受託請負の業務システム開発をするためには、お客様の要望を適格に聞き出すことが重要なスキルとなります。また要望をお聞きしたとき、それを制作することが、システム全体としては不都合な方向に向かうことが想定されるときは、できるだけその場で、問題点を指摘し、それでもやるかどうか、お客様の了解を得ながら進行させることが重要です。
これはコミュニケーション力、もっと言えば質問力です。技術的に作れるか、作れないかの話しではありません。システム制作の難易度が高いわけでもありません。要望をきちんと把握して、それによる変更点がもたらすであろう不都合を、お客様にもきちんと確認をいただいていただく。それがないまま、制作し、リリースすると、制作は長引き、バグが増え、トラブルが起きてしまいます。
さらに言えば、そういう不都合を呼ぶ要望は、できるだけ対応しないで、お客様に納得していただくだけの説明力が必要です。システム化するときは、業務を平準化するチャンスで、お客様の要望は、これまでの慣習を引きずっているため、「担当者にしかわからない」、「複雑怪奇なやり方」である場合も多いです。
「これまではそうだったかもしれませんが、これからはこうしませんか。その方がシンプルで、これだけのメリットがあります」という提案力や「これまでのやり方では、担当者としてはいいかもしれませんが、全体としては最適なものにはなりにくいです」というアドバイスは、重要です。そのためには、「業務システムのプロ」として、販売管理や在庫・仕入管理、ひいては財務会計などの業務に精通している必要があります。話し方も重要です。きっちり説明しても、それでもお客様が要望を曲げない、「どうしても譲れない慣習」もあるでしょう。そのときは、上記のとおり、確認を取って、「業務平準化」や「全体最適」に逆行することも了解していただいた上で、制作を進行させます。
システム開発部門のコミュニケーション力が上がるだけで、品質も、生産力も劇的に向上します。さらに販売管理などの業務理解が深く、説明力が高ければ、コンサルタントようなポジションも獲得し、お客様から尊敬されるでしょう。
技術も、新しいものが次々出てきて、勉強していくのはたいへんです。さらに、お客様も、毎回毎回、いろいろなタイプの方がいらっしゃるので、誰とでもスムーズにコミュニケーションをとっていくことは簡単なことではありません。しかし、それが両方できるのがプロのSEです。
サンロフトのシステム開発事業部は、プロのSE集団を目指しています。
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いやー! これぞプロって言う感じですね。
お客様のメリットのために しっかりと情報提供し納得して選んでいただくって言うことですね
実は これって機械作りでも同じことが言えるんです
お客様の真の狙いを理解していれば たとえば製品部材を変えたほうがトータルとしてうまく行く場合もあります。
これを提案できれば お客様が パートナーとして認めてくれると考えています
そういう仕事がしたいじゃないかって・・・・
まだまだ言うとおりの段階から出られずにいるのですが・・・機械も標準化して そのユニットを使えば 速く、しかも確実に作れる・・・・っていう形で
仕事のやり方が変わる・・・そう考えています。
松田さま。
浜ちゃんです。
この姿勢が信頼を得るんですね。
私はビジネスという言葉が
あんまり好きではありません。
古いんですかね・・・
パートナーかな・・・イメージは。
良いとこ取りをさせて頂きます。
ありがとうございます。
>説明力と提案力は、SEにとって欠かせない能力ですね
本当にそう思います。ついつい技術の方ばかりに目がいってしまいますが、説明力や提案力がないと効率が悪くなりますよね。最終的に納期に追われると品質も低下していきますから、顧客満足も低下してしまいますよね。改善していきます。
acbさん、こんにちは。
>いやー! これぞプロって言う感じですね。
いえいえ、お恥ずかしいことですが、「なかなかできない!」って気持ちが強くて、上記のような文章を書いてしまいました。でも技術部門もようやくコミュニケーションの重要性には気づいてくれているみたいで、自ら改善につとめると言ってきてくれているので、変わっていくと思います。お客様から「パートナー」と思っていただけるようがんばります。
自由人浜ちゃん、そうですね。パートナーという言葉がいいですよね。仕事でもそういう風に思っていただきたいです。ありがとうございます。