テキスト主体

懐中電灯と双眼鏡と写真機を
テキスト主体で語ろうとする
(当然、その他についても、語ったりする)

飛行機観望に満足、シミュレーション天体観望能わずなお昼時

2013-10-31 22:31:18 | 双眼鏡 望遠鏡
大阪空港(伊丹、豊中)近辺では、双眼鏡活用スポットが二つあります。
もちろん最初はジェット旅客機の発着や、低空で頭上を追加する様子を観望することです。
2006年に伊丹市側に伊丹スカイパークという、隣接した公園が出来、駐車場やトイレ、噴水やちょっとした遊具などが備えられ、格好の飛行機観望スポットになっています。
不意に、限られた時間ですが、訪れる機会が出来たので、取りあえず、幾つか双眼鏡を持って観てきました。
ツァイスポケットや、アリス6×16も持って行きましたが、主に比較したのは、汎用良好機、Samrai8×42ダハ(ライト光機製)と、勝間光学機械さんのHM6.3×40SK-D、WP6×30SB-Dです。
滑走路含めた飛行場内には、うっすらと陽炎がたち、双眼鏡観望では、それが強調されるため、若干の不利があります。特に、8×42ダハでは、さほどピントリングを回す必要がある状況でこそ有りませんでしたが、合焦範囲がやや狭いため、フォーカスレンジ前の陽炎が、ボケて滲むためか、陽炎の確認できる方向での観望では、ヌケ、コントラストが悪く、極端な場合、白んでみえるほどでしたので、早々に観望用から脱落です。もっとも、陽炎の少ない方角での解像度は流石で、コクピットが明るく見えるような角度では、パイロットの顔立ちまで見て取れるくらいで、「お~、オッサンだ」などと独り呟いておりました。


勝間機2種は、双方とも、陽炎の発生してる最近接距離から無限遠までが、パンフォーカスレンジ内に有ったためか、陽炎の揺らぎこそ少し画像を五月蠅くしていましたが、クリアに抜けていて、やや低い倍率も、思いのほか近距離を滑走する飛行機を追うのに有利だったように思います。

陽炎の揺らぎ

晴れときどき薄曇りの天気で、間違っても瞳径が5mm以上に開くような条件ではありませんでしたが、やはり、HM6.3×40SK-Dの方がWP6×30SB-Dより、明るく感じます。白いビルの窓枠など、色収差に厳しい対象では、偽色が皆無に等しいWP6×30SB-Dと、厳しく観れば判別できるHM6.3×40SK-Dに、差異はあります。ただ、8×42ダハの色収差と較べれば、問題にならない程度でもあります。そういえば、このダハと勝間ポロでは色収差の出方が逆でした。

上の画像で中央の黒窓の上側に紫、下側に緑系の偽色が見えますが、これはダハと同じ見え方で、ポロでは上下の色が逆でした。


ひとしきり、轟音と力強い離着陸を眺め、ほんとならそのままもう一つの伊丹の見所、伊丹市立こども文化科学館のメガスタープラネタリウムを観たかったのです。
西日本で常設のメガスターはここしかないはずで、関東のメガスターでは、肉眼で判別できないくらい細密に投影されたプラネタリウムを観るために、双眼鏡貸し出しまで行っているというその威力を、愛用の双眼鏡で確かめたかったのですが、あいにく平日の上映回数は限られ、都合がつきませんでした。

ポンポン船

2013-10-30 23:38:35 | 脱線して底抜け
意外と、実用的な舟ではないかと思い始めたこのごろです。
もちろん(?)、焼き玉エンジンのポンポン船(実際の舟)ではなく、外燃機関のポンポン船(玩具)のことです。



