さんかくしかく

毎日いろいろな形になってしまうぼくのあれこれ。

市役所というところ

2013年06月03日 | 三角記事
市役所についたのは、朝の九時をまわったところであった
住民税についての窓口は広かったが、
とにかく人も多かったのである。
そこいらでけんけんごうごうの声また声

ぼくにはすぐにひとりの職員があてがわれ、ぼくは話しはじめた
「住民税が多いような気がするのですが」
ぼくはいつもの服装だった
いいものをきていけばよかったのかもしれない
なにしろ80万円もの税金を納めることになっている男なのだから

ぼくは年末調整の用紙を出した
「少々お待ちください。調べてまいりますので」
女性職員はカウンターの奥に下がっていった。

ぼくのとなりではおじいちゃんが年金と税金についての不明瞭な点を順番に聞いていたが、メモも取らないでいるところをみると、かなりの記憶力の持ち主らしいことがうかがえる。

「すみませんでした」
女性職員はぼくの目の前で深々とあたまをさげた。
年収を一桁多く間違えていたらしい
かくして私は凡人に舞い戻った。