
猫の会話&スパッツ問題は置いといて、背景は描き込んでる。飛んでるシーンは伸びやかで、昨日も書いたが冒頭のタイトル出るまではジブリオマージュの名作感出ていた。しかし冒頭がMAX。あそこまでだとシナリオより、概ねイメージの瞬発力だけで描けているはずだから作画マンだった監督的にはテリトリーの範囲だったんだろう。優れた背景も主戦場の学校は微妙な出来。箒も地上での激しいアクションのある件は同じパターンを繰り返して、またそれが定番に見える感じにまでにはなっていなかった。1つの固有の生態を持つ生物の中の個性的な個体としてまでは確立してない。あんなにあの箒ばっかり繰り返し長く描かなくても、他に何本か出して一本だけ違うことをさせれば『コイツは特別』って一発でわかるのに、手間のわりには大雑把な印象になっている。箒に関しては最後のオチより最後半に別れた時の姿の方が見映えも座りもいいことになってるのを何とかした方がいい。夜間飛行の最後の一房の処理も適当。処理が必要とも思ってない感じだ。全体的にジブリ以外のヒットした作品に対する研究心や危機感が余りなかったんだと思う。動物もキメラと生身と魔法が少し残って擬人化している状態の3段階の形態に分けたら違和感少なかったはず。エンタメ部分とは別にしても、メインの筋が淡白な上に説明過多なのに、オリジナル要素との兼ね合いでは無理からな変な展開になっている所が多い。ちゃんとストーリーで消化するかドーンっと盛り上げた方がいい。子供向けは言い訳だ。子供の反応もジブリ系らしからぬ(普通、テンション上がってわちゃわちゃする)微妙なものだった。あとはギブやピーターの誘拐シーンと、メアリの最初の地上への帰還の森への落下シーンは省略せずにキッチリ描写すべき。ただ、苦手であろうポジティブな冒険活劇制作に挑戦した姿勢には可能性がまだありそう、かも?