テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

全量買い取り制度

2012-11-30 22:00:09 | シロートの戯言
いままでにも拙ブログでは、日本に於ける再生可能エネルギーの高額全量買い取り制度について否定的な立場を取ってきましたが、今一度、問題点を明らかにしておきたいと思います。
日本においては、1kwあたりの買い取り額が太陽光発電の場合、産業用電気料金の約2.8倍となっています。当然その差額については、全ての電力使用者が負担することになります。従来の余剰電力買い取り制度では、発電システムの効率向上と、使用電力の節減をセットで考える、技術的な進歩を促す仕組みになっていました。高額全量買い取り制度のもとでは、いわゆるメガソーラーなど、半ば粗製濫造にちかい発電システムが跋扈する危険性があります。先達のドイツなどでは、既に太陽光発電そのものの歪みが露呈し、買い取り価格は引き下げられ、発電量が有る一定に達した後は買い取り中止になります。スペインなどでも同様で、既に買い取り中止されています。これは、太陽光発電パネルの発電効率の低さとそれに伴う経済効率の面において、厳然たる事実として、分かっていることです。日本より日照量が多く、設置の楽な平地の多い国で既に破綻をきたしている制度を碌に精査しないまま導入し、あまつさえ、感情的な環境保護論者の格好の燃料になっている。理性的な思考の持ち主なら、この制度は軋轢の発生源そのものであり、正のブレイクスルーなしには成り立たず、震災、原発事故というような負のブレイクスルーによる感情的な要因で選択されてはいけないものではないかということに気付くはずだと思います。2005年ころから日本や欧州各国の電気料金は上がり続けています。先進国中最も高いとされるイタリアの電気料金を日本が抜いてしまうのも、このままではそう遠い先のことではありません。

送電鉄塔

2012-11-29 14:52:04 | シロートの戯言
写真にあるのは、街中の簡単な送電鉄塔ですが、今回の北海道登別の猛烈な吹雪で倒れた鉄塔は、もっと荒くれる大地に適応した物でした。
鉄塔というのはかなり古い時代から造られている物で、数十年前までは、当然現地合わせで逆T型基礎(塔脚の基礎部分に逆四角(円)錐型にコンクリート基礎が地中に埋められている)を構成し、その上に鋼製の資材を組み上げていきます。

いまでは、レーザー機器、GPS機器で方角、距離、水平などを簡単に測れますが、当時は、基準点や泡水準器、スミツボに電子化されてない測量機を頼りに、現地で寸法合わせ、計算尺の活用に、時には√の計算を筆算でやって、組み上げていたそうです。
当然、鋼材も現図屋さんの指示で、組み合わせを考慮しながら、ボルトもきしみを均一にするために、トルクレンチで締め具合を一本一本調整して鉄塔を造り上げていきます。
大陸では、ワイヤーステーを張り、固定した支線型鉄塔が多く見掛けられますが、日本では、地形の急峻さと、土地の少なさから、ワイヤー鉄塔は極めて少なく、一時期、日本の鉄塔屋さんは世界に冠たる技術とノウハウで自立鉄塔をこさえていたそうです。

