以前、安田佳生さんの「採用の超プロが教える できる人 できない人」を読んだとき、「もともと伸びる人間は伸びるけど、伸びない人間は伸びないんだから、教えても無駄だし、伸びる人間を採用することに注力すべし」との示唆を受けた。
「人間は、自分が目指したもの以上のところには到達することはできない。スポーツにしても、プロ野球の選手になりたいと思わずにプロに入ることのできる選手はひとりもいない。この『人生の目標バーの高さ』は、他人がその高さを変えてやることができない。自分で設定したバーの高さは、自分で上げない以上、まわりの誰も高くすることはできないのだ」と。
確かにこれは経験の有無ではなくて、その人が持っている資質だから、スキルを教えることはできてもその人の資質まで変えることはできない と思った。「もともと資質をもった人を採用し、伸ばす」これが正解だと思ったのだ。
ただ一方でなんとなく釈然としない部分もあって、そのときに目にとまったのが齋藤孝さんの「教え力」。最初に書いてあったことは「こんな悩みは、本書で解決します!」ということで、
・教えることが苦手だ
・モチベーションの低い相手をやる気にしたい
・教えたことが本当に伝わったのか、確信が持てない
・自分のような人間が教える立場にいていいのか疑問である
など12の項目が並んでいた。即、読んでみようと思った。
齋藤孝さんが言うには まず
昨今では、人を管理する教育は良くない、自由にやらせて個性を尊重すべきだ、といったことが言われれるが、それは本来教えるべき立場の人間が逃げてしまっているという。「教える」「学ぶ」という状態がうまくいっている関係はもっとも幸せな人間関係で、そこには教えられている側に「伸びている」という充実感がある とのこと。
これ、インパクト強かった。「自由」とか「個性」という言葉は本当に難しい言葉で、安易に使うと「逃げ」や「無責任」になってしまう。これは本当に見落としがちだと思った。そして
相手を上達させるためには「練習させる」ことが重要で、教えることの中心は練習メニューをやらせることにある とのこと。日本では「教室にいる時間を練習と思っているフシがあるけど、中国の武術では、先生と一緒に過ごす時間を「自分が一人で練習するためのヒントをもらう時間だ」と考えている。先生がこういうふうにやるんだと身をもって教える。技をかけてみる。それで「この技を身につけるための基本練習はこうだよ」という練習メニューを与える。いわば生徒はその部分に対して授業料を払う。そして帰ったらそれができるようになるまで練習する。これが「先生に習う」ことなのだと言う。日本では教えられるということに慣れてしまって、一人で練習するという時間に慣れていない。教える方も「徹底的にたたき込む」という強い姿勢がなく、腰が引けてしまっている とのことなのだ。はっきり言って自分にはすごい説得力をもって響いた。
で、以降、魅力的な練習メニューの作り方や与え方、評価の仕方などが細かく説明されているけど、すごく納得のいくものでわかりやすい。
ということで、これからは再度、社員教育に力を入れていこうと思った次第。もちろん「人生の目標バーを高く設定している人」を採用できるように努力する。その上で、社員教育スキルを磨き、人を育てていきたいと思った。
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自分の職場には、ある日突然電話で『自分には無理なので仕事辞めさせてください。』・・・そしてそのまま退職していった新人がいました。そんなことがまかり通ってしまう時代になったことにビックリしたのが数ヶ月前。
『体調悪くて寝直したら午後になってしまい、もう連絡しても無駄だと思い、連絡しませんでした。』と無断欠勤をした新人・・・
『朝の朝礼前には出勤し準備をしていないと!』と入社当時から何度か注意しても朝礼ギリギリもしくは朝礼終了後に出勤する新人・・・
そんな社会人がいるにもビックリしている今日この頃・・・注意している自分が情けなくなります。
仕事の指導以前の問題・・・社会人としての基本の基本を教えないとというか、教えても効かない場合はどうすればいいのか、このような若者がこれからどうなっていくのか、とても不安な今日この頃・・・
それ以前に、職場がこれでは話にならない・・・(-_-メ)
彼らに夢や目標というものはあるのでしょうか。
彼らは白バイ隊への指導を行えるレベルにあります。まさに、お話に出てきた中国武術の師匠のようだ、と思った次第。
私は、鱗がいっぱいあることを再認識して帰ってきました。(目から落ちる鱗のことですよ)
コメント、どうもありがとうございます。
悩める旧新人さん、やはり齋藤孝さんの言葉ですが、「教えることのいちばんの基本は、まず、教える相手のモチベーション(やる気)をかきたてることです」と書いてあります。これが難しいんですよね。
そのためには教える側の人が今からやろうとしていることに恐ろしいほどの憧れをもっていることが大事、とのことでした。多少でも参考になればうれしいです。
osamuさん、HNSってすごく楽しそうですね。学ぶ意欲がある人はますます学んで力をつける。そんな感じですね。
いいなぁ。ぼくもバイクは好きだっただけに。
ますますスキルアップして楽しいバイクライフを!
