木・うんちく

木材と人間の関わりを考えて思うままに・・・

46. 針葉樹も会社で考えるとどうなるか

2013-11-09 10:06:24 | ウッドデッキ

広葉樹を会社で考えると
優秀な社員をかかえた収益性の高い会社と言うことができますが、
これが針葉樹の場合は、
営業成績は良くないものの、経営者から社員まで質素な考えをもった我慢強い会社と言うことになります。

太陽エネルギーを集めて光合成をする能力は低いものの、
給料が安いので(維持費がかからない)、冬の収入がない季節も会社は社員をリストラすることはしません。
会社と社員は一致団結して、冬を乗り切ります。

この団結力のおかけで、シベリヤのような普通の広葉樹企業では倒産してしまうような厳しい環境でも、生きていくことができます。

そのかわり、広葉樹のような派手さはなく、
果実を作って、それを動物にあちこち種を運んで広告宣伝しようと言うような出費もできません。

針葉樹としてはお金がかけられないだけに組織も単純で、柔らかくてまっすぐに育つので、
人間が簡単に加工できることから、人間に愛され、日本の山は杉やヒノキの針葉樹だらけとなりました。

やはりまっとうに生きていると世間は認めてくれるものです。
しかし中には、その安い人件費の葉っぱさえ冬の季節は落葉しようとする「カラ松」のような針葉樹も存在します。
実際、そこまで追い込まれているのかと思うと、カラ松の落葉した林は哀しげな雰囲気があります。
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45. 広葉樹を会社として考えるとどうなるか

2013-11-09 10:03:55 | ウッドデッキ

広葉樹は字のごとく葉っぱが広いですが、これを会社として考えると分かり易くなります。

会社の社員を葉っぱと考えると、広葉樹は、太陽と言うエネルギーをたくさん集めることができ、
水と炭酸ガスから光合成をする能力に秀でた、会社で言うと営業成績の優秀な社員をたくさん抱えていることが分かります。

針葉樹にくらべてはるかに大きい利益が上がるので、会社としては内部留保を厚くし(木を堅くします)、広告宣伝に使うこともできます(果実と言うのが木にとっては広告宣伝です)。

しかし良いことばかりではありません。
優秀な社員だけに給料が高いのです。

そのため、広葉樹と言う会社は二通りの方策を取ることになりました。

一つは社員をリストラすることにし、秋になって日照時間が少なくなり、会社の収入が少なくなると葉っぱをリストラして、落葉させてしまうことにしたのです。
もちろん、春になって新たに社員を雇うのは費用もかかりますが、
それでも冬の収入のない季節に社員を雇う維持費よりは費用はかかりません。
これが一般的な落葉樹と言う会社です。

これに対して冬の厳しい季節も社員をリストラせずに維持しようと言うのが常緑広葉樹と言う会社です。
落葉する桜の木のような華やかさはありませんが、
常緑広葉樹には社員を大事にする地道な経営路線を行く落ち着きがあります。
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44. 広葉樹と針葉樹の違い:そもそもの存在から考える

2013-11-09 09:55:42 | ウッドデッキ


広葉樹と針葉樹の違いはと言われると、葉っぱが大きいか細いか以外はあまり理解されていません。
英語では葉の大きさでなく、木の性質である堅さを元に、
広葉樹のことはハードウッドと言い、
針葉樹のことはソフトウッドと言います。

しかしこの言い方は例外があり、
桐の木は日本の中では最も軽くて柔らかい部類に属するハードウッドですし、
模型に使うバルサは、世界で一番柔らかい木にもかかわらず「堅い木ハードウッド」となります。

広葉樹と針葉樹の違いは生物として考える分かりと易いところがあります。

つまりどちらの方が生存競争の中で生き延びやすかったかと言うことです。

恐竜の時代には針葉樹だけだったものが、周りを見渡すとほとんどが広葉樹ですので、
広葉樹が生存競争の勝利者と言うことになります。

かくて、針葉樹は海辺や、寒冷地のような条件の悪いところに追いやられてしまいましたが、

針葉樹の人間にとっては使いやすい性質のおかげで、杉やヒノキは日本の山にたくさん人工的に植えられて、
日本中の山は針葉樹だらけと言う自然ではありえない姿になりました。
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