現在では、新規の高圧鉄塔の建設需要など数えるほどしか無くなり、ノウハウの衰退が懸念されるらしいのです。

未来からのホットライン

2012-11-28 23:36:00 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
どこぞの仮面政党の話ではなく、故J.Pホーガンのタイムマシン物のハードSFの作品名です。
ホーガンの作品は、文庫で出版される度に読み続け、かなり好きで、理論詰めで迫ってくるサイエンスフィクションのセンスオブワンダーは凄く評価できるのですが、翻訳者に恵まれず、IR(赤外線)探査を「情報検索~」と訳したり、フェンシング用語のTouche! をそのまま「一本まいった」と訳したり、原文を見なくとも、明らかに誤訳であったり、貧弱な訳であったりが散見するので、いまいちリズムに乗りがたいところもありました。それでも作品中で組み立てられた空想科学理論は、ストーリーをグイグイと引っ張って、面白く読ませます。この作品中に、核融合発電の実用化実験が描かれていて、実はその方式には地球そのものを食い尽くす微小なマイクロブラックホールを生成するという驚天動地の欠陥があり、その過ちが、タイムマシン(未来からのホットライン)にて解決されるという結末です。
まあ、実際には、核融合発電は未だ実用化の端緒にすら達していなくて、上記のような心配は杞憂にもならないくらいなのですが、その以前の原子力発電については、深刻な憂いが世に満ちているようです。
ワタシは原水禁、原水協はじめとする反原発団体は、原子力村に寄生して利権を貪る団体だと考えています。中には真面目に安全を求めて行動しているひともいるのは知ってますが、エゴにまみれたコアがあるのも事実です。
本来なら、既存の技術で、安全な原子炉を作るのは可能です。ただ、コストという視点からは、既存の化石燃料がずっと安上がりなのも間違いないところです。
閑話休題、未来からのホットライン、で想起される未来、をごく真面目に考えてみます。つまり、何を未来に残すのか、何がその価値をもつのかです。有り体に言うと、歴史の審判に耐え、後世まで変わらぬ価値を持って継がれていくものは何かということです。おそらくそれは金銭や、証券、株券ではなく、実体のある富や、成果や技能、制度、作品、社会環境などであり、あるいは文化や知見そのものであるかもしれません。そのような、自分で思い描くことの出来る理想的な未来は、何を欲しがっているのか、という考え方は、インターネット含む等質な情報過多からくる近視眼的な物の見方とは違う性向を必要とします。ヒトの物の考え方として、情報過多のうつつにかまけすぎて、先のことを考える余裕が無くなっていると思うのです。以前から、何かの折りに頭に浮かぶのですが、思いっきりうつつを抜かして、”目指せ、三年寝太郎!”です。

感覚のズレ、というか変遷なのかも・・

2012-11-27 22:44:52 | 日記
年齢を重ねるにつれ、若く、世代の異なる人たちと接する機会も増えてくるわけですが、先日少し驚いたのが、対面で話しているとき、双方の携帯電話に連絡が入ったときのこと。
まずワタシに、メール、マナーモードのバイブレーションで着信を確認、少し目をやって差出人とタイトルを確認。暫くして、当人から、メールの内容についての電話、ワタシは「ちょっと失礼」とことわって、一言二言、後で確認しますという返事をして面談に戻る。
次に、相手(20代前半)の方に、メール、「すみません」とことわったのち、メールの内容を確認し、返信を入れる様子。メールの内容が、別件ではあるけれどワタシにもアドバイスが出来る事案だったので、面談してたハナシとは全く方角の異なる件で少し話したのち、手早く返信をまとめて送っておられました。

で、気付いたのが、相手の方やその同世代の方達にとって、メールは即時応答性の必要なコミュニケーション手段であると云うこと。件のメールの返信はワタシにもCCで入ったので、後で確認したのですが、いわゆる携帯メールではなく、統合ソリューションシステムのメールクライアントから発信されたそのメールは、簡単な内容ではあるけれども、元の着信メールに対して、過不足なく返答するものでした。相手の方の対応に非礼があるなんてことは微塵も感じなかったのですが、メールへの対応にギャップがあるのは、やはり、モバイル通信デバイスがメッセージ付きポケベルから始まったワタシの世代とは違うのかなと、思った次第。

今日も、50インチモニターと、複数のタブレットと、生身の人間二人の合計6名でテレビ会議があったのですが、うち一名は明らかに車の中であったようすで、個々の意思疎通の一つの手段であったモバイルコミュニケーションが、やがては、個々を覆ってしまおうとするような、何か、に変わりつつあるような印象です。

懐中電灯の高級品?

