奥多摩湖を抜け、大菩薩ラインを登りきった峠が柳沢峠。標高1480mからの紅葉を見て頂こう。ドライブインの奥にある無料駐車場に車を止めたのは、10月30日朝8時を回ったばかりだった。気温は一けた台、肌寒さを覚えるほどだ。
駐車場前の真っ赤なカエデ
林道からすぐに山道に分け入り緩やかな坂道を登っていく。周りは落葉松が多い。
ようこそ錦秋の世界への入口だ。
落葉松は早くも葉を落とし始めている。
30分ほどで柳沢ノ頭に到着、ほぼ真南の方角に富士が望める。ちょうどよい大きさの富士山だ。
陽の光を透かし錦繍の葉が煌めき、梢から漏れた光が降り注いでくるかのようだ。
足元には霜のついた落ち葉
リンドウやヤマラッキョウの花を探したが見つからず、わずかにセンブリの花を見つけただけだった。
ハンゼノ頭。富士は雲の上に少しだけ顔を覗かせている。
北東方面には奥秩父の峰々
標高1600mを超えるこの辺りはすでに晩秋から初冬へ移ろうとしている
思ったより足の調子がいいので、稜線を板橋峠まで歩くことにした。
マルバタケブキの花後
板橋峠からは林道に入り引き返した。頭上の空を覆い尽くすモミジに暫く見とれる。
林の奥はふらつく私を誘っているかのように輝いている。
すぐ近くで鹿の呼び交わす声が聞こえるが姿は見えない。
崖崩れを防ぐため敷設されたコンクリートにツタウルシが這っている。
その上の紅葉
先ほどから頻りに野鳥の声がする。暫く梢を探してやっと見つけた。しっぽに青い色を見つけたのでルリビタキの雌のようだ。
枯れ枝の先には下弦の月が見える。
この枝にもメジロとコガラの群れがいたのだがカメラに収めることはできなかった。
林道から見た北側の山々はもう冬の装いをしている。
一時間ほど歩いて柳沢峠まで戻ってきた。マムシグサの赤い実が迎えてくれた。昼食時間を入れて5時間足らずのハイキングだったが十分自然を満喫できた。感謝。
この辺で。