通常、コイルヒーター状のものの両端を水面下に出し、コイル部分をロウソクの火で炙ることで中の水を沸騰させ、突沸した水蒸気の力で水を押しだし進みます。押し出した水蒸気は冷えて収縮、水を吸引することでさらに冷え、また熱せられて、突沸することを繰り返して進みます。ちょっと良いものは、コイルヒーターではなくプレートヒーター形状のボイラーをロウソクの炎にかざすように作ってあり、より出力が大きかった記憶があります。最初に、ボイラー、配管内に、きっちりと水を満たしてやることが重要で、ボイラーノズルの先にビニール管をつけて、空気が入らないようにもしましたし、ロウソク直列(長時間)、並列(出力アップ?)などいろいろ試しました。
結局、ボイラー部分の容量と、熱量、ノズルの太さと長さの相関で、ある一定の出力の時がもっとも調子が良く、さらに細かく言うと、夏冬で水温が異なるときに調子が変わることなど、色々とフクザツだったことを憶えています。

もっとも、これを動力として取り出すのが潜水艦のAIP(非大気依存推進)などに使われるスターリングエンジンになるのですが、あくまでも、ポンポン船のまま、推進機関として実用化出来るのでは?と空想しています。準内燃化、可変容量ボイラー、吸水ベーン、並列化(多気筒)、可変長ノズルと噴出スラットなどで、ある程度出力可変が容易な、高効率メンテフリーなエンジンが出来るのでは?とシロートの浅はかな妄想をたくましくしています。熱源の高効率燃焼、フリクションロスの少なさなどメリットはたくさんありますし、オモチャとして触れたエンジンが、実用に供されるなんて、意味もなく愉しくなること請け合いです。

HM6.3×40SK-Dに敢えて弱点を探す

2013-10-29 20:00:00 | 双眼鏡 望遠鏡
偕老同穴な双眼鏡(日夜問わずというくらいの意味で)になりつつある勝間光学機械さんのHM6.3×40SK-Dですが、極端な条件下で、他のどの勝間機より、苦手な部分があるのを知りました。きつい木漏れ日が差すようなときに、ゴーストの見え方がかなり顕著です。



上の写真は、左がHM6.3×40SK-D、右がWP7×50RB-Dです。
ゴーストは当然主体となる画像とはピントの位置が異なりますから、手持ちコリメートでは分かりづらいですが、肉眼では、木漏れ日の像がはっきりと出ています。
片や、WP7×50RB-Dは、ほぼ気にならない程度ですので、どこが違うんだろう、と見較べてみました。
HM6.3×40SK-D



WP7×50RB-D

HMは鏡筒内面にリブを刻んだつや消し塗装、WPは、余裕ある鏡筒サイズを生かした遮光リング一体となった内面に、丁寧なつや消し塗装、と迷光対策は充分に思いますし、これらの要素はどちらかというとフレアーに関わってくるモノでもあります。接眼部なども、他の勝間機ともいろいろじっくり見てみましたが、結局、このゴーストの原因は分かりませんでした。カタチがはっきりとしているので、希にある、瞳に強い光が差し、瞳表面の反射が接眼へ逆入射したようなモノではありません。
また、このような極端な条件下以外では、決してゴーストやフレアーが気になるような双眼鏡では有りません。このHM6.3×40SK-Dは、SS7×50シリーズや試作小ロット機WP5.3×30RG-Dと接眼部が同じなのですが、それらを持っていないため、このゴーストの原因ではないかと憶測している、接眼部の検証も今後の課題です。
繰り返し言いますが、よほどの悪条件でないかぎり、判別できないモノで、決してこの双眼鏡の価値を損なうものでは無いですし、同条件下で見較べた、パピリオ君の、これでもか、まだ足らぬか、これでどうだぁぁっ!的なとんでもないゴーストの雨あられとは全く次元の異なるものです。
因みにパピリオ君の場合、接眼レンズの形状も迷光に弱く、瞳や眼窩周辺の皮膚に達した光の反射の逆入射光が盛大にゴーストを盛りたてます。大なり小なり、観察する目と目の周囲からの逆入射光の影響はどの双眼鏡でもあるはずなのですが、パピリオ君の場合、目の回りをつや消し黒で塗って、眼球にマルチコーティングしたい位の派手なゴーストです。もし、目の周りを黒く塗ったオカシナ双眼鏡観察者がいたら、笑えるだろうな、とほころんで、そうならないようにしよう、と自戒した次第です。