2012-11-26 23:09:30 | 懐中電灯
以前に紹介した、GatLightや、McGizmoは個人工房やそれにに近い限定生産の高級品、HDSはこだわりの技術者が興した企業での、小ロット量産品でした。
それ以外に小型懐中電灯の勃興に多大な功績、実績のある米国のブランドがSUREFIREです。

いわゆるLED以前、キセノンバルブでの懐中電灯ではマグライトも有名です。
専用のキセノンバルブを用い、リフレクタで集光するところは,
シュアファイアと一緒なのですが、汎用の雄を目指したマグライトと、軍用の標準を目指したシュアファイアで、両者は互いに際立った特長をもつに至りました。
シュアファイア社は、電池にCR123タイプのリチウム一次電池を選びました。
高出力と長寿命、低温下でも動作し、軽く保存性も良く、高価。
軍用としての信頼性と軽量化を目指し、筐体はアルミ合金に何重にもハードアノダイズド処理を施し、戦術的な用途に使えるよう、多数の機種を開発し、従来のグリップストラップに代わって長いランヤードを標準装備するようになりました。
LED時代になって、趨勢には乗り遅れたのですが、それでも初期のL4などは、その独特の照射配光故に、いまでも愛用者が大勢います。

上の二つは、L4とおなじようにいまでも愛用者の多い二本です。
上のE2DLは、フィラメントのE2シリーズのディフェンダーモデルをLED化したもので、コリメーター(TIR)レンズによる集光された光条が特長です。
後継モデルは、滑らかなデザインになり、こちらを好む方も多いようです。

下のA2はLEDとフィラメントの複合機です。最初に3つの砲弾LEDが灯り、次に中央のキセノンバルブが灯ります。光量に応じて、配光、光の質まで変わる珍しいライトで、他にはストリームライト社のツインタスクシリーズにも似た機種はありますが、このA2シリーズは3つの砲弾LEDが白、赤、黄緑、青と色違いのモデルがあり、全種揃える猛者もいるようです。

両方とも、現行最新の懐中電灯に比べて、スペックでは全然劣るのですが、それぞれの特長は、現在でも充分実用的、逆に優れている部分も多い逸品です。
ただ、二本合わせて45Kほどする(正規流通品)のがネックではあります。

LEDランタンよもやまバナシ

2012-11-25 18:59:02 | 懐中電灯
EX-777XPという、単一電池(Dcell)を三本使う大きめ、といっても小型ガスカートリッジランタン程度の大きさの製品です。これも発売当初に結構高価(4,8K)で買ったのですが、いまでは定番品として2.5K以下で買えるようです。
現行品では変わってるかもしれませんが、初期のこの製品には、日亜化学のNS6L083ATというLEDチップを3つ使っており、実はこのLED、SunDrop XR-UのNS6L083B-H1と同系統のLEDで、適度な暖色、演色性の高いもので、流石にSunDropの様にbin(製造ロットによる特性)選別したものほどでは無いでしょうが、結構使える照明です。
他にもDL-L60AVも同系のLEDを使用していて、ワタシ的に、評価が高いのです。
この083系に限ったことでは有りませんが、LEDエミッタをリール買いしたときに、日亜の場合、不良品比率というのは限りなく0に近いし、そうでない場合も容易に対処できるようなのですが、米国CREE社の場合は事情が異なり、不良、というか規格外があるのは当然という姿勢で、ハズレ?それが何か?という対応も、まったく日亜とは異なるようです。ただ、当たりの製品については、とんがった性能故に魅力も大きく、懐中電灯のような(ワタシにとって)趣味性の高いものではCREE社のLEDの製品、照明器具などでは、日亜やオスラムのLEDの製品、を選ぶことが多いのです。083系も当初は一個あたり0.5K近くしていたバラ売り価格も最近では半値くらいになってる模様でJD1708ACという083系を3灯使ったE17口金のLED電球も半値くらいに値落ちしてきています。
ランタンに話を戻しますと、電池、Dセル本来の高容量充電池は海外製や東芝IMPULSEなどしかなく、充電器も大きなものしかないので、ニサク 電池スペーサー No.6000などというものを使って、単三タイプで運用しています。実は、エネループのC、Dセルは、それぞれAAA、AAセルを組み合わせただけの製品なのでこの使い方のほうがずいぶんお得です。
また、百均でちょうどいいサイズのケースがあると、とあるブログで知り、真似して元々のブリスターパックを中仕切りに利用して、専用ケースにしてます。

