節季も清明となり、周りはすっかり春めいてきた。4月初旬奥武蔵の低山(標高800m~1000m)を歩いてきた。前回、前々回と同じくまた同じ理由で地名は伏せたいと思う。ただ写真の風景でどこか分かる人はいるのではと思う。
静かなヒノキ林を登っていく。時折、小沢を横切るとミソサザイの澄んだ囀りが聞こえてくる、
日のさす場所ではアセビがまだ咲き残っている。
林床にはフモトスミレがちらほら
細長い葉のスミレはナガバノスミレサイシン
ピンクの可愛いヒナスミレもお出迎えだ
標高800mを超えるとまだまだ辺りは冬景色、ミツバツツジもやっと咲き始めたばかり
登山路の下を縫うように林道が走っている。バイクが一台けたたましい音を立てて通り過ぎて行った。
やっとアカヤシオの多く見られる一帯までやってきた
いつもはもう少し時期が遅くなって(4月20日前後)からくるのだが、今年はちょうど良かったようだ。白色からピンク色までグラデーションを見せる花弁がまるで初々しい赤子のほっぺたのようだ。
アカヤシオはツツジ科ツツジ属の花だが、ヤシオの名のつくツツジはアカヤシオとシロヤシオ、ムラサキヤシオの三つ。それぞれ赤城ツツジ、五葉ツツジ、深山ツツジの名でも呼ばれる。
少しガスがかってきた山の崖に咲くアカヤシオ
松の緑ともよく合う
暫く持ってきたおにぎりを食べながらアカヤシオを堪能、此処は登山者が少ない山なので本当にゆっくりできる。
少し離れた崖の斜面にはイワウチワが、同じピンク色の花弁で咲いている。上だけでなく、もっと下も見てよと誘っているようだ。
まだ蕾の花も多い
アカヤシオとイワウチワの競演を楽しんでからはぐるっと尾根歩きをして下山した。途中出会ったハイカーは5組8人。カケスとヒガラにも出会えた。
標高が500mを下るとミツバツツジも花弁を開き、虫を呼び始めていた。
もうすぐこダム湖の周囲の森にも、キビタキやオオルリなどの夏鳥がやってきて、美しい囀りを聞かせてくれることだろう。
この辺で。