東京日記
静岡県焼津市、藤枝市、北海道の札幌市にあるIT企業グループの経営者 松田敏孝の日記です。




「しばらくお待ち下さい」といって通された応接室はとても豪華(写真)。フカフカのソファー、高い天井、高そうな絵・・・。「すごいなぁ、なんか圧倒されそう」と思う。これから始まる打ち合わせを前に「自然体でいよう。平常心を保って、スマイル」などと心の中でつぶやいている。

「それではこちらへどうぞ」と言って次に案内された大会議室はやはりとても豪華。ウチの会社のセミナー室の2倍以上はある。やはり天井が高くて、ホワイトボードが大きい。ちょうどその会社の幹部会が開かれていて、そこで自己紹介(会社の紹介)をすることになると聞いていた。で、そのあと別室で担当の方々とホームページ作成のためのヒアリングと。
そしたら先方の課長さんが「そのまま、ここでヒアリングできませんか」という。キターーーーーーーーーーーーッ。聞いてたことと話が違うことはホントによくある。でもここではもう断れない。「いいですよ、じゃ、ここでみなさんとヒアリングですね?」。フト気がつけばホームページ担当の人は外出してしまっていて不在。ひと目、ネットに無縁そうな強面(こわおもて 失礼っ)の営業っぽいおじさんたちがズラッと並んでいる。この状況でのヒアリングは想定外だった。「おいおい、大丈夫か?」心の中でつぶやく。しかしもう矢は放たれている。後戻りはない。ぎくしゃくとヒアリングが始まり、気がつけば司会進行役のN社のHさんも完全にフリーズしていた・・・。

「仕切らなければ」と瞬時に思う。「落ち着け、冷静に、かならずうまくいく」と心の中でつぶやく。表情はスマイル。「え~、現在すでに自社サイトはおもちなんですが、こちらのサイト、ときどきご覧になってる方はどのくらいいらっしゃいますか?」 静寂。手は腕組みされたままだ。これまでの雰囲気からしてこの応答は想定内。「なるほどですねー、自社の社員の方がご覧になってないとすると外部の方は本当にご覧になっていないかもしれませんねー」「もともと今のサイトはどんな目的で作られたのですか?」現行サイトについての話から入るのは全員がイメージしやすいからだ。頭の中に共通のサイトが浮かんでいることになる。この状態がいい。そしてすでにこの頃から自分の頭の中では最終着地点の言葉を探している。

「ホワイトボードをお借りしてもいいですか?」「どうぞ」。このセリフが言えたときには完全にペースをつかんでいた。お客さんからの意見、質問も活発にだされ、情報が集まる。それを総括した言葉にしてホワイトボードに書く。言葉と言葉を矢印でつないだりする。だんだん概要がみえてくる。目指すべき方向性、新サイトに盛り込まれるべき機能。こういったイメージが共有されていく。「いいヒアリングになってきた」。フトみるとおじさんたちの表情に笑顔がみえる。

約1時間のヒアリングが終わる。決して長い時間ではなかったけど、それなりの密度がだせた時間になったと思う。終わった直後に思ったことは「ホワイトボードがあってよかった・・・」だった。



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