秋を経て、ちょっと冬支度

2013-10-28 23:24:01 | Outdoor
既に、献立は秋から冬っぽいものになっていたりはするのですが、寝具も秋物から冬へと準備を始めました。
夏以降の寝具の中心は毛布です。
本当は毛の毛布が暖かいとは思うのですが、仕舞うときの手軽さ、日常の洗濯の手軽さから、フリースのブランケットが主体です。

ポリエステルフリース素材も、もはやありふれたものになっているのですが、昔まだモルデンミルズ社のポーラテックと、パタゴニアのシンチラしか世にない時代からずっと使ってるのが上の製品です。毎年、毛布、シーツ、膝掛け、丸めて枕やクッション、使い倒しているのですが、リサイクル素材主体の現行製品と違い、バージンポリエステルのみでつくられていた時代のこれらの製品は、コストダウンの弊害にも無縁で、全く毛玉にならず、くたびれず、すり切れしてる様子もありません。特にシンチラは、当時のスナップT(プルオーバー)などの衣類もそうなのですが、クリーニングタグが風化してボロボロに崩れるまで着倒しても、問題なく、ヤレ感もなく使えるのはスゴイと思います。昨今のユニクロなどで売られているフリースとは、別モノです。

屋外では、テントでも車中泊でも、やはり羽毛シュラフです。

昨年買ったナンガの化繊綿のシュラフも、フカフカで良いのですが、ダウンシュラフには敵いません。イスカのカシスという封筒形シュラフ、かなり長い間使ってますが、こちらも未だに現役で(というか、リプレースする必要がない)、イスカ同士2枚をダブルサイズの袋状に連結することこそ出来なくなってしまった(敷布団替わりの同社の化繊綿封筒シュラフがもう無い)ので、単一で使う場合が多いのです。もう全く温かくて、ドローコードで口を絞ってしまえば、マミータイプに劣らぬ保温性と、封筒形のゆったり感で、高山で無い限り、酷寒の朝、車中で目覚めて、凍り付いたクルマを溶かすために、エンジンを掛けても、リヤウインドデフロスタと、フロントワイパー、リヤビューミラーデアイサーの電熱線がじっくりと熱くなるまで、あわてて暖房を入れずに(一気に全部温めようとすると、バッテリー負荷が大きい)ほんわりとすごせます。
特にテント泊車中泊ともに、呼気によるとんでもない結露を防ぐために、ちょっとベンチレ―ションしておくような場合、中に潜り込んで、丸まって寝ます、冬眠中の小動物のような寝相は軽いダウン封筒形シュラフならではのワザです。

An Acom

2013-10-27 20:41:09 | 日記
サラ金や、無線用アンプの会社名ではなく、本来の意味のドングリです。


たまたま、綴りにcomが含まれ、しかも、最初がAということで、どことなくITな雰囲気のする英語のドングリですが、日本語でも唱歌のおかげで、木の実でありながら、擬人化されるのに、なんの抵抗もない、ありふれた木の実です。こうして拡大してみると、深い艶のある色合いと模様が、よつばとというマンガのなかで、宝石、と喩えられていたのはあながち間違いでないような気がします。マンガで読んだときは、コドモらしい、微笑ましい戯れ言にしか思えなかったのですが、実物は、もし、これが鉱物だったら、磨かれて、間違いなく宝石になると違いないと思え、少し不明を恥じたいような気になります。

閑話休題、このドングリは今朝ベランダに落ちていました。
はぜて風に乗って飛んできたのかとも思いましたが、そんな近くに馬刀葉椎(マテバシイ)の樹はないし、まさか家人のポケットから落ちたものでも無いでしょうし(確認しました)、おそらくは、野鳥が落とした、あるいは置いていったとしか、考えられません。
常日頃、呼笛(バードコール)めいた音を発して、彼らを困惑させているので、何か意図があって置いていったと考えることにして、より親近感を持って彼らを眺めることにします。