今夜は広い範囲で星天、お手軽~本格まで星空観望のお勧めです

2012-11-24 20:53:15 | 双眼鏡 望遠鏡
日中から空気の澄んだ感じがして、暗くなると同時にまずは8x42ダハで空を見上げました。うん、結構イイ条件のようです。月齢11を過ぎた、月が邪魔ですが、ほぼ天頂付近にあるので、夜中の2~3時には沈んでしまうでしょう。
いまの時間は、はくちょう座が北西の空へ降りて行くのと、木星が綺麗に見え、オリオンが東から現れます。夜明け前には、金星、土星も姿を見せるでしょう。
休日の夜に条件が良くなるのは、なかなかに珍しいので、興味のある方は、是非ともお誘い合わせのうえ、暖かい服装で星見をしてみましょう。

鳥の本

2012-11-23 22:56:39 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
ニコンのスピノザ10x25を買ってから、バードウォッチングめいたこともするようになりました。そのうち、持ち歩ける図鑑が欲しくて、色々と調べた末、高野伸二さんのイラストによる野鳥本のなかでも廉価な左の本を買いました。

野鳥を同定する場合、写真撮影のようにじっくりと細部を詳細に亘って観察できることは少なくて、多くの場合、刹那に見たその印象を照らし合わせるような場合が多いので、野鳥観察に慣れた人による詳細図画のほうが判りやすいと教わり、鳥見の聖人、故高野伸二さんの本を選んだのでした。

実は、真ん中の日本野鳥の会のフィールドガイドが欲しかったのですが、結構高価(3K以上)な割りに、どの本屋にもくたびれた現物しかなかったので、躊躇していたのです。

最初の本は、図版ももとより、巻末の解説が鳥の習性、代表的な種の見分け方などを平易に説明してあり、その内容を熟読するだけでも、いっぱしの鳥屋めいた気分になれたものでした、その後、大阪の難波にジュンク堂がオープンしたときまっさらのフィールドガイド日本の野鳥を見つけ、買い求めました。
現在はそのジュンク堂も千日前店と名前を変え、NMB48のメッカとなってますが、当時(1996)は、キタ(梅田、大阪駅地区)中心だった、大阪の書店群に対抗し、ミナミにも本格的な大型書店の出店として話題になっただけあり、豊富な品揃えが魅力でした。
右の本は、最近、双眼鏡をいくつか買い足し始めてから買った小さなブックレットで、ポケットやカバンの片隅で待機しているEDC本です。

全ての本には、クリヤファイルを切り貼りして、セミハードカバーを被せています。



で、ず~っと疑問というか、明らかにおかしいと思っていて、10年くらい前に疑問が解消というかそのわけを知ったのですが、

上のページのように、コマドリの学名がErithacus akahige で、アカヒゲの学名が、Erithacus komadori であるということ。
最初は誤植に違いないと思っていたのですが、どうも個体標本についたラベルの取り違えで、このように登録されてしまい、変更できないまま流布され、固まったという事情らしいのです。かのオランダ経由で江戸時代にやってきたドイツ人医師シーボルトが日本で採集し、標本として送り、新しく固有名が登録された様々の生物の一員だったらしく、その事実を知って以来、コマドリを見る度、シーボルトのヒゲを想起するようになりました。

