斎藤秀俊の眼

科学技術分野と水難救助、あるいは社会全般に関する様々な事象を一個人の眼で吟味していきます。

水難からの生還率(最新版)

2013年07月10日 07時37分19秒 | 水難・ういてまて
警察庁から発表されている水難の概況をもとに、我が国における水難からの生還率を算出しました。

水難学会情報をご覧ください。

水難学会情報 13-1 年齢別生還率について
生還率を水難発生年でまとめました。特徴として、2つが挙げられます。まず、子どもの生還率はそれ以上の年代に比較して格段に高いこと、そして生還率の上昇の程度が子供で大きいことです。子供が生還している中で、大人ではなぜ生還できない人が多いのでしょうか。いま、全国の水難救助現場より、「子どもが浮いて救助を待っていた」という報告が次々に寄せられています。各学校における着衣泳教育が奏功してきた証左ではないかと考えます。ぜひ「浮いて救助を待て」と教えてください。

水難学会情報 13-2 都道府県別別生還率について
生還率を良いほうから都道府県ごとでまとめました。特徴は、もともと水難件数の少ない都道府県と多いそれでは異なります。前者では年間10件未満で、無事救助者が1人でもぶれれば生還率に大きく影響を与えます。その一方で、年間の水難件数が多く、さらに生還する人の数が多い地域もあります。前者はもともと事故を起こさないと気をつけていること、後者は何らかの方策が成功しているということ、すなわち浮いて救助を待つことを市民が理解している地域だと推定されます。


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