しのぶサイエンス <物語>シリーズ セカンドシーズン 鬼物語

2013-10-26 11:22:00 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等


今回は、上の新聞広告の対象である、<物語>シリーズ セカンドシーズン 鬼物語、についてではなく、広告に掲載されている、書き下ろし短編、しのぶサイエンス、について。

サイエンスといっても、話題はアシモフの「われはロボット」(文中では東京創元社版の「わたしはロボット」になってますが、ここでは早川書房版の小尾芙佐氏の名訳に敬意を表して)、などのSF小説から始まっており、忍(しのぶ)とサイエンス?火と水よりも噛み合わないタイトルの印象とは、やや違い、しのぶサイエンスフィクション、という感じです。(まあそれでも、ちぐはぐ感ありありですが)
人形娘で憑喪神(つくもがみ)の斧乃木余接(おののき よつぎ)との会話で進む話ですが、余接の読んだ唯一のSFが「ディアスポラ」であるというのも、捻りが効いてます(恐らくはグレッグ・イーガンのディアスポラでしょうが、同一タイトルの勝谷誠彦の”小説”のほうがGoogleの検索でも先に出ます)。
この前、漫画雑誌に載った「おうぎフォーミュラ」が推理小説に深く傾倒した内容だったのに対し、ラノベ界の第一人者たる西尾維新氏が児戯っぽくSFにもベクトルを振った、とも思えます。
忍のことを「最底辺の都落ち」と揶揄した余接ですが、普段の余接よりもずっとキャラの立った様子(話題を途中で放棄せず結末まで持って行こうとするところなど)は、この憑喪神語りの短編の登場を予感させます。
お話は、支配者たる人類が滅し、残された文明の利器のみが跳梁跋扈することを空想する忍の一人語りで終わるのですが、決めゼリフ、
「―― ぱないの。」(半端ないのぅ)
は、予想通りで、快いのです。

明星 チャルメラ スープで煮込んで食べる あんかけラーメン とろみしょうゆ

2013-10-25 23:02:52 | 日記
今まで全く気付かず意識していなかったのですが、食品会社の「明星」は、明星であることをふと認識しました。


以前、冬場の料理、特にアウトドアでは片栗粉を使ったとろみスープがデフォだという記事を書きました。今までにもあんかけ麺というのは既製の商品にも有ったのですが、このところ(マルちゃん正麺以来?)活発なインスタント麺の新製品と、ふと意識した明星に釣られて、買ってみました。

以前のちゃんぽんと同じく、先にスープを入れて煮込むタイプで、肉野菜魚介など何らかの具を用意した方が圧倒的に美味しそうです。
煮込んだ後、最後にとろみしょうゆを入れるのですが、それだけではとろみ感は、全くもの足りず、適宜、水溶き片栗粉を足してやります。

で、モヤシ(黒豆もやし、細いヤツ)を入れたのですが、とろみともやしの絡まりが、忘れていたとあるお店のあんかけラーメン(超具だくさん)を思い出させました。

もうおそらくは行くことのない地方のお店で、そのお店のショップブランドメニューでありながらリーズナブルな価格、はてしないとろみと食べるのに苦労するくらいの熱さ、夏に頼もうものなら、大汗必至のそのラーメンが鮮やかに脳裏に蘇り、思い起こせば、ほんの少し前のことなのですが、ハフハフと食べる味と、小さな郷愁が入り混じって、ご機嫌なのでした。

ほこ×たて終了?