LEDランタン

2012-11-22 23:59:33 | 懐中電灯
既に四年以上使ってるLEDランタンです。

アウトドアでは、コールマンのワンマントルをずっと使ってきましたが、テント内、車内、室内で使える灯りとして、大型のものや、コイン電池を使うキーライトサイズのものまで、蛍光灯、LEDランタンを幾つか持ってます。なかでも、このEX-737NXの使用頻度が最も高いのです。
既にディスコンで、よっぽど場末のホームセンターでも漁らない限り、後継の837しか置いてなくて、837も追加で購入してるのですが、こっちのほうがお気に入りです。と、言うのは、このサイズのランタンは適度に暗い明るさと、電池の持ちが重要なわけで、カタログスペックでは、倍以上明るい、837のほうがランタイムも若干上なのですが、LOWモードで使ったときの実使用時間は737のほうが長く使えます。またPWM制御故のフリッカーも暗めの737のほうがずっと目立ちにくく、優しい印象です。
アルミの電池ケース部分とポリカのホヤ、上下のラバーっぽいカバーは頑丈です、ただ中の樹脂部分は弱いので電池交換時に斜めにコジってしまわないよう、注意が必要です。上部のホヤのカバーを外して、底にフックをつけてぶら下げると、影のないダウンライトにもなります。また、スイッチ下のほのかに明滅するポジションライトも良くできた機構です。
因みに、前記事のパーマラックス、このホヤなどを磨くのにも、極めて適しています。

パーマラックスその他

2012-11-21 23:41:43 | 脱線して底抜け
二年半ほど前から使っている車のお手入れ用お手軽ワックスです。
洗車後の拭き上げ時に使うだけ、しかもウィンドウ、タイヤ、樹脂パーツ、内装など、あらゆるトコロがコレ一種類で済んでしまうのがお気に入り。
固形ワックスほどの光沢、撥水はありませんが、淡緑色の原液、薄めてスプレーしてもいい香りで、パールマイカの塗装なのですが、水垢、スポット跡などもよく防いでくれているようです。
トヨタのスーパーホワイトが最初に出た頃は、このような楽ちんなワックスは無くて、水垢取りクリーナー、ワックスがけの工程が、しんどかったものでした。

店舗で、セットにしたものを買ったので、このミニサイズもついてきて、これはOA機器、家具その他、あらゆるトコロに使ってます。拭き上げてしまうと、残留物の感じは全くないまま、綺麗になってくれるので重宝してます。


これ以外にも家庭用に使えるカーケア用品は結構ありまして、ちょっと前からよくある傷消しワックス、これを樹脂製浴槽の細かい傷(汚れが黒く沈着しやすい)に使って、好結果を得てます。

色を決めたい

2012-11-20 23:06:21 | 脱線して底抜け
何かを創造、製作、補修する際に、そのものの色やデザイン、或いは模様などを設定する必要があります。Webデザイン等の場合、話は簡単で、色数の上限は決まっていますから、単色のものについては、比較的簡単、組み合わせは無限、という具合です。
一方、実社会において色が重視されるもののひとつに、印刷物があります。
こちらは、厄介です、三原色という概念があり、これはヒトの網膜の色覚受容体(錐体)が3種あることから出てくる概念で、3つの色、光線を任意に混ぜれば、どのような色彩も再現できるようなイメージがありますが、実際は違います。
ヒト含む霊長類は、ほ乳類のなかでは珍しく三色型色覚を持ち、しかもヒトの場合、その色覚の閾値のバランスが絶妙であり、優れた色彩感覚を持っています。ただ、鳥類、有袋類のように四色型色覚、昆虫のように紫外線まで見えるもの、或いはヒトの女性のごく一部は赤と緑の中間の原色?が知覚できるといいますから、一般的なヒトの色覚が最良なワケではありません。
つまりRGBを基本としたあまたのモニタ、テレビは、四色型色覚のいきものにとっては、まったく出来の悪いディスプレイでしかなく、モンシロチョウにとっては、紫外線領域で見える、セクシーなメスの羽根の模様が分からない、セピアカラーでしかないということです。

閑話休題、印刷にとっては、色の再現はかなり体系的に処理しないといけない問題で、そのために、主にインク関連の企業が主体となって、色見本帳なるものが、頒布されています。パントーン、ベンジャミンムーアのような海外の企業によるもの、RAL(独)のように工業規格で決めたもの、DICカラーガイド、TOYO-CFのように日本の企業によるもの、様々なものがあります。
各々の見本には、数百から数千色の色見本が掲載され、それぞれの色を印刷で再現できるよう、インク等の配合が定められています。実際に、企業のコーポレートカラーや大学のエンブレムは上記の見本帳のなかの色番号で指定されていることが殆どです。
ただ、どの見本帳も、版によって元から同じ色番号でも微妙な違いがあったり、経時変化によって、退色したりする差異は避けられません。
よって印刷物より(比較的)長いスパンで使われる事が多い、建築物外装、内装の色は、もう少し違った体系、で考えられることが多く、大手の建築設計事務所、日建設計、竹中工務店、山下設計、安井建築設計、三菱地所などは、独自の色見本帳を、長年に渡って発行していますし、外郭団体の見本帳などもあります。
それ以外にも日本では、日本塗料工業会のペイントカラーガイド、歴史の長い優秀な色見本帳があり、比較的廉価で、数百色が揃う、精度の高い見本帳です。

