継いでしまったにも関わらず良い子に育っているらしい小さき者と一緒に私・狐は寛いでいたのです。
 その最中に、友人のぼんくらなDNAを1/2引き継いでしまったにも関わらず良い子に育っているらしい小さき者が私・狐におねだりしました。「なにかおはなしして」
 おぉ。むちゃぶりだ。
 お子様は時々むちゃぶりを仕掛けてきます。
 お話かぁ……。お話をいきなりしろと言われてもなぁ。難しいですよ。orz。
 しかし、お子様の要請にはできるだけ応えなければなりません。


  狐    「今は昔、竹取の翁といふ者有りけり」
  お子様  「ありけり?」
  狐    「野山にまじりて竹を取りつつ萬のことに使ひけり。
        名をば讃岐造となむ言ひける」
  お子様  「なむなむ」
  狐    「その竹の中にもと光る竹なむ一筋ありける。
        怪しがり手寄りて見るに筒の中光りたり。
        其れを見れば三寸ばかりなる人、いと美しうて居たり」
  友人    「世紀末覇者っぽく」
  狐    「翁は云った。『我、毎朝毎晩見ている竹の中にいるので分かった。我の子となるがよい』
        そしてその子を掌の中に入れて家へ連れて帰った」
  友人    「そこで蝋人形の館」
  狐    「霧の立ち込む森の奥深く、少女を運ぶ謎の老人。
        誰も知らぬ秘密の館。
        生きたまま蝋人形の如く震えて眠れ。明日はもうないさ。
        今夜もひとり生贄になる。
        手足も口も動かぬままに。
        身の毛もよだつ悪魔の芸術。
        裸の少女に迫る惨劇。
        窓に映る殺人儀式。
        壁に飛び散る生き血の飛沫……」
  友人    「そこでムスカ大佐」
  狐    「幼女は亡びぬ! 何度でも甦るさ!」
  友人    「元に戻して」
  狐    「妻の嫗に預けて養はす。
        美しきことかぎりなし。
        いと幼ければ籠に入れて養ふ」


 う~む。
 何だかわけのわからないお話になってしまいました。
 友人のぼんくらなDNAを1/2引き継いでしまったにも関わらず良い子に育っているらしい小さき者がきゃっきゃと笑っていたので良しとしましょう。
 友人の旦那様は何故かおろおろしていました。
 聖飢魔Ⅱの「蝋人形の館」の歌詞はお子様には刺激が強すぎたでしょうか?
 大丈夫ですよ。このくらいは。逞しく育てるのです。


 友人は旦那様と仲が良くDNAを1/2引き継いだ小さき者もいて幸せそうです。
 仲良きことは美しき哉。
 何よりでございます。

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呑む時は口実が必要よ。そう思わない? さもないと人は単なる呑んだくれにすぎないもの。

2020年04月14日 23時36分14秒 | 知人、友人に関する日記
 本日4月14日は、源満仲の密告により源高明が皇太子・守平親王廃立陰謀の容疑で大宰権帥に左遷された日で、ハドリアノポリスの戦いでラテン帝国軍がブルガリア帝国軍に大敗して皇帝ボードゥアン1世が捕虜となった日で、鎌倉幕府が蒙古再来に備えて九州の裁判と軍事指揮を行う鎮西探題を博多に設置した日で、箱根用水の全長1200メートルの隧道が貫通した日で、アメリカ合衆国大統領エイブラハム・リンカーンがワシントンのフォード劇場で狙撃された(翌日死亡)日で、豪華客船タイタニック号がニューファントランド島沖で氷山に衝突した日で、第1回モナコグランプリ開催された日で、スペイン国王アルフォンソ13世が退位して王政が廃止されてスペイン第二共和政が成立した日で、日本で濱口雄幸首相が前年11月に狙撃されたことが元で病状が悪化して濱口内閣が総辞職した日で、私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法)が公布された日で、バングラデシュ・ゴパルゴンジで史上最大の1キログラムの雹が落下して92人が死亡した日で、ナポリの米軍クラブで車爆弾が爆発して22人が死亡した日で、光市母子殺害事件が起こった日で、国際ヒトゲノム計画によってヒトゲノム解読の全作業を完了した日で、中国のチベット州自治区でMw6.9の青海地震が発生して少なくとも2698名が死亡して10万名以上が家屋を失った日で、熊本地震があった日です。

 本日の倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は十六度。最低気温は六度でありました。
 明日も予報では晴れとなっております。





 或る肌寒い春の夜のこと。

 狐は或るパブリック・ハウスの卓子席に腰をかけて、絶えずミルクを舐めてゐた。
 その頃狐はお仕事が終わると暇を持て余し自室でごろごろして本でも読んでいるかそれに飽きると当てどもなく散歩に出てあまり費用のかからぬ酒精を出すお店でミルクを舐めるが毎日の日課だつた。
 其のパブリック・ハウスは狐の部屋から近くもあり何処へ散歩するにも必ず其の前を通る様な位置にあつたので随って一番よく出入りした訳であつたが狐の悪い癖でバーに入るとどうも長くなつてしまう。
 其れも元来御酒に強い方なのだが嚢中の乏しい所為もあつて高いお酒を注文すること無く温めたミルクを何杯もお代わりして一時間も二時間もぢつとしているのだ。質の悪いお客である。
 そうかといつて別段店員さんに思召しがあつたりする訳ではない。
 まあ自室より何となく居心地がよいのだろう。
 狐はその晩も例によつて一杯のミルクを十分もかかつて舐めながらいつもの往来に面した卓子に陣取つてぼんやり窓の外を眺めていた。

 さて其のパブリック・ハウスの丁度真向こうに一本の桜の樹が或る。
 実は狐は其の桜の樹を眺めていたのだ。
 立派で大きな桜の樹なのだがもはや御花を散らしかけていて別段眺める程の景色でもない。しかし狐には一寸興味があつた。
 狐は三十分程も同じ所を見詰めていた。
 其時、狐の友人が窓の外を通りかかつた。
 狐の友人は狐に気が付くと会釈して中に入って来た。
 そして葡萄酒を命じて置いて狐と同じ様に窓の方を向いて狐の隣に腰をかけた。
 そして狐が一つの所を見詰めているのに気付くと狐の友人は狐の視線を辿つて同じく向こうの桜の樹を眺めた。
 しかも不思議な事には狐の友人も亦如何にも興味ありげに少しも目を逸らさないで其の方を凝視し出したのである。
 狐達はさうして申しあわせた様に同じ場所を眺めながら色々な無駄話を取交した。

