3104丁目の哀愁と感傷の記録

日々生きてます。自分なりに。感じた事を徒然に書きます。素直に。そんな人間の記録。
since 2008.4.4

止まった時間の中で

2009-04-26 02:55:37 | 徒然
先日、非常にショックなニュースがあった。
とてもショックで午前中は仕事が手につかなかったほど。

草なぎの事件じゃないよ。

草なぎさんが全裸で公園にいるところを想像すると面白いけど。

全裸にはまだちょっと寒いよ、たぶん。

ライブハウスに行けば、
全裸になってる奴とかいっぱいいるし、
新勧期の江古田駅にも全裸のやついっぱいいるし、
銀杏ボーイズとか平気で何千人もの前で全裸になってるじゃん。

ジャニーズって大変だね。

何がショックだったのかというと…


軍艦島だ。

マジでショック。


軍艦島に思いを馳せたのはもう二年前くらいだろうか。

ずっと行きたかった場所だ。
本当に行きたかった場所だ。

どれくらい行きたかったかというと、
軍艦島行きたいっていうコミュニティーに入っているほど。


以下に書く日記は軍艦島についての知識が無いと、
何を言ってるのか全く分からなくなると思うので、
簡単に書いとく。

軍艦島とは通称であり、
正式名称は端島。

長崎県にある、とても小さい島である。

なんで軍艦島と呼ばれるのかというと、
単純に軍艦に見えるからだそう。

ただの島なのだが、
ここには根強いファンが存在する。

ここは廃墟ファンの聖地だ。

この島の凄いところは、
島全部がまるっきり廃墟なんだよ。

建物、
学校も、
民家も、
老朽化した全てがまるっきり残ってるのに、
人が一人もいない。

こんな場所は日本に他に無いと思う。

普通に家には古い家具とか置いてあって、
何十年も前から時間が完全に止まっている。

俺は写真を見たことあるけど、
一発でやられた。
すごいんだ、これが。
ホントに時間が止まってるんだよ。
当時の生活観のままで。

人だけがきれいに消えたみたいに。

しかし、この島に行く人はほとんどいない。

何故かというと、
この島は長崎県の所有のもので、
安全面の都合上、前面立ち入り禁止になっている。

つまりは合法的に軍艦島に入る手段は存在しない。

それでも法を犯してまで上陸する人間が絶えなかったそう。

何年前かまでは規制がそんなに厳しくなくて、
実際、長崎の水上タクシーにちょっとお金を払えば、
しょうがねえな~みないな感じで、
自己責任でお願いしますよ、ってことで
連れて行ってもらえたらしい。

けど、最近どっかのバカが軍艦島で花火だか焚き火だかを
やったらしくて小火騒ぎになった。

そっから規制が本当に厳しくなって
海上に警備がいたほど。

ここ数年は上陸した人は皆無であろう。



そんな中、軍艦島の上陸が解禁になった。

つまりは皆誰でも簡単に軍艦島に入れるようにになってしまった。

ついでに軍艦島を世界遺産にしようとする動きまで起こった。


なぜ俺が軍艦島の入場の解禁がそんなにショックなのかというと、
もう既に軍艦島としての存在価値が失われてしまった気がするから。

上陸が解禁されたということは
絶対に整備され、あるところは補強され、
人の手が大幅に入る。
じゃないと解禁にはならないだろう。

まずそれがショックだった。
人の手をまったく加えないで、
その当時で完全に時間がストップしたその様を見たかった。
あるいはその朽ち果てていく様を見たかった。

廃墟に魅力を感じるのはそこだろ。

それは既に廃墟じゃない。

加えて、
時間が止まった中で、
人が自分以外誰もいないっていうのを味わいたかった。

本当に建物は残ってるのに、
人がまるで消えてしまったように一人もいない。

その様を一度でもいいから見てみたかった。



大昔に軍艦島に住んでいた人々は、
軍艦島が世界遺産になること、
自分たちの故郷が失われずに済んだと喜んでいた。



俺のわがままだが、
俺はずっと廃墟でいて欲しかった。

彼らには非常に失礼だが、
人が消えて当時で時間が止まったその光景を、

そしてやがては朽ち果てていこうとするその光景を
一度でいいから見てみたかったです。

俺以外誰もいないという状況で。





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