狐の日記帳

倉敷美観地区内の陶芸店の店員が店内の生け花の写真をUpしたりしなかったりするブログ

人々はお金で貴いものは買えないという。そういう決まり文句こそ貧乏を経験したことのない何よりの証拠だ。

2020年07月25日 13時21分52秒 | その他の日記
 以下の文は、週刊SPA!の『“コロナ氷河期”は本当にくる? 冬のボーナスなし、中小企業の倒産ラッシュ…』と題した記事の転載であります。


『“コロナ氷河期”は本当にくる? 冬のボーナスなし、中小企業の倒産ラッシュ…』

 緊急事態宣言が解除され、経済活動が再開されたら一段落……そんな安心感は幻想にすぎない。
 経済対策の効果が切れ、企業の体力が尽き、大量の失業者が生まれる「雇用崩壊」はむしろこれから本格化する。
 リーマンショックをはるかに超える「コロナ氷河期」。その最悪のシナリオへ本当に進むのか? 4つの仮説から全貌を解説する。

  仮説① 失業者予備軍の激増で、アメリカ並みの失業率に!
 コロナ失業が懸念されるなか、総務省が5月29日に公表した労働力調査では、今年4月の完全失業率は2.6%の低水準にとどまった。
 しかし、この数字には裏がある。
 「潜在的な失業率ははるかに高い」とは人材育成を支援するFeelWorks代表の前川孝雄氏。

「就業者6628万人の10%弱にあたる597万人が、今は働いていない休業者といわれています。この休業者は求職活動をしていないため失業率には反映されていません。しかし、経済回復のめどが立たなければ、そのまま失業する可能性は高い。つまり、失業予備軍が全体の10%に上るのです」

 職を失い、求職することで初めて失業者としてカウントされるというカラクリだ。

 「仮に、休業者がすべて完全失業者になった場合、4月の失業率は11.4%となり、アメリカ並みの大惨事になっていることになる。休業者の半数が復職できたとしても、完全失業率は7%台まで上昇。’08年のリーマンショックでは翌年の9月に完全失業率が5.5%と戦後最高水準に達しましたが、それを優に上回る数値です」

 雇用や人事に精通するジャーナリストの溝上憲文氏は、夏以降に雇用崩壊が本格化すると予想する。

 「飲食チェーン、観光、自動車関連産業を中心に、現在も休業している中小企業の多くは、雇用調整助成金が支給されているとはいえ、それ以上にランニングコストがかかっています。このまま経済活動の水準が低迷し続ければ、体力のない中小企業は7月いっぱい、大手でも8月を乗り切れるかどうかという段階に入っています」

 日本の雇用は決壊寸前。
 ひとたび堰が切れれば、どんな苛酷な未来が待つか、誰も予測できない。

  仮説② 倒産1万件、休廃業5万件、中小企業に倒産ラッシュ
 約600万人に上る休業者は、そもそも会社がなくなってしまえば否応なしに失業者となる。
 前出の前川氏は、「今年の倒産件数は1万件を超える可能性が高い」と語る。

 「帝国データバンクが4月に発表した全国企業倒産件数は758件。これは、昨年の651件を16.4%も上回っています。このペースで倒産件数が増え続けていけば、今年は、昨年の8354件を大幅に上回ることは確実です」

 しかも、今後増えていくのは、倒産件数だけではない。
 中小企業を中心に、倒産する前に商売をやめる「休廃業・解散」の選択をする企業が増え続けているという。

 「東京商工リサーチの推計では、今年の休廃業・解散は5万件に上るとのこと。その大きな要因は、経営者のモチベーションが下がっていることにあります。

 自粛解除で客足が戻ると期待して耐え忍んだのに、まったく客足が戻ってこない現状は、経営的にも精神的にも厳しい。特に中小企業の場合は、経営者の高齢化が進んでおり『後継者もいないし、負債を抱えるよりやめるほうがマシ』と考える人が後を絶ちません。