 だが或る瞬間、二人は云い合せた様に黙り込んで了つた。
 「君も気づいている様ですね」と狐が囁くと友人は即座に答えた。「桜のお花が散りかけています。私達はお花見をしていなかつたのに」
 「お花見をする機会を逸してしまいましたね」
 「お花見をする機会を逸してしまいました」
 「でも呑む名目は幾らでも作れますよ」
 「呑みたいのではありません。風雅の問題です。桜のお花は散りかけています。嗚呼。君は風流というものを解さない人でしたね」
 「如何にも。私は風流というものを解さない僕人参ですもとい朴念仁です」
 「しかし、呑む機会は逃さない、其れが我等の鉄の掟です。機会を逃したのも残念です」
 「残念です。しかし過ぎたことは是非も無しと申します」
 「ふむん。如何にもその通りです」
 「機会は作ればよいのです」
 「ふむん。如何にもその通りです。呑む機会は私が作ると致しませう。スケジュール合わせはお願いします。けれども、当分は無理そうです。そこは了承してください」
 「了解しました」
 「処で君は何故バーの卓子に座っているのに御酒を呑まずにミルクを舐めているのですか?」
 「それは美味しいからです」
 「ミルクが?」
 「ミルクがです」
 「ふむん?」

 さうして呑み会の約束をした後、狐と狐の友人はパブリック・ハウスを出て或る横町で別れを告げた。
 其の時、狐は横町を曲がつてモデルのような歩き方でカツカツと足音を鳴らしながらさつさと帰っていく友人の後姿が暗闇の中にくつきりと浮き出して見えたのを覚えている。


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今夜も月が見てるわ。鏡の前のStep and Step。Hipに磨きをかけて野良猫は夢見るの。The Lucky Star。

2020年04月10日 21時44分54秒 | 知人、友人に関する日記
 本日4月10日は、日本で記録に残る最古の日食があった日で、比叡山寺が嵯峨天皇の勅により寺号を延暦寺に改めた日で、鎌倉幕府が蒙古来襲に備えて西国御家人らに防備を命じた日で、フランス王フィリップ4世が初の三身分合同会議を開催した日で、徳川光圀が『大日本史』の編纂に着手した日で、シュレージェンのモルヴィッツでフリードリヒ2世率いるプロイセン軍がマリア・テレジア率いるオーストリア軍を破った日で、インドネシアのタンボラ山で過去最大規模の噴火が始まった日で、オーストリアのマクシミリアン大公がメキシコ帝国皇帝に就任した日で、イギリス国会議事堂の時計塔に重さ13.5トンの大時鐘が完成した日で、板垣退助らが高知で日本初の政治結社「立志社」を結成した日で、治安警察法により労働農民党・日本労働組合評議会・全日本無産青年同盟に解散命令が出された日で、明仁親王殿下(当時)と正田美智子様の結婚の儀が執り行われた日で、瀬戸大橋が開通した日で、イギリスとアイルランドの間で和平合意「ベルファスト合意」が締結された日です。

 本日も倉敷は晴れでありました。
 最高気温は十四度。最低気温は八度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。









 狐が大学に通つていた頃のお話。

 狐の友人が或る晩の事、高尚な講義を聴いて下宿に帰つてみると卓の上に斯様な手紙があつた。

  『貴女の御関係なすつておいでになる男性の事を或る偶然の機会で承知しました。
   其の手続きは如何でも好い事だから申しません。
   私は其の男性の妻だと只今迄思つていた女です。
   私は貴女の人柄を推察してかう思います。
   貴女は決して自分のなすつた事の成行が如何なろうと其の成行の為に前になすつた事の責を負わない方ではありますまい。
   また貴女は御自分に対して侮辱を加えた事の無い第三者を侮辱しておきながら、其の責を逃れようとなさる方でも決してありますまい。
   私は貴女が度々拳銃で射撃をなさる事を承つています。
   私は此れまで武器というものを手にした事がありませんから、貴女のお腕前がどれだけあろうとも拳銃射撃は私より貴女の方がお上手だと信じます。
   其処で私は貴女に要求します。
   其れは明日午前十時に下に書き記してある停車場へ拳銃御持参で御出で下されたいと申す事です。
   此の要求を致しますのに私の方で対等以上の利益を有しているとは申されますまい。
   私も立会人を連れて参りませんから貴女もお連にならないように希望いたします。
   ついでながら申しますが、此の事件について前以て問題の男性に打明ける必要はないと信じます。
   其の男には私が好い加減な事を申して今明日の間遠方に参つていさせるように致しました』
 此の文句の次に、出会うはずの場所が明細に書いてある。
 最後にコンスタンチェと名前が書いてあつた。
 苗字は消してある。


 友人は其の手紙を読んで暫し悩んだ。
 悩んだ末に私・狐を呼びつけて其の手紙を見せて云つた。「意味が分からん」
 手紙を読んだ狐は「果し状なのでは?」と云つた。「貴女に決闘を申し込んでいるようです」
 「だから何で私が見ず知らずの人と決闘をしなければならんのか。其処が分からん」
 「男を寝取ったからでは?」
 「そんなことはしていない! 私は今まで男と付きあつた経験がない! 処女だ!」
 「そんなカミングアウトを力強くされても返答に困ります」
 「其れに私は銃を手にしたことなどないぞ。此の手紙は誰かと間違えているのではないか?」
 「しかし、貴女の部屋の卓の上に置いてあつたのでしやう?」
 「其処だよ。訳が分からんのは。如何やつて部屋に入つたのだ? 郵便受けの中に入つていたのならば出し間違いと推測できるけれども部屋の中の卓の上に置かれていたのだ。怖い怖い怖い」
 「ふむん? 男を寝取つたのではない。事実無根ですか?」
 「そうだよ。当然だろ! 私は処女だ!」
 「そんなカミングアウトを繰り返されても返答に困ります。名前に心当たりは?」
 「無い! 誰だ? コンスタンチェって」
 狐は考え込んで悩んだ末、友人と共に手紙に書いてある時間に指定されている場所に行つてみることにした。


