






一関シリーズも残り2回、つまり次回が最終回となる。街道を抜けて次の町に向かうので、タイトルをリニューアルした。さて、その昔(明治以降)、岩手県は「日本のチベット」と呼ばれたそうである。意味合いとしては、「インフラ整備が整わない秘境」であり、かつ「山に囲まれた自然豊かな地域」という感じであろうか。これがチベットの方に失礼にあたるかどうかは議論が分かれるところだろう。今の時代であれば、あまり使うべきではない言葉かもしれないが、敢えて当時の表現を使わせてもらった。
今回、街道筋を右往左往しながら、一関市の旧町村部を幾つか回った。東山町、川崎村、そして藤沢町である。今日の写真は旧藤沢町である。街道を抜けると、高原のような道路を走り藤沢町に向かう。爽やかだけど、結構な山道だ。この先に集落などあるのだろうか、そんな疑問を感じた時、突然景色が開けた。そこが藤沢町だった。想像以上に大きな町でもあった。その時、「ここは一関のチベットのようだ」と思った。未開発とか秘境という意味ではなく、山深く進んだ先に想定外の町並みが拡がっている様子が、チベットを思わせた(行ったことないけど)。多分、違うルートから行けば、山道を経由しなくても到達するのかもしれない。しっとりとした良い町だった。モノクロのトーンも、ぴったりとはまる町だった。
LEICA M10 / SUMMICRON M35mm ASPH
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