知られざる者(参)…

マタギが山に入る時には
穢れた里言葉を話す事が禁じられ
神聖なる山の言葉が話される…

統率者のことを「シカリ」と呼び
大きい事を「ポロ」
犬の事を「セタ」水を「ワッカ」…
その言葉の中には
実に多くのアイヌ語が散りばむが
マタギ言葉とアイヌ語の類似性は
江戸時代に既に指摘がある…

アイヌ語で冬の事を「マタ」
狩猟に関わる単語に
「マタク」「マタンギ」とあるが
この語源に関する諸説諸々の類は
余りにも膨大に羅列し
誰にも真実の検討がつかない…
本当の本当に分からないのである…

知られざる者(弐)…

マタギの人々には
山は山の神が支配する場所であり
獲物は山の神からの
有り難き授かりものであるという
独特な信仰が受け継ぐ…

獲物を仕留めた時に口々に唱える
不思議な呪文もまた
この信仰に深く関わるものであり
マタギになる為の儀式も
山の神とのひとつの契約でもある…

知られざる者(壱)…

山間に暮らし冬狩を営み続く
マタギの暮らしぶりと信仰は
未だ多くが謎の中にある…

今まで多くの研究者達が
この文化についての筆をとり
様々諸々を伝えてはきたが
その中に十分といえる著書は
一冊として存在しない…

何故ならマタギの人々が
未だその秘密を厳守し
真実と実態を
明かしてはいないからである…

大盤振舞…

二つ三つの会話をした人が
戻って来てまでくれた差入れの山
それは驚きの物量作戦…
東北では昔から
秋田の男は気前がいいと言われる…
それだけに
奥さんがしっかりしてないと
財産が残らぬのだと女性達が笑う…

特に納豆四つ入り×四の破壊力は
車の通る国道横で炸裂！
何個食べようとも一向に減らない…

因みに道の上で納豆を食べたのは
生まれて初めての経験…
路上納豆もなかなかおつなもの也…

滑多羅温泉…

滑多羅とは「なめたら」と読む…
水かと思って舐めたら
温泉だったというオチだろうか…