 翌日。
 狐は約束の時間よりかなり早く指定されている場所の近くに行つて周囲を探索した。
 いざという時の逃げ道の確認の為である。
 退路の確保は重要である。
 約束の時間前に友人と落ち合って、狐は友人と共に指定されている場所に向かつた。


 指定されていた駐車場には大学の先輩Aがいた。
 先輩Aは読書家で有名である。
 背が高くすらりとしていて黒髪前髪ぱつつんで吊り目の美人さんでもある。
 ハイスペック美人さん特有の威圧感が半端ない。

 先輩Aは小首を傾げて云つた。「立会人をお連れにならないようお願いしたはずだけれども?」
 狐は云つた。「成程。先輩の悪戯だつたのですか」
 「そうよ。或の手紙は森鴎外が訳したオイレンベルクの小説『女の決闘』の一節なの」
 「それは分かつていました。分からないのは何故に或の様な悪戯を先輩がしたのかということです」
 「○○(←狐の友人の名前)さんに御話することがあつて……。普通に呼び出してもつまらないと思って……。つい……」
 友人は怯え顔で先輩Aに訊いた。「如何やつて私の部屋の中の卓の上に手紙を置いたのですかっ?」
 「昨日の朝、貴女が部屋を出る前に私が貴女の部屋に立ち寄つて一緒に貴女の部屋を出て大学に向かつたでしやう。其の時に貴女の部屋の卓の上に置きました」
 友人は悶絶した。「あの時かぁぁぁぁ!!!!」
 愚かな。鳥頭め。ローストチキンになるがよい。

 狐は先輩Aに尋ねた。「では○○(←狐の友人の名前)に話があるといふことなのですね?」
 先輩Aは、「……はい。御騒がせして御免なさい」と云つた後、顔を真つ赫にして黙つてしまつた。



 狐は先輩Aの友人を見る瞳が妙に潤んでいるのが気になつた。
 しかし如何も繊細で微妙な話のやうだし危険もなさそうなので狐は其の場から立ち去つた。






 其の後、狐は友人から先輩Aの話がどのやうな話だつたのかは聞いていない。
 狐は淡泊な性格なので、聞く必要がないことは聞かない主義だ。

 ただ、狐の友人と先輩Aは其の一件以来、とても仲が良い。
 仲良きことは美しき哉。
 善きことである。


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胸が人より軽い分だけ、誰よりも早く走り出せるわ。

2020年04月09日 17時49分40秒 | 知人、友人に関する日記
 友人B宅での酒宴にお呼ばれした時のこと。
 友人Aが突然言いました。

 友人A「小粋なアメリカンジョークを発表しま~す!」
 友人B「いえ~い!」
 私・狐「いえ~い!」
 友人A「或る男が、自分を愛している3人の女の中で誰を結婚相手にするか考えていた。
     彼は3人に5000ドルずつ渡して彼女らがその金をどう使うか見る事にした。
     一人目の女は、高価な服と高級な化粧品を買って最高の美容院に行き自分を完璧に見せる為にその金を全て使ってこう言った。「私は貴男をとても愛しているの。だから貴男が町で一番の美人を妻に持っていると皆に思って欲しいのよ」
     二人目の女は、夫になるかもしれないその男の為に新しいスーツやシャツや車の整備用品を買って残さずに使ってこう言った。「私にとっては貴男が一番大切な人なの。だからお金は全部貴男の為に使ったわ」
     三人目の女は、5000ドルを利殖に回し倍にして男に返した。「私は貴男をとても愛しているわ。お金は私が浪費をしない賢い女であることを貴男に分かってもらえるように使ったのよ」
     ……男は考えた挙句、3人の中で一番胸の大きい女と結婚した」
 友人B「胸かよ! 結局、男は乳さえデカけりゃそれでいいのかよ!」
 友人A「胸の小さい奴は私んとこに来い! 私も小さいけれど心配するな! 見ろよ。青い空。白い雲。そのうち何とかなあ~るだろ~う!」
 友人B「なるわけねえだろ! そのうち乳がデカくなるとでもいうのか? それとも盆地胸に需要があるとでもいうのか?」
 私・狐「ぼいんは赤ちゃんが吸う為にあるんやで~。男のもんと違うんやで~。ぼいんというのは何処の国の言葉? 嬉し恥ずかし昭和の日本語。おっきいのんがぼいんなら、ちっちゃいのはこいんやで~。もっとちっちゃいのんはないんやで~」
 友人B「うるさい黙れ!」
 友人A「波音が響けば雨雲が近づく。二人で思いきり遊ぶはずのon the beach。きっと誰かが恋に破れ噂の種に邪魔する。君の身体も濡れたまま乾く間もなくて。胸元が揺れたら滴が砂に舞い、言葉もないままに諦めの夏」
 友人B「貴方達は失恋した友人を慰める気はないのですか!」
 友人A「ないで~す!」
 私・狐「ないで~す!」
 友人A「諦めました。あなたのことは~」
 私・狐「もう電話もかけない」
 友人A「あなたの側に誰がいても」
 私・狐「羨むだけ悲しい」
 A&狐「鴎は鴎。孔雀や鳩やましてや女にはなれない。あなたの望む素直な女には、はじめからなれない」
 友人B「ぐぬぬ」



 とても楽しい酒宴でありましたよ。
 友人Bはお酒で潰しておきました。
 乳がなくてもそれが良いという人は居ますよ。多分。
 乳がなくても胸を張って、希望をもって生きるのです。


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「教養」の底力とはリンク能力にあるが、そもそもリンクする為の「専門」コアがなければ、リンクを張る楽しさも難しさも実感できない。

