Fedora 12への日本語LaTeX (ptexlive-20100308)のインストールを試みた.今回はベースとなるTeXLiveのバージョンが2008から2009へと変わった.
まず,インストールに必要な開発環境として,以下のパッケージをインストールした.これらは,先の
READMEにおいて必要とされているツールを含んでいる.
development-tools
development-libs
patch
libXaw-devel
wget
fontconfig-devel
ptexlive自体の進化により,今まで必要とされていたnkfは必要なくなった.また,ベースとなるTeX Liveのバージョンが2008から2009へと変わったからか,fontconfig-develがないとコンパイルができないようになっている.
さて,ptexliveのインストールに先立ち,まずはTeX Liveをインストールしておかなければならない.TeX Liveのインストールにはパッケージマネージャーを用いる方法ではなく,ソースファイルなども含んだISOイメージを入手する必要がある.そのISOイメージはここから持ってきた.
Acquiring TeX Live as an ISO image - TeX Users Group
これはDVDに焼いてもよいし,もちろん
# mount -t iso9660 -o loop texlive2009.iso /mnt/TeXLive2009
などとしてもよい.
こうしてマウントしたTeX Live 2009のディレクトリ(上記の例では/mnt/TeXLive2009)に入り,
./install-tl
と打ち込んでTeX Liveのインストールを行った.install-tlの中では"I"と打ち込んで,ありったけのファイルをHDDにインストールした.
次は,ptexliveのインストールに必要な情報やファイルを得るため,いつもの土村展之先生のサイトを訪れた.
FrontPage - ptexlive Wiki
手順はこのサイト内の
READMEに詳しく書かれているので参照されたい.
あとは
ここからptexlive-20100308.tar.gzを取ってきてインストールした.今回はmakeの途中(7font-search.sh)で
exec 'ln -sf "/usr/share/ghostscript/8.70/Resource/CMap" "/var/tmp/ptexlive2008/texlive-20080816-source/inst/texmf/fonts/cmap/ghostscript"' ? (yes/No)
exec 'ln -sf "/usr/share/fonts/sazanami" "/var/tmp/ptexlive2008/texlive-20080816-source/inst/texmf/fonts/truetype/f11sazanami"' ? (yes/No)
などと聞かれることもなく,円滑にmakeは終了した.
前回はdvipdfmxで生成したPDFファイルをevinceで見ようとすると日本語のフォントが表示されないという問題点があったが,そうした問題は既に解決されていた.
Fedora 12ではログイン時に使用する言語を選択できるようになっている.ここで日本語以外の言語を選択してログインしてしまうと,pxdviで見たDVIファイルで,日本語の文字が□豆腐□になって表示されることになる.