No Room For Squares !

レンズ越しに見えるもの または 見えざるもの

造花も散り際を知る

2021-10-08 | 街:秋田
ちょっと前に、田沢湖町に行った際に撮影した。廃業した商店の写真だ。田舎では大抵の場合、廃業した商店はそのまま放置され、そして朽ちていく。ショーケース的なものがあった商店では、そこにかつての商品や造花などを残していることが多い。店主の気持ちが分かるようで、切ない気持ちになる。造花が残された場合、その造花はどこかの時点で必ず落花する。当然、造花なので植物のように枯れるわけではない。恐らくは接着材などが劣化するのだとは思う。でもその様子は、まさに本物の花が落ちて朽ちていくようだ。造花は自然の花を模しているわけだが、その散り方まで本物の花に近づこうとする。
思えば、かつて日本全国に溢れていた各地方の個人商店たち。夏の盛りの終焉のように次々に閉店しいく。輝かしかったあの時期は遠い昔のことに思える。そこに残された造花は人工物で、自然の季節に支配されないはずなのに、置かれていた商店の運命に殉じるように散っていく。

「夏の果て散り際知りし造花かな」
※インチキ流俳句なので、ガチな方は生暖かくスルーして下さい。

X-PRO3 / XF23mm F2R WR

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8 コメント

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心、揺れました。 (山本さん)
2021-10-08 10:43:40
夏の果て散り際知りし造花かな

かれることなきけいねんれっか
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Unknown (awa)
2021-10-08 21:29:30
あ~、切ない。
お花の隣には商品が置いてあったのでしょうか?洋服?時計?かばん?いろいろな個人商店ってありましたね。
怖そうなおじさんもいて、おまけしてくれるおばさんもいて、昭和バンザイ(笑)
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自問自答 (山本さん本山)
2021-10-09 11:12:53
不識

(これにてお別れです)
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山本さん (6x6)
2021-10-09 20:52:35
そうなんです。経年劣化。
そのうちロボットも経年劣化で老化するかもしれませんね。
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awaさん (6x6)
2021-10-09 20:55:05
ぼろぼろに朽ちた商店でありながら、それでもギリギリのところでメンテされている物件を目にすることがあります。
かつての店主、または関係者の愛でしょうか。思い入れの違いを感じます。
昭和バンザイ、同感です。
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山本さん (6x6)
2021-10-09 20:58:32
相変わらず難解で分かりません(笑)。
不識、人の世の常なのでしょうか。
花は知らずなのでしょうか。
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謙信公 (不識庵)
2021-10-10 09:06:40
全身麻酔を体験した後、身体と意識の関係
について、よく分からなくなりました。

これより後は「山本さん」と言う名を改め、
「不識庵」と言う名前でコメントします(笑)
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山本さん改め、不識庵さん。 (6x6)
2021-10-10 19:33:03
なるほどそういうことですか。
確かに生と死の体験ですよね。
引き続き、鋭く、かつニヤッとするコメントいただけると嬉しいです。
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