 現在、申請処理が追いついていないことを考えても、実際の倒産や休廃業・解散件数は表に出ている数値よりもはるかに高いでしょう」

 日本の雇用の約7割を占めるといわれる中小企業の危機は日本経済全体に波及すること必至だ。

  仮説③ 国内消費の瞬間冷凍で、スーパーインフレに突入
 助成金や給付金が大量に注ぎ込まれ、少しは経済の巡りが良くなるかと思いきや「氷河期脱出はそう簡単ではない」と語るのは、経済ジャーナリストの磯山友幸氏だ。

 「新型コロナの影響で、日本の4~6月のGDPは年率換算でマイナス21%に達すると予想されていますが、7~9月はさらに悪化する可能性が高い。報道では飲食や小売り、観光、製造業などの業績悪化が取り沙汰されていますが、他業種も決して他人事ではありません。

 実は日本経済はイメージほど輸出依存ではなく、7割以上が国内消費。飲食や小売りなど生活に密着した産業がダメージを受ければ、国内消費全体が冷え込みます」

 その点で、コロナ氷河期は’08年のリーマンショックとは異なると磯山氏は分析する。

 「リーマンショックは金融破綻によるもので、被害を受けたのは主に大企業。そのため、国が助成金を出して雇用を守ることで、V字回復できた。

 しかし、今回は飲食や小売りなど、自営業や中小企業が多く、経済基盤の弱い業界が打撃を受けている状況。その結果、総務省が発表した4月の家計調査では、2人以上の世帯の実収入は微増しているにもかかわらず、消費支出は前年同月比で11.1%も減少しました。

 収入はあっても支出が減る悪循環に陥り、その影響は国内消費で成り立つ他の産業にも確実に波及していきます」

 さらに、コロナ禍が世界的には収束の兆しがないことも懸念材料。

 「貿易依存度がそこまで高くないとはいえ、輸出入が再開できなければ自動車産業などの日本の基幹産業がダメージを受け、大企業も冷え込む。各社が固定費削減に走り、オフィス解約なども進むはず。そうなれば、安泰と思われていた不動産業界すら傾くでしょう。秋口には危機的状況はほとんどの産業に及んでいるはずです」

 この氷河期に希望はあるのか?

 「治療薬やワクチンが開発されない限り、消費は縮小し続ける。そうなれば、一時はデフレが進むも、低コスト大量生産が成立しなくなり、反転してスーパーインフレが起こる可能性もあります」

 そのときは、経済も銀行口座もすべてが凍りつく……。

  仮説④ 今冬はボーナスカット。大リストラが到来!?

 会社が倒産とまでいかずとも、経済的な打撃が本格化すれば、企業は経費削減に着手せざるを得ない。
 前出の溝上氏は、すでに大リストラの波が押し寄せていると指摘。

 「固定費で大きな割合を占める人件費。なかでも最初のターゲットとなるのが、雇用の調整弁である派遣や契約社員といった非正規労働者です。3月末には、飲食、観光業などで派遣切りが断行され、製造業では期間従業員の新規募集が凍結。厚生労働省の発表では、5月だけで解雇や雇い止めに遭った労働者は1万人以上急増し、1万5823人に上っています」

 だが、非正規労働者のリストラでも体力が維持できない場合、正社員にもメスが入ることになる。

 「新型コロナのダメージが顕在化していない現段階でも、夏の賞与は大規模な削減が行われています。今後、四半期決算が出てシビアな現実に直面すれば、さらに人件費削減の圧力は高まる。

 リストラだけでなく非正規の契約社員や業務委託への移行を打診するケースも増えるでしょう。今年の冬はボーナスどころか正社員の立場すら危うくなります」(前川氏)

 溝上氏は、リストラ対象となる年齢層も大幅に広がると予測。

 「昨年も希望退職者募集が急激に増加しましたが、それは経営体質の改善を狙った黒字リストラ。この場合、早期退職金などの補償もあり、ターゲットも45歳以上の平社員。

 一方、これから始まるのは抜き差しならない『赤字リストラ』です。リーマンショックでは30代の正社員にもリストラの矛先が向かいましたが、今回はそれ以上。幹部候補でなければ、20・30代の若手といえども容赦なく追い出しにかかられるでしょう」

 今年の冬は、過去に類を見ないリストラの嵐が吹き荒れるのか。
                               転載終わり。




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