『櫻の園』／吉田秋生

　昨日の夜は、吉田秋生の漫画『櫻の園』を読み返していました。

　女子校の桜華学園の演劇部は、毎年春の創立記念日にチェーホフの『桜の園』を演じるのが伝統になっている。
　演劇部員の中野敦子は、付き合って１年になる彼氏のことで悩んでいる……。
　杉山紀子は、複数の男友達と派手に遊んでいて同級生達から誤解されて敬遠されている……。
　倉田知世子は、背が高いことで悩んでいる。今まで男性役ばかり務めていたけれども今回は初めての女性役。そのことに戸惑いを覚えている……。
　志水由布子は、演劇部の新部長。幼い頃からしっかり者と周囲の人達に思われている。そのことに彼女はプレッシャーを感じていて……。

　１９８５年から１９８６年にかけて描かれた女子高の演劇部の生徒達を主人公にした４編のオムニバス漫画です。
　各章のタイトルは「花冷え」「花紅」「花酔い」「花嵐」。
　二回映画化されているみたいですね。映画のほうはまだ観ていません。


　吉田秋生の作品は『夢みる頃をすぎても』とか『吉祥天女』とか『河よりも長くゆるやかに』とか『きつねのよめいり』とか『BANANA FISH』とかが好きで時々読み返したくなります。
　高校生の悩みや心の揺れ動く様を丁寧に描いている傑作です。
　面白いですよ。
　お勧めであります。