2013-10-24 23:24:22 | 日記
数々の名(?)勝負を展開した番組でヤラセが発覚し、放送延期、おそらくはこのまま終了となるでしょう。
特に工学技術系のメーカー同士の対決は、知っている製品、素材なども結構登場し、あ~こんなのよりもっと強いのもあるのになぁ、などと不遜な感想を持ったりしながら、見てました。

今回の騒動の発端は、ラジコン×スナイパーという人気企画のなかで、演出を過剰に行ったことを、電動RCカーの世界チャンピオン(というか、実質世紀末覇者に近い存在)である広坂正美氏の告発で晒されたことで、さらにタチの悪い動物虐待などに論点が転化するまえに幕引きしようとしている模様です。
実際には、猿がRCカーを追わないため、釣り糸で猿を引き回していたと暴露された映像





広坂正美氏には、昔々に、ちょっと縁あって、その超人ぶりを何度も観戦してるのですが、RCカーレースでは、時の運の助け無しに彼に勝つことは不可能なくらいの卓越した技倆の持ち主で、掛け値無しにものすごい人でした。実際、時速60キロ以上で、縦横無尽に滑走するRCカーをショートレンジで狙撃するのは、路面高さからの水平射撃でも無い限り、限りなく不可能に近いでしょう。

私は(タミヤ模型)の製品ばかり買っていて(そう言えばかなり無理して買って、その使え無さに死蔵していたXR311コンバットバギーを、知人の知人に大枚を積まれて譲ったことがあります)、たいして熱中してなかったのですが、やはり実際に言葉を交わしたこともある人が出ている番組で、その人が起点となって騒動が起きたことには、驚くしかありません。

願わくばこういった事態になる前に、現状とは違って、良い方向へと変わっていれば、より楽しめる企画になっていた可能性も僅かにはあったはずで、改めて、今のマスメディアの横暴ぶりに呆れるばかりです。
放送局と製作会社の所為だけにする問題ではなく、スポンサー、電通を始めとする寄生虫体質の周辺企業などの構成が変化すること無しには解消されない問題で、いっそのこと、放送免許を濫発してもっと玉石混淆、淘汰を進めるしか無いんじゃないの、と思います。

アウトドアーな引きこもり

2013-10-23 23:35:40 | 日記
今日、とある会話のなかで出てきた、コトバです。
スマホやタブなど、モバイル情報機器を屋外でしきりに使って、精神的に、そして、やや物理的にも、引きこもっている様子を揶揄したような意味ですが、コトバとして発せられてしまうと、妙に納得できるのです。

引きこもりって言っても身近に居ないので実態は知りませんが、ネットやテレビに依存し、コミュニケーションを厭い、自らのお気に入りとともに自己に収束している方達がその典型のように思います。

実際、滅多に乗らない電車に乗ると、多数の方が一心不乱にモバイル端末に集中している姿が見受けられます。
また、今回のコトバの元になった、とある風光明媚な風景のある都会はずれの高台においても、多くの皆さんの視線は下向きで、ディスプレイと指先を凝視していたりもするようです。

極端な例になると、映画館でも碌に銀幕を観ずに、液晶画面ばかりを見ている人や、河原でバーベキューしながら、電波の受信状態の良いところを探してうろうろしてばかりいる人など、俗に言うケータイ依存症とほぼ同義ですが、その依存症の精神的な要因のひとつが「引きこもり」と一緒なのではないかという趣旨の会話内容だったのです。

私の場合、河原なら、魚が釣れそうなトコロはないか探し回り、景色が良ければ、2台以上の双眼鏡を見較べ、あるいは何かに付け地面をほじくったり、ルーペで葉っぱの裏を見たり、かまびすしいのです。
ただ、アウトドアでも天候の情報が確認できるのはモバイル端末の便利なところだと常々感じています。

秋の夜長に読書

2013-10-22 20:35:11 | 本、小説、漫画、動画、映画、音楽等
まだ、世界史や中国史を習う前、吉川英治の三国志を読みました。
読まれた方やご存じの方も多いかと思われますが、冒頭は劉備側からの史観で、原典ほどではないとはいえ、曹操は敵役であるのは変わりません。しばらく後に読んだ「人物 中国の歴史」、という本などでは、思いの外三国志の人物は登場せず、しかも、割とあっさりめで、どことなく違和感があったものでした。その後のNHKの人形劇 三国志は、主題歌が細野晴臣作詞作曲でカネボウのキャンギャルだった小池玉緒さんが歌っていたこともあり、たまに見ていました。小池玉緒さんのファンだったわけではなく、知り合いが彼女にそっくりだったので興味があったのでした。その人形劇の中での曹操はさらに悪役っぽい造形で、ヨミに似た雰囲気を感じたものです(造形は川本喜八郎氏による)。