人は絶対ついて来ません。
教える側の人間が、教えられる側にとって
人間的に魅力がないと、教えられる側の
能力も、モチベーションも引き出せません。
教える側が朝令暮改や気分屋だったら
みなさんはついていきたいと思いますか?
人材を鍛え上げられる会社は、上手い事
そういう人を上に添えています。
がんばれ、社長(ですよね?)さん。
だいぶはしょって書いているので誤解されたとしたら申し訳ありません。本ではもちろん「憧れる力」だけで教えることができると書いているわけではなくて、「テキスト素材力」「自立を促すコメント力」「評価力」など様々なスキルが紹介されています。
その根本的な部分として「憧れる力」をあげておられ、まずは教える側が今からやろうとしていることに恐ろしいほどの憧れをもっていることが大事、とのことでした。
教えるために必要な様々なスキルを知った後は 実践あるのみ。トライ&エラーかもしれませんが、そこは「がんばれ社長」でいくのですよね。
ではでは。コメント、ありがとうございましたー。
同じ本でも捉え方は人それぞれですよね
ますます読みたくなってきました
早速本屋さんに行こうと思います
読めば皆さんのお考えも分かるかも!?
齋藤孝さんの本はとても読みやすいし、具体的な
アドバイスが多いし、おすすめです。
「教え力」や「コーチング」。このへんを強化して
おくとやっぱし、いいっスよね。Y屋書店で売って
たと思ったけどなぁ。ではでは~。
ので、以前から気になってた
「頭のいい人、悪い人の話し方」
を購入
他、CG系の書棚でうろうろ
私的にはB教堂の方が探しやすくていいです
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/tg/listmania/list-browse/-/1TEAB9EA5MQG6/qid=1106726442/sr=5-1/ref=sr_5_2_1/250-1961899-9554618
小生、最近は静岡の戸田書店でも探しますが、めんどーだな、と思う時はこれですよ。
Y屋書店にありませんでした?それはごめんなさい。売れちゃったのかな?ぼくも以前、ほしい本を見つけて、「これ予約」とか思ってさらに他の本をさがしていて、その後「予約した」本のところに戻ったらナイッ!ってことがありましたっけ。そしたらちょうどCLUBYYさんが「こんにちは」って感じで、バッタリ会いまして、思わず「あの本買ったのはCLUBYYさん?」と聞いてしまった。違ったけど。
「頭のいい人、悪い人の話し方」もおもしろそうですよね。また教えて下さい。
実はぼくもB教堂の方が好きです。じゃ、今度はB教堂で偶然、バッタリ会いましょう。ではでは。
osamuさん
ぼくも書籍購入の1/3くらいはアマゾンになっているのかな。ラクですもんね。でもなんとなく書店をブラブラして、「これおもしろそう」って感じで買うのが好きで、そのパターンが捨てきれないのです。書店に行くのは「本を買う」という目的だけじゃなくて「書店に行くこと自体」が目的みたいな感じになっちゃってるのですね。好きなのでした。ではでは。