個人的には、これら全ての見本帳よりも遙かに高い精度で、カラー印刷を行っていた有る会社を知っており、実際そこの色校(色確認用校正刷り)は、一般的に色の差異が分かるとされるΔE*値の1.0、工業用生産の限界値とされるΔE*0.5よりもずっと小さな、0.1~0.2レベルであり、製版したものでも0.3程度で出来てくるという、とんでもない代物でした。どういう工程、技能でこのような高精度が実現できていたのかは、教えてもらえませんでしたが、私としては、素材、見られる環境(屋外と室内など)を考慮した若干の補正値を指示するだけで、おそらくは世界有数の高精度な印刷見本を入手することが出来ていました。ただ、その高度な仕事をする会社も、一旦別会社に吸収され、またその高精度カラー印刷部門ももはや稼働していません。
プレゼンでの色の呈示も、大画面液晶ディスプレイやタブレットで行うほうが訴求力が高い時代ですから、仕方のないことですし、私の仕事に関してもせいぜい数百から数千の部数でしたから、その技術の採算には全く寄与しないレベルであったでしょう。ただ、間違いなく、そこには、ある意味キチガイじみた技能の精髄があったのです。

指先のケア

2012-11-19 23:26:53 | 日記
結構、手指が汚れる作業をすることもあり、アルコールや石鹸で繰り返し洗うことが多いのです。もともと、冬でも角質がそう乾燥するほうではなかったのですが、近年は指先の乾燥固化が気になります。
で、いわゆる保湿系のハンドクリームや、ローション、白ワセリンを適宜使うようになったのですが、もっとも効果があるのが、医薬品のこれ、ヒルドイドローション。

保湿効果、血行促進効果にすぐれ、出血を伴わないしもやけ、凍傷、青あざなど、当然乾燥肌に対しても、顕著な薬効があり、重宝してます。
処方薬なので、気軽に買えないのはネックですが、皮膚科の先生?の弁によれば、3万円の保湿化粧品よりずっと効果がある(すべすべになる)そうなので、乾燥肌やしもやけにお悩みのかたは、試されてもいいんじゃないかと思います。以前は一般販売薬品でほぼ同じ薬効のヘパリンZという軟膏もあったのですが現在では製造中止になっていて(販売中止ではないので、問題があったわけではありません)入手し難いようです。化粧品メーカーのような大仰な宣伝がないので売れなかったようですが、精製ラノリンもふんだんに含まれていて、乾燥肌対策には好適です。元々ラノリンについては精製前の状態を知ってますので、あまり好感を持ってないのですが、お薬は別格みたいです。

タイノエ

2012-11-18 23:40:17 | 脱線して底抜け
比較的大きな寄生虫で、名のごとく、鯛の口中に雄雌が対で貼り付いていることが多い。
ウチの父が鯛釣りによく行っており、何度か釣果が新聞に載るくらいのフリークだったので、いきおい、その釣果のなかにコイツを発見したことがあります。
まあ、決してタイノエで画像検索などしないほうがいいですよ~と云いたくなるくらいグロテスクな外観と生き様の生物で、ブログタイトルをテキスト主体にしておいてヨカッタと胸をなで下ろしている。釣り上げた鯛の口の中を覗いて、こいつらが夫婦で蟄居していて、まだ蠢いているさまを見、目が合いでもしたら、怖気が背筋を駆け抜けること間違いなく、あるいはクーラーボックスの溶けた氷の中に、コイツが揺らめいているのをみるだけでも、かなりホラーです。言葉で表現すると、悪霊に取り憑かれたアルビノのフナムシのネオテニーとしか云いようが無く、コイツを縁起物としたり、食したら美味だという驚嘆すべきヒトがいるのは、私の理解を超えています。
グロテスクさではヒケを取らない、ホヤやカメノテなどは、美味しいと感じるのですが、タイノエは、あのなまっ白いブワブワ加減が、クリティカルに恐怖中枢を打擲します。
こいつらに限らず、パラサイト関連には、生理的にダメなものが多いのですが、遺伝的本能としては、正しい姿勢だと納得させてます。