先月、青空文庫で、吉川英治の三国志が上梓され、Webで自由に読むことが出来るようになり、早速スマホに入れ、時間を作って読み返してみようと思っています。
あの頃、歴史観含め、いまとは中国に対する見方、考え方は、現在とは大きく異なっていました。近代中国や中共と三国志時代では民族や価値観等大きく異なることなどを知ったいま、読み返してみるのもオモシロイと思ったのです。

オリオン座流星群

2013-10-21 20:49:49 | 双眼鏡 望遠鏡
今日はオリオン座流星群の極大日です。
中部地方以南の地域でもっともよく見え、北海道、東北の一部、山陰の一部を除いた日本各地で、月明かりに邪魔されながらも、いくつもの流星が期待できるかもしれません。
天気は良さそうなので、オリオンが昇る夜半前後より、ぼぉーーっと空を眺める予定です。

色々調べていて、流星キャッチャーという、とあるアプリに付属のサービスを見つけました。
日本全国の夜空の流星動画を即時編集して配信するというサービスですが、そのアプリは天気予報系の中でも、評判の悪い「ウェザーニュースタッチ」。
あのWeatherNewsが提供しているそうですが、当該のサービスを利用するには、やはり有料の会員登録が必要とのこと。本業の民間気象情報や空模様を画像で提供したり、SNS機能を使ったりする部分はともかく、このようなイベント対応機能くらい無料で提供して欲しいものです。

閑話休題、このオリオン座流星群が、気象や月齢などの条件から、今年最後の、ぼぉーーと見られる流星群ではないかとおもいます。お手すきの皆様は是非どうぞ。
双眼鏡はいらないかもしれません。




天候不順でも双眼鏡(HM6.3×40SK-D)を使う

2013-10-20 18:03:46 | 双眼鏡 望遠鏡
台風の影響など、このところ、天候が安定しません。
伊豆大島などでは大きな被害も出ているので、星が見えない、なんて愚痴っていたら不謹慎かとも思います。せめて雨の中、部屋からの双眼鏡観望を積極的に実行してます。


土曜日の窓の外は、マンションやら、中層のビルやらで遮られて、見えるのは町並み程度です。遠くの遊興施設ビルの電飾や、高圧鉄塔、電線、近くのビルなど、歪みと色滲みに厳しい条件です。
用意したのは手持ち2機種、PENTAX Papilio 6.5×21 パピリオ君と、勝間光学機械HM6.3×40SK-Dです。綺麗な景色の観望では、勝間6.3×40に水を空けられているパピリオ君ですが、主に近接時の収差補正用、プラレンズとはいえ、非球面レンズを奢られている効用を一般的な双眼鏡のレンジで較べるのが目的です。

双方とも低倍故、普通の景色では色収差は目立ちにくいのです。ただ今日の観察対象には

など、色収差や歪収差に厳しいものが多数あります。
で、色々見較べてみまして、やはり色収差は勝間6.3×40が少なく、フラットさはパピリオ君が気持ち優れています。明るさやヌケは比ぶべくもなく勝間6.3×40に分があるのは以前の検証通りなのですが、鑑賞という観点の薄い観望、観測なら、パピリオ君のフラットさは良いかもしれません。2km以上離れた電飾の見やすさでは、圧倒的に勝間6.3×40が適しています。また薄暮の時間になり、ビル上の看板に向けた照明が灯るようになると、パピリオ君には盛大にゴーストがでます。これはいくらマルチコーとしてあるとはいえ、保護ガラスの悪影響で仕方のないことかもしれませんが、強い光源が混じる薄暮より暗い条件では、使えません。