2020年03月31日 20時16分05秒 | 知人、友人に関する日記

 友人B宅での酒宴にお呼ばれした時のこと。
 友人Aが突然言いました。
 友人A「突然ですが昔話をします!」
 友人B「いえ~い!」
 私・狐「いえ~い!」

 友人A「私が大学生だった頃のお話。
      獣医学部に在籍していた私は、宇宙物理学の講義が獣医学部の必修科目となっていたので宇宙物理学の授業を受けていた。
      ある日、私と同じく獣医学部に在籍していたある生徒が宇宙物理学の講義中に無礼にも教授の講義を遮って質問した。
      『何で獣医学部の人間が宇宙物理学を学ばないといけないんですか?」
      教授は『動物達の命を救う為だ』と答えて講義を続けた。
      数分後。同じ生徒がまたしても教授の講義を遮って質問をした。
      『どのようにして宇宙物理学で動物達の命を救えるんですか?』
      すると教授はこう答えた。
      『物理学の講義は、君のような無礼で自分の頭で物事を考えない自分で答えを出さない出来の悪い頭の悪い要領の悪い人の話を聞かない学問が嫌いな生徒を獣医学部から追い出せるからだよ』」

 友人B「おぅ! いえ~い! 文系だったから微分・積分とはおさらばだ、と思っていたら大学では文系でも微分・積分をばりばりに使うのを知ってビビったのを思い出しちゃったよ!」
 私・狐「おぅ! いえ~い! 大学時代はすかぽんたんだったからそんな小話は怖いよぉ~」
 友人A「諸君。ビビる必要も恐れる必要もない。どんな講義であれテストで満点を取ればよいのだよ。はっは~」
 友人B「ぐぬぬ」
 私・狐「ぐぬぬ」



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煉獄を知ってるか? 天国と地獄の間にある場所だ……。そこは天国に入れず取り残された者達が苦しみ続ける場所。そう、この世界の事さ。

2020年03月12日 22時58分58秒 | 知人、友人に関する日記
 本日3月12日は、マハトマ・ガンディーが塩の行進を開始した日で、中谷宇吉郎が雪の結晶の作製に成功した日で、ソ蒙相互援助議定書が締結された日で、アメリカ合衆国大統領ハリー・S・トルーマンが共産主義封じ込め政策(トルーマン・ドクトリン)を発表した日で、アフガニスタン・バーミヤーンの巨大石仏がターリバーンにより破壊されたことをユネスコが確認した日で、セルビア首相ゾラン・ジンジッチがスロボダン・ミロシェヴィッチ前ユーゴスラビア大統領配下の秘密警察関係者により暗殺された日で、長野県北部地震が発生した日です。

 本日の倉敷は晴れていましたよ。
 最高気温は十四度。最低気温は二度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。





 狐が友に櫻の花に梅が香留めて柳の枝に咲く姿と聞くばかりも床しきを心憎き獨栖みの者有りけり。
 立つ名 雅男の心を動かして山の井の水に浮岩あくがるる戀も有り。罪な者也。

 同族中に其人有りと知しられて一重と呼ばるヽ令孃の美色。
 姉に妹に數多き同胞を越して肩縫い上げの幼だちより出で若紫行く末はと寄する心の人々も多かりし。

 空しく二八の春も二十の春も過ぎて、何事ぞ飽く迄優しき孝行のこヽろに似す父君母君が苦勞の種の嫁入りの相談かけ給ふごとに「我まヽながら私一生獨栖みの願ひあり。仰せに背くは罪深けれど是ばかりは」と子細もなく、千扁一律いやいやを徹ほして、果ては世上に忌しき名を謠はれながら、狹き乙名の氣にもかけず、更ゆく歳を惜しみもせず、靜かに月花を楽しんで、態とにあらねど浮世の風に近づかねば、慈善會に袖引かれたき願ひも叶はず、園遊會に物いひなれん頼みもなくて、いとヾ高嶺の花ごヽろに苦しむ人多しと聞きし。罪な者也。

 狐が此の者を見知らぬ頃---如何なる風や誘ひけん---果放なき便りに此の令孃の噂耳にして可笑しき奴と笑つて聞きし。
 その獨栖みの理由、我人ともに分らぬ處 何故か探りたく「何ともして一目見たし。否。見たしでは無く見てくれん。世は冠せ物の滅金をも秘佛と唱へて御戸帳の奧深に信を増さする習ひ。朝日かげ玉だれの小簾の外とには耻かヾやかしく、娘とも言はれぬ愚物などにて、慈悲深き親の勿体を付けたる拵らへ言かも知しれず。夫れに乘りて床しがるは、雪の後朝の末つむ花に見參まへの心なるべし。笑止笑止」と貶しながら心にかヽれば、何時も門前を通る時は夫れとなく見返りて見ることも有れかしと待ちし。
 狐に同族・同属の予感有りしか。

 時はあるもの御仕事の歸りがけ。
 日暮れ前の川岸づたひを淋しく來れば後ろより駈け拔けし自転車有り。
 其の自転車の主は令孃なりけり。
 何處くの歸へりか黒髪おとなしやかに、白粉にはあるまじき色の肌の白さ。
 衣類は何か見とむる間もなけれど上品で高尚き御姿。
 若しやと敏し我知らず馳せ出せば、車の輪の何に触れてか「がたり」と音して一揺り搖れヽば自転車の籠から落つる物ありけり。
 夫れと知らねば自転車は其のまヽに急ぐを、敏し何ものとも知らず狐は遽しく拾ひぬ。

 落とし物は草子なり。
 顎の尖った美男弐名が睦むエロい表紙の草子なり。
 狐は膝を打ちぬ。
 あの令嬢は腐の者であつたか。腐の者 弐次元の戀の妄想を好むと聞く。獨栖みの願ひは斯様な誰にも知られたくない好みを持つ故であつたか。
 我と少し趣味趣向に相違在りしが友となれるやも知れぬ。

 狐は令嬢の屋敷の門を叩き令嬢の落とし物 エロい表紙の草子を令嬢に届けし。
 令嬢は美しきかんばぜを朱く染め瞳に涙を溜めぷるぷると震えながら狐が差し出せし草子を受け取れり。
 狐が此の令嬢に狐の趣味を話せし処、此の令嬢は驚き給い瞳を大きく見開きその眼を綺羅綺羅と輝かせて狐の話を聞き給ゐ狐の手を取り御部屋に誘い給ふ。



