双眼鏡も写真機も懐中電灯も、共通するのは、見ることと、切り取る(範囲を限定する)こと
窓の持つ機能、概念と似通っているなぁとか感じつつ、窓の外を眺める。
自宅の窓からみえる景色は、さほど変化無く、見慣れたもの。
車窓、電車、飛行機の窓から見える景色は千差万別だし、旅先の部屋の窓から見える景色もそう。
面白い癖があって、いつも外を眺める窓のガラスをよく磨く。
汚れや曇りが無いのは当然で、光にスカして拭き取り痕があってもダメ。
ようは、そこにガラスがあるのが分からないくらい綺麗でないと不満足で、
カメラのフィルターや、双眼鏡のレンズや、懐中電灯の風防レンズのように
無反射マルチコーティング出来ないかとすら考える。
窓に似たものがもう一つ、テレビ。
今年の7月のアナログ放送終了に伴い、家電メーカー、販売店、TV局その他一斉に
テレビの買い換え運動を大々的にやっていたが、うちは結局買い換えなかった。
元々HDブラウン管テレビだったのが、消極的な理由。
積極的な理由は、あまたの薄型テレビが、窓好きの私からすれば、用をなさない画質だったこと。
窓から見える景色を再現できない高画質なんてまやかし。
具体的に云うと、葉っぱの緑色は、屋外では日中の太陽の光量によって、様々に色を変える。
鮮やかに見えたり、くすんで見えたりする。
無理していつも綺麗に見せようとすると、窓からごく普通に見える景色すら再現できなくなってしまう。
電器メーカーの中のヒトと上記の件について話したことがあるのだけど、
要は、数十台のテレビが並ぶ販売店店頭では、綺麗で派手な画面が受けるため、
そういう画質が出せるテレビが主流になり、競争を繰り返すうち、綺麗で派手でくっきりとした画質のテレビしか無くなってしまったらしい。
つまり、販売店で購入されるまでの画質の追求が、購入されてから何年にも渡って視聴される時の画質より優先されてしまっている、本末転倒の事態になっていると云うことらしい。
じっくりと自分の目で窓の外の景色を見て下さい。
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