日曜日は、同じく勝間光学機械さんのWP7×50RB-DとHM6.3×40SK-D、両機の比較です。

それぞれ、WP6×30SB-Dとの比較はしたことがあるのですが、この2機を比較したことはなかったのです。
両機とも、低倍、大きめの口径、ほぼ手持ちで使っていますので、極限の解像度やコントラストに差があるか、じっくりと固定して日中に比較検証しようとしたのです。
写真でも分かるように、WP7×50RB-Dは対物外面、そして接眼の目側がマゼンタコートです。それ故かもしれませんが、やや7×50にはうっすらと着色が感じられます。色ノリの良さも6.3×40に分があります。ただ、解像度の差異を見つける事は困難です。色合いが影響するような対象、濡れて茶色っぽくなった木の幹などでは、6.3×40のほうが、僅かに良いようにも見えますし、遠方の建物の雨樋など、7×50から6.3×40に換えた直後に倍率の差がよく分かるときには、倍率のやや高めの7×50のほうが、留め金具までしっかりと見えるようにも思いますが、6.3×40でじっくり覗いていると、差、といえるほどのものでも無いようです。
緑の草葉のコントラストなど、よくよく比較すれば、7×50はあっさりした感じがありますが、きっちりと表現しています。6.3×40は、気持ちこぢんまりとしながらも、細密画のようにしっかりとした描写です。
そしてWP6×30SB-Dでは陰になった部分が見難くなるような薄暮の時間でも、6.3×40の明るさは7×50に引けを取っていません。むしろやや暗くなった陰の部分でも、見分けがつきやすいような印象です。もっと暗くなって、きちんと暗順応した目をつくれば、7×50が有利なことは経験していますが、日が落ちていく中、かなりの暗さまで、6.3×40は使えます。
あと、見えには関係ないですが、この6.3×40は接眼部のゴムを二重にする際、少し隙間を空けてありますので、ぴったりと眼窩に押し当てるような使い方をしても、7×50よりずっと曇りにくいようになっています。
今回、共通軸としてHM6.3×40SK-Dを他の低倍機と比較してみて、これらの双眼鏡の得手不得手が如実に分かったように思います。また、加えて、WP6×30SB-Dの色収差の無さは一段上手で、SS10×50SK-Dの星空観望適性は、コストパフォーマンス抜群です。



でもまたなにかを望み、欲しくなってしまう、煩悩の尽きることはないのです。



シライデザイン 102リュック

2013-10-19 23:13:40 | Outdoor
もう20年以上前に買った、シライデザインのリュックです。
当時、まだまだ賑やかな街中ではグレゴリーなどのガチでアウトドアなデイパックは浮きがちな雰囲気で、かといって、キルト、皮革素材などのアパレルなザックは性に合わなかったので、どこにでも不思議と馴染む、このリュックを買いました。
気に入ったのでさらに大型のバックパックも買いましたが、そちらはいつの間にかエマージェンシーパックになってしまって、実際に使うのはコチラの小さめのリュックばかりです。

今でも、ほぼ変わらない姿で売っていて、

ブランドネームタグの位置が昔とは異なります。

当時14000円で買ったこのリュックも、いまでは29400円と、倍以上になってますので万人にお勧めする訳にもいきません。
ただ、20年以上使っているにもかかわらず、一本締めの革ベルトはよほど丹念になめしてあるのか、柔軟さを失わず、ひび割れもありません。内部のドローコード(ナイロン製)は古びてきているのに帆布、革、真ちゅうの部分はいささかも古びず、時を経た深みを醸し出しているので、このリュックをつくったシライデザインの意図の一つが20年を経て理解できたような気がします。

シライデザインの白井要一氏は工業用デザイナーで、自らもシール(アザラシ皮)を貼った板とジルブレッタのビンディングで山スキーをしたり、ヨット、カメラなど多趣味な人で、小西六から始まり、カメラ、望遠鏡、双眼鏡など数々のデザインを手がけてきた方です。