 以来、狐と令嬢はそうるめいとと相成りぬ。



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世の中には二種類の人間がいる。それは下らないジョークを許容する人間と下らないジョークを許容しない人間だ。

2020年02月23日 22時56分08秒 | 知人、友人に関する日記
 本日2月23日は、藤原道隆の娘である定子が一条天皇に入内した日で、グーテンベルク聖書の印刷が開始された日で、アラモの戦いが始まった日で、キューバがアメリカ合衆国にグァンタナモ米軍基地の永久租借を承認した日で、日韓議定書が締結された日で、グレン・シーボーグらが94番元素のプルトニウムを世界で初めて合成した日で、竹槍事件が起こった日で、硫黄島の戦いで米兵が擂鉢山山頂に星条旗を掲揚した日で、シリアでバアス党左派が軍事クーデターを起こした日です。

 本日の倉敷は晴れでありましたよ。
 最高気温は十二度。最低気温は六度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。








 友人B宅での酒宴にお呼ばれした時のこと。
 友人Aが突然言いました。

 友人A「小粋でエッチなクイズを発表しま~す!」
 友人B「いえ~い!」
 私・狐「いえ~い!」
 友人A「日本人と結婚して日本に移住した日本語がまったく話せない奥さん。
      肉屋で豚のもも肉が欲しかったのでスカートを少し上げて自分の太腿を示したら分かってもらえました。
      別の日、鶏の胸肉が欲しかったので少し胸元を出しておっぱいを示したら分かってもらえました。
      そして、ある日、極太ソーセージが欲しくなって説明に困った奥さんは旦那さんを肉屋に連れて行きました。
      どうやってソーセージを買ったのでしょう?」
 友人B「……」
 私・狐「……」
 友人A「答えは……、旦那さんに日本語でやり取りしてもらえばよい」
 友人B「いえ~い! エッチなことを想像しちゃったよ。どきどき」
 私・狐「いえ~い! エッチなことを想像しちゃったよ。どきどき」



 友人A「少しだけ怖い小粋なアメリカンジョークを発表しま~す!」
 友人B「いえ~い!」
 私・狐「いえ~い!」
 友人A「ジョージは町で一番の美人のキャシーの心を射止めて彼女と結婚を約束した。
      その晩、ジョージは両親に大喜びで結婚の報告をした。
      すると父親の顔が突然曇る。
      そして父親は寝室へ戻ってしまった。
      ジョージは慌てて父の後を追う。
      そして寝室で父親に事情を聞いた。
      父親は苦虫を噛み潰したかのような表情で言った。
      『実は……、父さんは昔、一度だけ浮気をしたことがあるんだ……。
       キャシーはその時にできた子供なんだよ……。
       だからお前はキャシーとは異母兄妹ってことになるんだ』
      父親の告白を聞いたジョージが項垂れていると、二人の会話をドアの外で聞いていた母親が部屋に入って来るなりジョージに言った。
      『そのことなら全然心配は要らないわよ』」
 友人B「……」
 私・狐「……」
 友人B「いえ~い! ちょっとだけ怖い。どきどき」
 私・狐「いえ~い! ちょっとだけ怖い。どきどき」



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喉奥流し込んで 躊躇いなど捨てて すぐさま してほら たった一口 これで終わらせないで

2019年11月14日 23時16分19秒 | 知人、友人に関する日記


 本日11月14日は、徳川光圀が隠居した日で、清とロシア帝国が北京条約に調印した日で、明六雑誌が停刊した日で、パリにパスツール研究所が設立された日で、ネリー・ブライが八十日間世界一周の旅に出発した日で、ドイツ軍が山東半島南西岸の膠州湾を占領した日で、日本統治下の台湾で北埔事件が起きた日で、濱口雄幸首相が東京駅で右翼青年佐郷屋留雄に狙撃されて重傷を負った日で、ニューヨーク州アパラチンにマフィア幹部が集結してアパラチン会議が行われた日で、岡山県倉敷市水島と山口県徳山市(現・周南市)に石油化学コンビナートを設立することが決まった日で、皇居新宮殿が落成した日で、アメリカの火星探査機マリナー9号が火星周回軌道に到達した日で、渋谷・四谷などで行なわれた「沖縄返還協定批准阻止闘争」で革命的共産主義者同盟全国委員会(中核派)の学生ら約400人が渋谷で警戒中の機動隊や渋谷駅前派出所を鉄パイプや火炎瓶で襲撃して警官1名を生きたまま焼き殺し3名に重傷を負わせた日で、ドイツとポーランドがドイツ・ポーランド国境条約に調印した日で、カンボジアのノロドム・シハヌーク元国王が13年間の亡命を終え首都プノンペンに戻った日で、浦和レッズがアジアチャンピオンズリーグで初優勝をした日で、いい石の日です。

 本日の倉敷は晴れでありました。
 最高気温は十六度。最低気温は八度でありました。
 明日も予報では倉敷は晴れとなっております。




 或る夜の事。

 狐は先輩と一緒に或るパブリック・ハウスのカウンター席に腰をかけて、絶えずミルクを舐めてゐた。
 狐は余り口をきかなかつた。
 然し先輩の言葉には熱心に耳を傾けてゐた。

 「御酒には媚薬効果があるというけれども媚薬効果ではなく脳内の様々なリミッターを酒精で麻痺させているに過ぎない。酒精によって人は普段は抑えられている欲望が剥き出しになつてしまふだけなの」
 先輩は頬杖をした儘、極めて無造作に私に述べた。
 「つまり、人は基本的にはすけべえであるといふこと」
 左様でございますか。
 「うむ。一年中発情している動物なんてとても珍しいの」
 そうなのですか?
 「うむ。ところで私はお水が欲しいの。君、マスターに頼んでお水を貰つてきてくれ給へよ」

 狐は、マスターにチェイサーを頼み、ついでに自分用にカルーアを注文した。

 「うむ。此処にお水が入つた割賦がある。見てのとおり私は大変に酔つている。お水を飲もうにも零してしまいそう。君、私にお水を飲ませておくれ」と先輩は目を潤ませて云つた。
 そんなに酔つているやうには見えませんが?
 「む。君は私の言葉を疑うのかね?」
 否ですよ。疑つたりはしません。
 「では私にお水を飲ませ給へ」

 狐は割賦を捧げ持つて先輩の口元に寄せた。

 「違う違う違う! 口移しで頂きたいの! 口移しで!」
 む。酔つているふりをすれば何でも要求が通ると思つていませんか?
 「ちよつと思つておりまする」先輩はにへらと笑つた。「口移し! 口移し!」
 断固拒否します!

