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童話「むくどりのゆめ」・・・ムクドリは「夢み心地」・・・
ムクドリ:椋鳥
むくどりのゆめ 浜田広介
ひろい野原のまん中に、古いクリの木がありました。
その中に、とうさんむくどりと子どものむくどりが住んでいました。
むくどりの子は、とうさんにかあさんどりは遠くに
出かけていっているときかされていました。
ほんとうは、もうこの世にいないのに・・
だんだんふしぎになってきたむくどりの子は、
とうさんにたずねます。
「いつかえるの?」「海をこえたの?」「山をこえたの?」
とうさんは、「ああ、そうだよ」とこたえます。
十日たっても二十日たっても、かあさんはかえりません。
ある日、木の枝にいちまいだけついていた枯れはが、
カサコソなりました。
むくどりの子は、その音がかあさんどりの
羽音のように聞こえてしかたありませんでした。
むくどりの子は、馬の尾の毛でその葉をむすび
風が吹いてもとばないようにします。
その夜、むくどりの子は夢をみます。
白い羽のとりが、巣の中に入ってきたところで目がさめます。
すぐに外に出てみると、かれ葉にうすい雪が
かかっていました。
ウミネコ飛来数の調査は、毎年3月下旬頃に、出雲市職員3、4人と一緒に、双眼鏡などで数える。
ここ10年ほどは、1000~2000羽ほどでしたが、5000羽を超えていた頃もありました。
4月、5月には各1日、経島に上陸して調査します。
4月は卵や巣の数、 5月は孵化したひなの数 を数えます。
今年も4月22日、昨年より181個多い590個の卵を確認。
5月20日には、過去10年の平均だった486羽を上回る617羽のひなを確認しました。
島に上陸する人間に対し、ウミネコは凶暴だ。 容赦なく頭を狙ってくる。
ヘルメットはあるが、くちばしで突かれると 「コーン」 と大きな音がする。
産卵調査では10分ほど、親鳥が過敏なひな調査でも30分ほどで終了する。
出雲市によると、島への人の立ち入りは年間で、この調査と、神職が8月に神事で入る・計3回のみ。
島を所有するのは日御碕神社で、経島には平安時代まで天照大神をまつるお宮があったという。
現在も同神社の神域として、一般の人の立ち入りは禁止されている。
調査には、5年に一度同行する山階鳥類研究所の分析もふまえ、
市文化財課は「人間が上陸しない、上がれない。 小動物も上がりにくく、外的要因がない
ことが環境を安定的に保ち、繁殖場所として続いているのだろう」とみる。
ウミネコは北の海から南下し、2月ごろに経島近海に姿を現す。
島にいったん飛来しても、警戒しながら徐々になじみ、
3月中~下旬、縄張り争いや求愛・給餌行動、巣作りや交尾が活発に。
4月後半に産卵の最盛期を迎え、5月上旬が孵化の最盛期。
6月後半の巣立ちを経て、7月下旬には北帰行。
そんなウミネコの様々な生態も、継続調査の結果、分かってきた。
「人が触らず、餌があれば、ウミネコ繁殖地は保全されていく。
山の環境保護は人が手を加えるが、ここは、ちょっと違う。 海は放っておいたほうがいい。
神様が守ってくださる」
(中川史の経歴)
◇
1942年生まれ。 島根県旧大社町(現出雲市)で育ち、高校時代に日本野鳥の会 会員。
自然保護や環境保全は都会では取り組みようがない」と、20代後半で帰郷した。
島根県野生生物研究会員。 島根半島・宍道湖中海ジオパーク推進協議会では地域活動分野を担当。
共著に写真集「しまねの野鳥」(山陰中央新報社発行)など。