昨日は拙者の大好きなオネエ様が久しぶりに東京から里山に来られた。
たしかにその気配はありました。
数日前から、ご主人様の気合の入ったお屋敷掃除が始まったのだ。
道路の草刈に始まり、中庭の草刈、果樹園の草刈、長屋の掃除、そして前日には台所の掃除まで(なんと床の雑巾がけまで)やっていた。
これはただ事ではないと思っていたが、やはりあのオネエ様ご家族のご来訪であったか。
なぜそこまで気合が入るのかというと、前回のブログでもご紹介したが、オネエ様のだんな様がプロの料理人でありまして、その料理人がご主人様の希望に合わせて、何でも調理して下さるのである。
ご主人さまの気合が入るのも当然であります。
で、今回は母上の好物の「散らし寿司」とご主人様の好物の「野菜の天ぷら盛り合わせ」を作っていただいたのであります。
もちろん、拙者にもおいしいオヤツをご持参下さったので、拙者も精一杯の歓迎の意を表し、シッポを千切れんばかりに振ってお出迎えしたのでありました。
風情ある庭を眺めながら、料理人の出張サービスという贅沢なランチに、母上もご主人様も大満足で舌鼓をうち、お腹いっぱいになるまでいただきました。
昼食後、しばし里山の涼風の中でお昼寝をし、リフレッシュした一同は夕方の散歩に出かけることになりました。
ご主人さまはオネエ様ご一行をご案内しての里山散策であります。当然、拙者もルンルン気分でお供です。
散歩コースには頼朝伝説に登場する坂道もあります。
事件はその散歩の途中に起きたのであります。
夕方の散歩はいつも田園コースでありまして、いつものように田んぼのあぜ道に入って行きました。
あぜ道にはイノシシ侵入防止用の電柵が張り巡らされております。でもまだ収穫期ではないので、これまではまだ電気が通っていませんでした。
拙者はいつものように、その電柵を飛び越えようと、「ヒョイ」とジャンプしましたが、後ろ足が電柵の電線にひっかかってしまいました。
その瞬間「ビビビビーーーーー」と激しいしびれと痛みが体中に流れました。
拙者はおもわず「キャンキャン!!」と叫び、パニックに陥りました。
「おい大丈夫か!」と、ご主人様はあわてて駆け寄ってきましたが、大丈夫なわけがありません。
あんな痛い思いをしたのは初めてであります。
こんな物騒なところにいたら大変と思い、ご主人様が持っているリードをグイグイと引っ張り、一目散に家に帰ろうとしたのであります。
しかしご主人様は、客人にまだ見せたいものがあると言って、その電柵の更に先にある耕作放棄地の方に拙者を引っ張っていきます。
しかたなく付いて行くと、そこはなんと宅地造成中の場所でした。
かなり辺鄙な場所ではありますが、下に渓流が流れており、風情のある場所ではあります。
都会の人がここに別荘(隠居屋敷?)を建てるのだそうです。
このあたりには、最近そういう家がポツンポツンと作られるようになりました。
里山風情を気に入る人が少なからずいるようです。
オネエ様も、少しづつ里山暮らしに関心を示しつつある気配であります。