 狐は、割賦の中でカルーアとホットミルクと混ぜ合わせてカルーア・ミルクを作り、舐めた。
 私の言葉は先輩の心を知らない世界へ神々に近い世界へと解放したのかもしれない。

 先輩は言つた。「いけず。私のことが好きなくせに」




 先輩は勘違いしている。それとも勘違いをしているのは私なのか?
 狐は何か痛みを感じた。が、同時に又歓びも感じた。
 人の考えとはわからぬものであるな。面白ひものだ。




 其のパブリック・ハウスは極小さかつた。
 然しパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。



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崇高なものは我々を感動させ美しいものは我々を魅了する。森は夜に崇高であり昼に美しい。

2019年11月03日 23時26分29秒 | 知人、友人に関する日記

 本日11月3日は、太安万侶が『古事記』の編纂に着手した日で、ルイ16世の処刑に反対したオランプ・ド・グージュにギロチン刑の判決が下り即日処刑された日で、宮中で「君が代」が初めて披露された日で、ドイツ革命が始まった日で、日本国憲法が公布された日で、ソ連がライカ犬を乗せた人工衛星「スプートニク2号」を打上げた日で、蜜柑の日です。

 本日の倉敷は曇り時々雨でありましたよ。
 最高気温は十七度。最低気温は十度でありました。
 明日は予報では倉敷は晴れとなっております。







 私の知り合いに、長身でスレンダーで黒髪ロングで猫目で前髪ぱっつんで立ち居振る舞いはイケメンという盛り盛りな美女がいるのです。
 盛り盛りなお方なので各方面でモテモテなのですが、特にとある属性のお方達に大人気なのです。
 しかし、御本人にはその趣味はない。なのでとある属性のお方達のアタックをャットアウトしているのです。
 しかし、「それがよい。たまらなくよい」と述べるディープな人達がさらに熱狂してアタックをかけるのです。
 しかし、御本人にはその趣味はなくブロックし続けているのです。
 しかし、「それがよい。たまらなくよい」と述べるディープな人達がさらに熱狂してアタックをかけるのです。
 しかし、御本人にはその趣味はなくブロックし続けているのです。
 しかし、「それがよい。たまらなくよい」と述べるディープな人達がさらに熱狂してアタックを(以下繰り返し)。

 私は他人事なので「盛り上がっておりますなぁ」と思いながら眺めていたのです。
 しかし何故か双方から相談され懇願されるのです。
 イケメン美女からは「奴等を何とかしてくれ」と。
 ディープな人達には「この想いを成就させるにはどうすればよいのか?」と。
 そのように相談されても恋の未熟者である私にはどうすることもできません。
 唯々、この狂乱ぶりを眺めていたのでございます。


 しか~し。
 イケメン美女にイケメンの彼氏ができたのです。
 とある属性のお方達は全員が撃沈してしまい嘆きの海に沈んでいます。
 悲嘆に暮れこの世の終わりが来たかのように沈んでおります。

 これでイケメン美女に平穏な日々が訪れる……。皆がそう思いました。私もそう思いました。
 ところがですよ。
 イケメン美女にイケメンの彼氏というカップルの誕生に反応してしまったとある属性の方達が現れたのです。
 そのお方達は、あのカップルはどちらが攻めでどちらが受けか、という腐った討論を延々としているのです。御本人達の前で。

 イケメン美女からはまたしても「奴等を何とかしてくれ」と懇願されてしまいました。
 腐の人達からは「あのカップルはどちらが攻めでどちらが受けか。君の意見を聞きたい」と私に腐った討論に参加するよう要請されています。

 イケメン美女には「あなたは皆から愛されているのですよ。モテモテなのですよ」と述べておきました。
 腐の人達には「よくわかんない」と惚けておきました。


 美しきことは善きこと哉。
 皆に好かれておりますなぁ。

 羨ましい限りにございます。


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やりたい時に、やりたいことができる、これ以上の幸せってないよね。

2019年10月22日 23時37分39秒 | 知人、友人に関する日記

 本日10月22日は、ポルトガル王フェルナンド1世が嫡出男子のないまま死去した日で、アンドレ=ジャック・ガルヌランが世界初のパラシュート降下を行った日で、パリ・モンパルナス駅で列車がブレーキ故障のため減速しないまま駅に進入して車止めを乗り越えて駅舎を突き破る事故があった日で、明治神宮外苑が完成した日で、国民党軍に敗れた中国共産党・紅軍が中華ソビエト共和国の中心地であった江西省瑞金を放棄して人民裁判による地主・資本階級の処刑と資産没収や小作人からの「革命税」徴収によって食いつなぎながら1万2500kmを徒歩で退却し続けた移動が終了した日で、GHQが軍国主義的・超国家主義的教育の禁止を指令した日で、ラオスがフランスから独立した日で、ジョン・F・ケネディ米大統領がキューバ海上封鎖を表明した日で、オウム真理教国土利用計画法違反事件で熊本県警がオウム真理教の教団施設を強制捜査した日で、平安遷都の日で、今上天皇陛下の即位の礼が執り行われた日で、エジプトのアブ・シンベル神殿の奥に陽が届く日だそうです。
 年末まであと70日。

