野に撃沈2

多摩地区在住の中年日帰り放浪者。(k10D→k7→k30→)k‐5Ⅱsを忍ばせ、人気のない野山や公園、路地裏を彷徨い歩く

深大寺植物園温室

2013-09-07 | 植物園

 9月に入って最初の日曜日、人出の少なそうな植物園に出かけてきた。殺人的な暑さの中日陰を選んで歩いたのだが、眩暈のするほどの暑さに耐えきれず温室に入った。これが結構涼しくちょっとしたシェルターだった。

ベコニアで作った水鉢飾り。何と表現したらいいのか分からなかったので、ネットで調べてみたらこの鉢の写真がたくさんあった。でもよく見ると、花の色の配置が微妙に違うので、シーズン中何度も花の入れ替えをするのだろう。

 

 チリの国花 ツバキカズラ

 

 カラー(海芋)は南アフリカ原産で、日本には江戸末期に渡来したという

 同じサトイモ科のミズバショウに花の形がよく似ている。

 

 これは地面に落花したサガリバナ

 

 古代紙の原料とされ、英語paperの語源ともなっているパピルスの花。

 

 

 世界最大の花を咲かすことで話題になったショクダイオウコンニャク。今のところ1m50cmぐらいの大きさに成長していた。最大で2倍の3mまでにはなるそうで、その時にははたして開花してくれるのやら……。ちなみに開花するのは7年に1度、しかも花は2日間しか咲いていないという。

 

 次に紹介するのはコロンビア中西部原産のラン、ドラクラベラ。この名は日本語に直すと「美しいドラキュラ」といったような意味らしい。

 

 

 もう一つ似たような花が、ドラクラポリフェムス。ポリフェムスは一つ目といった意味のようだ。

 

 ほかにも変わったランが展示されていたので紹介を

南米原産のバケツラン。

 

黄色の枠線部分の唇弁がバケツに似ていることから名づけられたらしい。「開花期間は数日見られた方はラッキー」とあったが、日付は7月22日とあったのでもう一か月以上たっているのにまだ咲いているのはどうしてだろう? もしかして同じ株の別の花が咲いたのかな。

 

 珍ランの終いは ペリステリアエラタ(ああ覚えにくい!)という中米原産のラン。パナマの国花にもなっているらしい。

花はこんな感じなんだが…

 

 別に変った所はない花のように見えるが、この花別名はハトラン。花の中をよく見ると

 

 小さなハトがいるように見えるかな。

 

 それにしても世界には変わった花があるものだ。ついでに同じ温室にあった他のランたちの花の内部も撮ってみた。

 これは人昔流行ったウーパールーパー

 

 なんかJALのマークに似ている。

 

ガンダムでこんな形の先頭ロボットを見かけたような

 

? 強いて言えばキリンさんの首の部分か

 

 普段温室で見られる睡蓮はこの時期は野外に移されている。初夏の頃だとオタマジャクシやアマガエルが葉っぱの上に見られるのだが、夏も終わりのこの季節ではどこかへ行ってしまったようだ。

 

 

 それにしても西洋スイレンは屋外の光を浴びると、また違った美しさを見せてくれる。

 

 

 ギンヤンマが飛んでいたので花に止まらないかと待ったのだが…

 

 

 温室以外ではほとんど花は咲いておらず目に付いたのはカリガネソウだけ

 

 余りにも暑かったので屋外の散策はほどほどにして引き上げた。


久しぶりに武甲山へ

2013-09-02 | 登山

 生川を遡り一の鳥居に車を止めたのは午前9時を過ぎたばかり。この辺りは地図では標高520mとなっているが、日差しの強さは平地と変わらない。

出迎えてくれたのは、オオカミの狛犬4頭。

 

 今回の行程概略:9時5分一の鳥居→妻坂峠9時45分→大持山10時58分→小持山11時半→武甲山頂上12時44分→一の鳥居14時15分。合計4時間30分、歩数は優に2万歩を超えた。

 

 林道を歩くとすぐに分岐が見えてくる。左折して妻坂峠へ

 

 針葉樹林帯の中を暫くは小沢に沿って登っていく。登りは結構きついが、日差しが入らないので涼しく気持ちが良い。

 

 イケマ

 

ナンテンハギ

 

小一時間も登ったろうか、妻坂峠が見えてきた。陽あたりの良いところに終わりかけのキツネノカミソリが数株咲いている。

 

 ここからは更に急坂が続く。

 

 標高が1000mを超えたあたりから花が見えだした。

フシグロセンノウは奥多摩や秩父では初秋に良く見かける花だ。

 

 シラヤマギク

 

咲き始めのヒヨドリバナ

 

ヤマジノホトトギスはヤマホトトギスとよく似ている。見分けるポイントは花が平開していること。更にヤマホトトギスの方は一株の花の数も多いように思う。

 

アキノキリンソウ

 

 

 きつい登りに音をあげそうになった頃、やっと大持山に着いた。

 

ここから子持山までは緩やかなアップダウンの稜線歩き。

 

 

 40分ほどで小持山到着。ここで昼食。

 

稜線に入ってからは山道の至る所にミヤマママコナが群生していた。この辺の稜線はこの花オンリーといってよいほどたくさん咲いていた。

 

 

 

 ミヤマママコナはゴマノハグサ科ママコナ属の半寄生の一年草。日本では他にママコナ、タカネママコナがある。

 

 

 和名は飯子菜で、花弁の基部の白い盛り上がりが米粒に似ているからとか、若い種子がそれに似るからとか諸説がある。

 

 寄り添うように咲いている

 

 

頂上付近にはヤマハギも咲いていた

 

 

 なかなかじっとしてくれなかったキアゲハ

 

まだ蕾なのにやってきたアカセセリ

 

 いったん下ってシラジクボからは最後の登り

 

 モヘカン頭の男の顔には見えないだろうか

 

 御岳神社奥の院

 

 頂上は左側の第2展望台の方

 

 暑かったせいか付近で休んでいるのは3人だけ。展望はというと、うっすらとガスがかかっているようで残念ながら奥秩父の山々は見えなかった。早々に下山。

 

 真っ赤に熟したマムシ草

 

 半分ほど下った所で不動滝

 

 私的には珍しいサカハチチョウ

 

2時少し過ぎたところで出発点に戻った。小持山での昼食以外、ほとんど休みを取らなかったので少しばててしまった。が、8月の終わりの時期に秩父の山を歩いたことは余りなかったのでいい経験となった。特にミヤママコナの群生は新潟の浅草岳を登った時以来で、まさかこんな身近な山で見られるとは思ってもおらず、ちょっとしたご褒美を頂いた気分だった。感謝。

 この辺で。