斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

NHKナビゲーション「身近に潜む危険 用水路 ~多発する溺死事故~」に関する補足説明

2017年01月20日 20時00分05秒 | 斎藤秀俊の着眼
今回は、25分間の尺でかなり長めの解説番組ですが、私自身がスタジオ入りする訳ではなかったので、ちょっと補足説明をしたいと思います。

今回のポイントは、生活圏に危険な水辺が潜んでいるかどうか、という点です。同じように田園地帯である長岡市では、幅の狭い用水路に落ちて亡くなる例はほとんどありません。

長岡市の典型的な田園地帯の航空写真を見てみましょう。
田んぼと住居がきれいに分かれていることがわかります。


一方、富山県南砺市では田んぼ(畑)と住居が混在していることがわかります。


今回調査した限りでは、自宅のすぐ近く、自宅内で流されてしまった例が目立ったように思います。
こういう場合は、特に用水路をまたぐような形になるようなときに落水の危険があります。つまり、用水路をまたぐような形で暗渠になっており、そこに暗渠があると思って踏み出したら、用水路がそのまま顔を出していたというような事故形態です。「またぐ」というのは、道路から自宅に戻る、作業中に対岸にいかなければならない、という状況であり、この場合、長岡よりは南砺のほうが転落のリスクが高くなることになります。

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