 本日の倉敷は晴れでありました。
 最高気温は二十五度。最低気温は十五度でありました。
  明日は予報では倉敷は晴れのち曇りとなっております。





 或る夜のこと。
 狐は知人のお宅でディナーの猫飯をいただいていた。

 「たまの休みがあるとするじゃん?」と知人は述べて溜息を吐いた。
 「たまの休みに奮発して3000円くらいで美味しいものを食べたとするじゃん?」
 ま、たまには良いですよね。
 「それを贅沢だ。と言われたら何を生き甲斐にすればよいのかな? 草でも食ってろってことなのかな? それで生きていて楽しいのかな?」
 ま、そんなことを述べるいかれぽんちは何処にでも居ますよ。いかれぽんちの述べることを気にする必要はありませんよ。
 「贅沢は敵だ。なんて戦前の全体主義者みたいでとても怖い。楽しんでいるだけで誰にも迷惑をかけていないのに無茶なお金の使い方をしているわけではないのに。休みも無しに働いて働いて働いて働いてやっとの休みにほんのちょっとの贅沢をしているだけなのに」
 いかれぽんちの述べることを気にする必要はありません。あの連中は全体のレベルを下げてうっひっひと嗤うさもしいいかれぽんちです。そんな連中の言うことに耳を貸す必要はありません。
 「嗚呼。ストレスが私を駄目にする」
 貴女はもう既に立派な駄目人間です。安心してください。それ以上駄目になる要素はありません。
 「ケーキを食べたい! ケーキを貪り食べたい! ケーキをたらふく食べたい!」 
 随分とお疲れのようですね。ケーキを買ってきましょうか?
 「スペシャルに美味しいケーキが食べたい」
 では後日、一緒に食べに行きましょう。
 ところで御馳走に与っている身でこのようなことを述べるのは恐縮ではあるのですが、私の猫飯はどうにかなりませんか? 
 「あら? ○○(←狐の本名)は猫飯が好きではなかったの?」
 好きですよ。でもたまには他のものも食べたくなります。じゅるり。
 「では、今日は豪勢に美味しいものを作ります。たらふく食べて私に感謝しなさい」
 有り難き幸せ。





 其の夜。
 狐は知人の家で美味しいものをたらふくいただいた。
 有り難き幸せ。
 狐は満足して幸せな気分で知人の家を退出したのでありました。


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深夜の集会その12。

2019年09月24日 20時11分26秒 | 知人、友人に関する日記



 「では皆さん。頭に「ち」が付いて最後に「こ」が付く、最初は硬くて口に入れると柔らかくなるものが何か御存知ですか?」
 知人は鋭い眼光を皆に向けて問ひをかけました。
 一人の友人が手をあげました。
 其れから三人手をあげました。
 狐も手をあげようとして急いで其の儘止めました。
 狐はいつか内緒で讀んだ本で得た知識である答えが浮かびましたが如何も自信が無くそのようなことは人前で言えないと思ひそしてそのやうなことを知人が問ひかけたりはすまいと思ひ何だかどんなこともよく分からないといふ氣持がするのでした。

 ところが知人は早くも狐のその様子を見附けたのでした。
 「狐さん。あなたは分かつてゐるのでせう?」
 狐は勢いよく立ち上がりましたが、立つてみるとはつきりとそれを答へることができないのでした。
 狐の友人のうちの一人がふりかへつて狐を見てくすつと嗤ひました。
 狐はもうどぎまぎしてまつ赫になつてしまひました。

 知人はしばらく困つたやうすでしたが、目を狐の友人達に向けて「では貴女が答へなさい」と友人の一人を指名しました。
 するとその狐の友人ももぢもぢ立ち上つたままやはり答へができませんでした。
 知人は意外なやうにしばらくぢつと狐の友人を見てゐましたが、急いで「では。よし」と云ひながら、再び狐を指しました。

 「頭に「ち」が付いて最後に「こ」が付く、最初は硬くて口に入れると柔らかくなるものと言えば、狐さん、何か御存知ですか?」
 狐はまつ赫になって頷きました。
 けれどもいつか狐の眼の中には涙がいつぱいになりました。
 「ならば狐さん。頭に「ち」が付いて最後に「こ」が付く、最初は硬くて口に入れると柔らかくなるものを御存知なのでしょう?」

 さうだ。私は知つてゐるのだ。
 それはいつか内緒で讀んだいやらしい雑誌のなかにあつたのだ。
 いやらしい。
 さう考へると狐はたまらないほど自分があはれなやうな氣がするのでした。
 そして、せくはらを受けてゐると考へると自分があはれなやうな氣がするのでした。

 知人はまた云ひました。
 「狐さん。君は何を考へてゐるの?」
 知人は狐をギロリと睨み云いました。
 「答えはチョコです」
 うぐ。
 「はしたないことを考えていたのならば反省しなさい」
 ごめんなさいごめんなさい。いやらしいことを想像してしまつてごめんなさい。もうしません。

 「では今日の集会はここまでです」
 知人のお宅の中はしばらく片付けの音がいつぱいでしたが、まもなく皆はきちんと禮をして知人のお家を出たのでありました。


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目を閉じてごらん。あなたが編んだレェスの透かし 覗いた景色はひどく自由な大人の世界。

2019年09月01日 23時19分21秒 | 知人、友人に関する日記




 オーラロードが開かれました。煌めく光が私を打つのです。と云って旅立った友人が先日、一時帰国しました。
 海と陸の間にあり輪廻する魂の休息と修練の地でのお仕事は大変なお仕事です。
 お勤めご苦労様です。とその友人に御挨拶する為、手土産を携えて友人に会ってきました。
 友人には、彼の地には地上人のオーラ力を利用しようとする悪しき輩がいると聞いています。気を付けねばなりませんよ。と御忠告申し上げました。
 友人は、オーラの力を呼べば暗闇の中でも道は開きます。目を凝らして見詰めると闇の中にも星はあります。と申しておりました。

 友人の勤務先は遠い遠い地です。
 頻繁には遊べません。
 でもお仕事の都合なのだから仕方がない。お仕事は大事です。
 その日は、久々にその友人と思いっきりはじけて遊び倒しました。

 また遊べる時はいっしょに遊ぼう。それまではお仕事に頑張りなよ。ハイパー化はするな。
 と別れ際にその友人に申し上げました。
 友人はニカっと笑って再びバイストンウェルに旅立ちました。


 友よ。
 久々に一緒に遊んで楽しかったよ。
  また遊ぼう。


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君の友人を教えなさい。そうすれば君がどういう人間か言ってみせよう。

