ゆっくり行きましょう

気ままに生活してるシニアの残日録

亀戸の「珈琲道場 侍」に行ってきた

2024年03月13日 | カフェ・喫茶店

亀戸天神の梅を見に行こうと思い立って亀戸に来た。何度か来たことがある場所であり、亀戸天神横の船橋屋のくず餅も好きだ。ただ、今回は梅と、梅を見たついでに食事と喫茶でどこかに寄ろうと思った。

午前中に駅についてまずは一休み、前から行きたいと思っていた喫茶店「珈琲道場 侍」に来た。この店はメディアでよく取り上げられる有名店、どこにあるか知らなかったが亀戸駅の小さな東口の改札口を出た真正面にある。

面白い店名だが、店のホームページに由来が書いてある。『道場』の創設者であり、マスターの近藤孝之氏によれば、自分が持っている「武道の教え・精神」を生かす仕事、それを求めた結果が喫茶店経営だったという。もともと実家が合気道の道場をやっており武道には、『礼・間合い・残心・くずし・呼吸・目付け』という六つの基本要素があるが、この武道を通して学んだ六つの教え、これだけは人よりちょっとは身に付いている、それで、この要素を生かせる仕事はないかと思って始めたという。

店は2階にある、階段を上がって入口を入ると、案内するまで座って待っていてくれ、と言われた。待っている人は私一人だからそんなに時間はかからないだろうと思い、腰かける。2、3分でカウンター席の一番手前に案内される。すぐ横のテーブルは注文を受けて出来上がったコーヒーや食べ物を置く場所。

カウンターの椅子に腰かけると、その椅子はなんとロッキングチェアー、ゆりかごのように揺れる。珍しいものだ。これもホームページによれば、近藤氏が店を始める前に喫茶店めぐりをしていて気づいた、どんなりっぱな店も椅子はたいてい同じ、あるとき公園でブランコに座りながら一服して、どんな店がいいかと考えながら、あれ?揺れるって面白い、ブランコって良いんじゃないかって。そこからロッキンチェアーを思いついた、ということらしい。

メニューを見て、ここで有名な水出しコーヒーのホット500円をたのんだ。

人気店ゆえか、次々と客が来る、入口近くの待合席がどんどん埋まっていく、いいタイミングで入店してよかったと安堵する。来ている客は結構若い人が多い、土曜日だったからか、喫茶店ファンが多いのは良いことだ、日本の喫茶店文化をぜひ守っていきたいからだ。混んでいるせいかカンター内の店員さんたちは慌ただしい、従って私の横にもひっきりなしにコーヒーを取りに来たり、伝票でどこまでさばけたか確認する店員さんが来て落ち付かない、とても本をゆっくり読める状況ではなかった。

結構待たされた後でコーヒーが出てきた。飲んでみるとおいしい。座っているカウンター席の前が厨房となっており、その背にはコーヒーカップがいっぱい収納されている。また、カウンター席の後ろにはテーブル席がある。結構収容能力はありそうだ。モーニングを食べに来ている人も多い。

珈琲を飲みながら店内を観察していると、コーヒーは店主がペーパードリップでひとつづつ丁寧に抽出している、これが結構ボトルネックになっていて、注文の品物の提供が遅れる原因になっている。ここは店のサービスの核心部分なので他の人には譲れないのだろうが、何か工夫が必要だろう。全体的に店内の落ち着きがないし、商品の提供が遅れ気味である。

帰りに私の席の前でコーヒーの抽出をしていた店主が「落ち着かない席で申し訳ありません」と声をかけてくれた。店の方も認識しているようだ。改善を期待したい。

ごちそうさまでした。