私の幼少期、北摂の銘木団地では、色々なトラックが団地内を行き交い、
銘木を積んだり、下ろしたり、忙しく走り回っていました。
父の営む泉亀銘木店では、積載量2tのトラックを使っていました。
父やお店の従業員の方が、肩に銘木を担いで、荷台から、積み下ろしを行なっていました。
2tより重いものは、専門の運送会社が運んできます。4t以上の大型トラックに積まれて
店に横付けされます。
団地内では、様々のトラックを見かけました。
私たち子供が、一番興味を示したのは、三輪トラックでした。
今では、ほどんど見かけなくなりましたが、灰色の独特のフォルムで、銘木を積んで、
我がもの顔で、走るその様は、何故か、かっこよさを感じたものでした。
その後、大学を出ると、何の因果か、カーディーラーに就職し、しかもトラックを扱うことになりました。
私の扱っていたのは、中型、小型と呼ばれるトラックです。
積載量でいうと850kgから4tまでの普通免許で運転できるトラックで銘木団地でもよく使われていた
ものばかりでした。
実はトラックは、何も加工せず、そのまま使う「平ボディ」という販売の仕方もありますが、
ほとんどの場合、二次架装という加工を施します。
これは、お仕事の使い勝手に合わせて、トラックに付属品を付加したりすることで、この加工を
することで、お仕事の効率が変わってきます。またトラックを長く使うことができるようにもなります。
例えば、鋼材など重いものを常に積まれるお仕事の場合は荷台に鉄板を張って荷台を守ります。
またウインチやパワーゲートといわれるものなどを付けて、積み下ろし作業を楽にする加工をします。
銘木店など使うトラックは、荷台に「木の板」を張ります。それは商品である銘木を傷つけないようにする工夫です。
またほとんどのトラックに「鳥居」といわれる三つの角材で組んだものを取り付けます。
そこに銘木を立てかけて積んでも銘木が傷まないようにするためです。
かつては積み下ろしも人が肩に担いで行なっていましたが、今はフォークリフトを使うことが多いみたいですね。
またカーディーラーの現役の頃は、トラックの後ろから見ただけで、メーカーや車種、積載量、架装の種類など
一瞬で分かりましたが、今は、それらも多種多様になっていて、見ても全く分かりません。
【工芸品ショップ泉亀(いずかめ)】ショップサイト
http://www.izukame.com