2019年08月22日 11時32分03秒 | 知人、友人に関する日記




 「第9回チキチキ真夏の激辛熱々鍋パーティ」にせっかくお誘いいただいたのですが、色々と忙しくて参加することができず申し訳ございません。
 友人A「エロエロと忙しく?」
 友人B「さすがは○○(←私・狐の本名)。我等との交流よりもエロを取るとは」
 友人C「すけべ」
 友人D「エロエロの部分を詳しく聞かせるのです」
 エロエロではありません。色々です。
 友人A「色々とエロエロ?」
 友人B「○○(←私・狐の本名)がエロエロなのを誤魔化そうとしているぞ」
 友人C「むっつりすけべ」
 友人D「隠すのではなく全てを曝け出すのです」
 何で私をむっつりすけべ設定にしたがるのですか? 私はむっつりすけべではありません。やめてください。そして話を聞いてください。
 友人A「エロい話?」
 友人B「お。○○(←私・狐の本名)がむっつりすけべを卒業してすけべとして我等にすけべなことを曝け出すつもりみたいだぞ」
 友人C「どすけべ」
 友人D「さあ、全てを曝け出すのです」
 エロい話ではありません。エロから離れてください。
 友人A「わ~い(私から離れる)」
 友人B「わ~い(私から離れる)」
 友人C「わ~い(私から離れる)」
 友人D「わ~い(私から離れる)」
 それは吉本新喜劇のネタではないですか。パクリは駄目です。集合。
 最近、お仕事とプライベートで色々とあってとても忙しかったのです。
 それでも、お仕事が暇な時期でよかったです。もし、お仕事が忙しい時期だったなら、お仕事をしながら気絶するか逝ってしまう可能性がありました。
 友人A「逝ってしまう? これをどう解釈する? 性的にってこと?」
 友人B「大胆な変態さん宣言だね」
 友人C「変態どMどすけべ」
 友人D「さあ、もう認めるのです。あなたがどすけべであることを」
 エロの話に無理矢理捻じ曲げるのはやめてください。私は変態ではないしどMではないしどすけべでもありません。
 話を聞いてください。
 友人A「お前の話はつまらん」
 友人B「○○(←私・狐の本名)は、洒落というもの理解していない」
 友人C「無粋者」
 友人D「我らが君の話を面白おかしくしているのです。感謝するのです」
 左様でございますか。申し訳ありません。そしてありがとうございます。
 個人的な事情で何かと忙しく「第9回チキチキ真夏の激辛熱々鍋パーティ」にせっかくお誘いいただいていたのですが、参加することができず申し訳ございません。
 友人A「個人的な事情で何かと忙しく?」
 友人B「これは一人遊びに夢中になっていたということかな? オナニスト?」
 友人C「むっつりどすけべオナニスト」
 友人D「我らの遊びよりも自慰行為を優先するとはさすがは○○(←私・狐の本名)。天晴なすけべっぷりよ」
 やめてください。私はそんな者ではありません。あなた達と話していると頭がどうかなってしまいそうです。
 友人A「そんなものではない? それはそんなレベルのすけべではないという大胆なカミングアウトなのかな?」
 友人B「ほほう。普通の自慰行為をしていたのではないということなのだな。どのような自慰行為をしていたというのだ?」
 友人C「天晴。自慰行為を極めし者」
 友人D「さあ。全てを曝け出して語るのです」
 嗚呼。勘弁してください。あなた達の催しに参加しなかったのは悪かったです。でも私にも事情があったのです。許してください。後生ですから。
 友人A「分かればよろしい」
 友人B「事情があったのならば許すよ」
 友人C「無問題」
 友人D「我らの寛大さに感謝するのです」
 ありがとうございますありがとうございます。
 友人A「○○(←私・狐の本名)は、揶揄い甲斐があってとてもよいのです」
 友人B「とても面白い反応をするので楽しいのです」
 友人C「玩具」
 友人D「褒めているのですよ。感謝しなさい」
 褒めているようには思えませんがありがとうございます。でもって勘弁してください。お願いします。後生ですから。

 嗚呼。友人は選ぶべきものである。


 
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恋愛ってたいていサドンデス方式

2019年07月20日 20時00分22秒 | 知人、友人に関する日記




 或る夜の事。

 狐が或るパブリツク・ハウスへ入つて獨りで火酒入りのミルクをちろりちろりと舐めてゐたら、知り合いのお方が呼びもしないで傍へ寄つて來て狐に向かつて「君は面白主義者だそうだね」と云つた。
 狐は無言で火酒入りのミルクを舐めてゐた。
 「面白いか面白くないかで物事の大半を決めてゐると聞いているよ。ろけんろおるな生き様を突き進む心算なのだな。しえけなべいべな人なのだな。転がる石のやうに転がり給えよ。でも崖から墜ちてしまわぬやう気を付けることだね」
 余計なお世話である。崖から墜ちてたまるか。
 「因みに私はセクスィーかセクスィーでないかで物事を決める!」
 セクシー?
 「ノンノンノンノン。セクスィーだ!」
 セクスィー……。
 「見給え。この割賦の曲線の美しさを。実にセクスィーだ! この割賦はよい。よいものだ」知人は割賦を掲げてうつとりと見詰めた。
 「セクスィーかセクスィーでないかは重要なことなのだよ。セクスィーであることには意味があるのだ」
 左様でございますか。
 「因みに君はセクスィーでないね。セクスィーの欠片もないね。セクスィーさが皆無だ。それではいかんよ」
 左様でございますか。ところで色気といふものは何処から出てくるものなのですかね?
 「それは非常に難しい問題だよ、君。そして考察に値する問題だ。うむ」
 知り合いのお方は少し考え込んだ。
 「さうだ! どうかね? 今宵は夜通し二人でセクスィーというものがどのようにして発生するのか考察してみないかね? 同衾して御布団の中で」
 ……。


 狐は知人を一睨みして割賦の中の火酒入りのミルクを飲み干して静かに席を立ち、「ごきげんよう。良い夜を」と知人に挨拶をしてパブリツク・ハウスを出た。





 其のパブリック・ハウスは極小さかつた。
 しかしパンの神の額の下には赫い鉢に植ゑたゴムの樹が一本、肉の厚い葉をだらりと垂らしてゐた。



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