白井氏がデザインしグッドデザイン賞などに選ばれた数々の品です。ビクセンや鎌倉光機、ニコン、ケンコーなどなどの製品を手がけておられるので、知らない間に、使っている製品もあるかもしれませんが、この102リュックがもっとも”シライデザイン”らしい製品だと思っています。

Webで見掛けたパピリオ+クローズアップレンズを試行してみた

2013-10-18 23:34:58 | 双眼鏡 望遠鏡
パピリオ君にPLフィルターなどを装着する、などは既に実行してましたが、元ネタのクローズアップレンズ装着が、最近某所で話題でしたので、やってみました。

元ネタでは、ヒノデさんの2軸逆ポロにクローズアップレンズを装着して、パピリオ君を目指す、ような趣旨でしたが、パピリオ君そのものをさらに拡大しようというわけです。
実際、覗いてみたところ、最近接距離は、1/2以下になり、像の拡大率はそれ以上にアップしました。ただ、合焦範囲は殊の外狭く、被写界深度?ナニソレ?なレベル、カメラでいえば、ベローズを使って、等倍以上のマクロ撮影をしたとき並なので、手持ちでは、非常に使いにくい。固定するにしても、ピントリングを回すより、マクロスライダーを使った方がよさげな雰囲気です。
また、レンズを装着したままでは、無限遠側にめいっぱい回しても、合焦位置は50センチ未満、しかもその場合、対物レンズが離れてしまうので、左右の視野が合わず、使えません。

しかし、ごそごそと引っ張り出してきたこのMCクローズアップレンズNo3、ケンコーさんのですが、レンズ、枠の加工精度、緻密なコーティングなど、とても良い製品です。

また、パピリオ君の近接合焦機構は、とてもバランスが取れていることを改めて認識しました。

秋の夜語り-人工惑星夢想

2013-10-17 23:53:05 | 日記
星空を観ていて、木星土星火星金星月など、肉眼でもよく見える惑星、衛星たち、これらの光は太陽の光を反射して見えるわけです。また時間は限られますが、地球の軌道を回る人工衛星達も太陽や、希には月の光を反射してみえることもあります。なら、いっそのこと、どっかの特に奇矯な人々達が、常に地球へ反射光を届ける人工天体を打ち上げてもらえないだろうかと想像するのです。

技術的に困難かもしれないけど(スイングバイが使いにくいため)、太陽系の惑星公転面に対してほぼ垂直に、地球から太陽の影になることの無いような軌道で、公転面との直交点を地球軌道に沿わせておけば、寿命の延長や、将来的な回収(地球にぶつければよい)も可能になります。最近になってやっと大きさがほぼ確定されたエリス(Eris)のような軌道傾斜角の大きな準惑星のように、公転面外の空間にはまだまだ未知のものがたくさんあるはずです。
現在の太陽系内の研究は、もっとも観測対象が多い公転面に沿った空間が偏重されており、この人工天体によって、さまざまな新しい発見が意外に地球軌道近くで成されることになるのではと期待しますし、ある程度の反射能の人工天体、例えば宇宙で巨大な銀色ガス風船を展開し、内側から補強コーティングしたもの、あるいは常に直反射角を保つ大きな反射板を備えた人工天体などが実現できるとしたら、例え地球から1.5AU以上離れたところにあっても(最近接時に地球公転軌道上、1/4回転離れた位置で直交するとすると√2AU前後)、六等くらいの肉眼で確認できる不思議な動きの天体が空にいつも見えることになり、夢のある、そして現実に実効のある、壮大な人工天体になると思うのです。

あのはやぶさが、日本どころか世界の人々に強い印象を与えたのは、「還ってきた」というその事実です。目で見る、自分の近くにあると感じられることが、あのたくさんの関心と情動を産み出したのだと思うのですが、帰還の時(とそれに先立つ数年間)を過ぎてしまえば、あとは薄れがちな記憶の中でしか興味は維持できません。
いつも夜空に肉眼で見える人工惑星、しかも、自然にはあり得ない軌道で太陽系内をめぐるものがあったら、おそらくは星空にセンスオブワンダーが一つ加わることになるでしょう。