昨夜、あるテレビ局のディレクターに、複数の人がほぼ同時に溺れる時は、沈水が原因だと、解説しました。沈水とは、背が届く水底を歩いていたときに、急に深くなっている場所に落ちこみ溺れる現象です。水に陸から転落する落水とあわせて、溺水の2大原因のひとつです。
http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/river.htm
の、下方のビデオ「ライフジャケットなし篇」の冒頭がそれにあたります。人間は急な深みにはまると、体を垂直にして、スッと沈み、着衣泳ができないと、そのまま浮いてきません。近くの人が「どうしたんだろう」と近づくと同じようにして次々に沈みます。そして、複数の人がほぼ同時に溺れます。
沈水の初期を注意してみてください。反動で両手が上がっています。こうなると人間は腕の重みで沈み、水中で最後の呼気をしてさらに沈み、吸気をしようとした瞬間に窒息して、意識障害に至ります。この状態では肺に空気が残っていないので、体のかさ比重は1を超えて、浮いてきません。
水難学会ではこのような検証を繰り返し、根拠のあるデータで水難の真実に迫り、それを「浮いて待て」という技術にまとめています。かなしい水難がくり返されないよう、報道各社の番組・記事編成に期待します。
http://hts.nagaokaut.ac.jp/survival/river.htm
の、下方のビデオ「ライフジャケットなし篇」の冒頭がそれにあたります。人間は急な深みにはまると、体を垂直にして、スッと沈み、着衣泳ができないと、そのまま浮いてきません。近くの人が「どうしたんだろう」と近づくと同じようにして次々に沈みます。そして、複数の人がほぼ同時に溺れます。
沈水の初期を注意してみてください。反動で両手が上がっています。こうなると人間は腕の重みで沈み、水中で最後の呼気をしてさらに沈み、吸気をしようとした瞬間に窒息して、意識障害に至ります。この状態では肺に空気が残っていないので、体のかさ比重は1を超えて、浮いてきません。
水難学会ではこのような検証を繰り返し、根拠のあるデータで水難の真実に迫り、それを「浮いて待て」という技術にまとめています。かなしい水難がくり返されないよう、報道各社の番組・記事編成に期待します。