春、夏、初秋、晩秋と一年を4つの季節に分けて開園する赤城自然園は今日11月17日が最後の開園日となる。私が訪ねたのは1週間前の11月10日。標高が700mあるこの地は、紅葉が最盛期をやや過ぎたころだった。
午前9時開園なのだが、8時半過ぎには受付をしてくれる。私たちが着いたのは午前8時40分ごろ、駐車場にはすでに車が10数台止まり人々は思い思いに入園し始めていた。
園内は120haに広さがあり、そのうち半分の60haが一般に開放されている。散策路はすべて自然そのまま、落ち葉を踏みしだきながら歩くのが心地よい。
少し落葉し始めた木々もあるがまだ十分楽しめる。
深紅の紅葉や鮮やかな黄葉に火照った眼をこうした橙色の紅葉が優しく鎮めてくれる。
目を楽しませてくれるのは上だけでなく足元にもある。花の多いこの自然園にはまだ咲き残っている花が多い。
そこかしこで見られたリンドウ
ハバヤマボクチ
オケラの花後
ヤマラッキョウは半分ドライフラワー化していた。
季節を間違えて咲いている花も多い
アジサイ
カワラナデシコ
コバノタツナミソウ
休憩広場までやって来た、開園間もなくとあってまだ人気は少ない。
晩秋のこの季節は、様々な色に染まった草木の実にも楽しみが多い。
ツルリンドウ
たわわに実をつけたニシキギ
この青い実はサワフタギ
ムラサキシキブの実
マムシグサの毒々しいまでの赤い実
この実外見からして毒と思われるのだが、ネットで当たってみると3月ごろに完熟したものを食べても大丈夫だったという記事があった。もちろん挑戦する勇気は私にはないのだが……。
萎みかけたユキザサの実
ツリバナの木にもたくさん実がなっている
ガマズミの実。これも後でネットで知ったのだが、東北地方のマタギが幻の果実として珍重してきたほど栄養価の高いものなのだとか。今度出会ったら一口頂くことにしよう。
これは何の実か分からなかった。
ナナフシ橋を渡ると自然生態圏ソーン、橋を渡ったすぐわきの東屋の屋根にはたくさんの落ち葉が積もっている。
路のわきにセンボンヤリの綿毛がお出迎え。春先に見かけた可愛らしい花と同じ花とは思えない。
この辺りからは紅葉した木々が数種類ともたくさん見られた。
はっとするほど燃え盛っている
赤と黄色を取り混ぜたカエデ
この辺はカブトムシの森、クヌギやコナラの木が多く目を和ませてくれる。
昼なお薄暗いミズスマシの池。通りかかると水面にミズスマシが小さな渦を作っていた。
食べられるのかどうかわからないが、見た目は美味しそうなキノコ。
そして再び紅葉
林が明るくなってきたところで自然生態ゾーンをぐるっと一回りしたようだ。
再び橋を渡って四季の森ゾーンに戻ってきたころには12時近くなっていた。この周辺は家族連れ向けの施設が多いので賑やかな声がしている。
十分楽しませてもらったので、子供の歓声を後にこの辺で退園することにした。