今日のサザエさんはチョキであいこでした。

冬支度

2012-11-17 23:12:27 | 日記
私の住まう地域で、朝夕の気温が低くなり出しました。
冬物の下着や、アウターシェル、靴類を出し、使ってはいないけど、ダウンシュラフを虫干しして、防虫剤の入れ替えをしました。
その昔はクルマも冬支度が必要で、冷却水の入れ替え(不凍液)や、始動時にチョークが必要だったりでしたが、昨今はよほど寒い地方でも冬タイヤにするくらいでしょう。ガソリンも実は冬支度に入る時期があって、クルマでは分かりにくいですが、バイクでは毎年、「あ、変わったな」と思うことがありました。
自宅風呂場のカビ取り、ガスファンヒーターの出座等を済ませ、あとはミカンを買ってきたら、準備は万端です。

老いて尚屈強だったアフリカ象と同じ死因に陥らないために歯を大事にしよう。

2012-11-16 23:01:04 | 脱線して底抜け
肉目当て、象牙目当てのハンターに狩られない限り、頑健な老アフリカ象の死因は主に歯を使い切ってしまい、食餌が不能になるためらしい。
彼らには上下左右各一本の臼歯があり、それが6回生えかわる、7本目はないので、最後の歯をすり潰したときが、彼らの命の終焉となる。
実際、水の豊富な、柔らかい草木の多い地域の象には、驚くほどの古老な個体がいる事があり、その理屈で云えば柔らかい食事を与えられることの多い動物園の象は、もっと長生きしてもよさそうですが、実際は肥満とストレスで、せいぜい20年ほどしか生きていません。動物園は象にとって、寿命を半分未満にする煉獄なのかもしれません。

閑話休題、歯のハナシです。歯そのものは、表面のエナメル質を良好な状態に保つために、歯垢、歯石がつかないよう、唾液が充分にあること、フッ素入りの歯磨きやうがい薬、再石灰化を促すキシリトール甘味料製品、CPP-ACP配合製品などが有効です。もう一つ歯を支える架台である歯ぐきは、歯周ポケットや歯間の食べかす、歯垢を極力少なくし、歯周病菌の繁殖を抑えることが重要です。かくいうワタシも、年齢を重ねるに従って、徐々に歯ぐきが痩せて下がり、歯間の隙間が多くなってきたように思います。あんまり若いウチ(例えば子供の頃)から歯間の食べかすのケアは、却って隙間を広くする懸念も有るらしいのですが、歯周ポケットがある程度深くなってくる中年前期以降は、それなりのケアが必要です。
親しい歯科医から、デンタルフロスの使い方は詳細に教わってるので、気合いをいれて、歯間ケアするときはそれでいいのですが、両手がふさがるので、歯間ブラシ、糸ようじなども色々試しています、手軽に片手で、ながらケアをする、爪楊枝のような役割です。


長期に渡り、色々試した結果、一番ワタシのスタイルに合うのがこれです。
ゴム製の歯間ブラシ。先端がテーパー状なので、ゴム素材故のフレキシブルさとの相乗効果で、ほぼ全ての隙間にスムースに入ります。奥歯用のもありますが、まっすぐなほうでも、軸の堅さと反発力が良好なので、付け根の部分に曲げグセをつけてやることで、ワタシの場合の第八歯と七歯の隙間まで充分届いています。
ワイヤーの歯間ブラシと違い、誤ってつついても痛くありませんし、清潔感も良好です。