斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

責任のある回答

2016年06月26日 16時40分13秒 | 斎藤秀俊の着眼
あとから何かしら指摘されても、ぶれることのない回答ということでしょう。そもそもしっかり勉強していて、そのテーマについての世論分析ができていて、という前提がないといけません。

戦争の理論を構成する三つの要素に、戦略、戦術、兵站があることはよく知られています。衛生はれっきとしたで兵站であります。毒ガス戦から人を守るのは戦争における衛生活動です。

負傷者を戦地で救護する、すなわちジュネーブ諸条約で守られた戦闘員の救護とは、人命を守ると言ってもレベルが違います。なぜなら、負傷した戦闘員は非戦闘員と同等に扱われて人命救助の対象になるからです。

いろいろなことを混同していないで、きちんと勉強して、戦争とは何か、活動を通して少しは理解されたら如何かと。赤十字活動を実践し、赤十字が真に必要とされる事柄を勉強すれば、兵站とジュネーブ諸条約下の人命救護の違いが、レベルをもって異なることが頭に叩き込まれます。

単なるガス漏れ事故から人の命を守るのは、これまた全然意味合いの異なることです。議論の範囲外です。

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Sarayut Tunmee くんの博士審査

2016年06月24日 18時43分47秒 | 斎藤秀俊の着眼
本日は、タイからの留学生のSarayut Tunmee くんの博士論文公聴会ならびに審査でした。
博士論文のタイトルは、Synchrotron-Based Spectromicroscopy and Electrochemical-Mechanical Analyses of Film Forms of Diamond-Like Carbon and Related Materials
(ダイヤモンド状炭素と関連材料膜の電気化学的および機械的解析とシンクロトロン
 顕微分光学)です。


もちろん、博士論文は英語、発表も討論も英語です。昨今、博士論文そのものや公聴会ならびに審査にいろいろと疑義が寄せられる例があるようですが、実際に表ざたになるまで、「そんなことがあるのか?」と考えたこともありません。

150ページに及ぶ英語の博士論文は、まず、元になるデータは週報で確認し、国内、国際会議に出して、近い研究者と議論し、それらをまとめて学術雑誌に投稿して、それが公表となり、それを踏まえて博士論文を作成して、学位申請者とともに何度も読み直し、予備審査、本審査を経て、本日に至るわけで、何十人も博士を出している中で、いつもながら手を抜ける部分がないと思います。

公聴会と審査も、先輩教員から、「博士の公聴会とは短刀を準備していき、審査が失敗したら腹を切るくらいの覚悟が指導教員には必要だ」と教わってきました。さすがの本物の担当は準備しませんが、それくらいの覚悟でいつも望んでいますし、それなりに日夜時間を費やしています。もちろん、指導教員がそれくらいの覚悟であれば、学位申請者はもっと厳しい状況の中で準備しているはずです。

いずれにしても、今日は一つ肩の荷が下りました。さてと、次の仕事が待っています。

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明日は博士審査

2016年06月23日 23時23分10秒 | 斎藤秀俊の着眼
ブログには最近、水難関係の記事しか出ていないので、遊んでばかりと思われているのですが、ブログでは見えないところで、相当仕事に集中しています。明日は博士審査です。これは、3年分の仕事が詰まった重大イベントで、流石にここのところは、ういてまての関係の活動がしんどかったです。今日も朝まで仕事。

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三条地区学校保健研修会

2016年06月22日 23時55分39秒 | 水難・ういてまて
今日は、三条地区学校保健研修会に参加し、講演してきました。
この研修会は、加茂市医師会の企画だったのですが、加茂市ばかりでなく、周辺の医師会の皆さんの集まりで企画されたもので、近隣自治体の医師、教員の皆さん総勢75名が参加しました。

ここで、ういてまてのことについてお話しを差し上げました。皆さん、仕事帰りでお疲れなのに夜8時まで私の講演にお付き合いいただきました。

今日の講演スライドの中の1枚


2004年の7.13水害時の見附市の様子ですが、実はこの中に田崎医院が写ってます。何となく予感はしていたのですが、今日の研修会に、田崎医院の田崎哲也先生(見附市南蒲原郡医師会会長)がお越しになられていて、「よくぞこの写真を出してくれた。見附はこういう被害にあったことを世界に伝えてほしい」とおっしゃられました。田崎医院も1m以上冠水して、カルテを守るのに必死だったそうです。お陰様で、いいお話を聞くことができました。

ぜひとも皆さんのお力で、ういてまてを広めていただければと思います。今回の研修会のきっかけをおつくりになられた、加茂市医師会会長の星野清先生には御礼を申し上げます。昨年放映になったNHKの視点論点をご覧になられて、講師に呼ぼうと思いつかれたそうです。

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農業用水の確認にいって流されてしまう水難

2016年06月21日 06時56分09秒 | 水難・ういてまて
昨日のNHKで報道されていました。
水害時の溺水については、水難学会で研究されています。
水害時に共通して最も多い溺水の原因は沈水です。沈水とは、浅いと思って踏み出した一歩が深かったというもので、いっきに体が水に沈みます。現場で水防活動していた消防職員も時々沈水するといいます。

いつもより水が多いと、いつもは目で確認できる急な深みなどがわからなくなります。目的とする水門のレバーを目指して歩いていったらその途中に深みがあったというときに沈みます。

水害時に畑や田んぼをみに近づかないのがベストですが、どうしても作業せざるを得ないのであれば、救命胴衣を着用し、防水の携帯電話を所持していくべきです。

参考はこちら

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