おかげさまで自分は今、46歳。ガクゼンだよね、これ。「いつそんなに歳をくったんだ!」って言っても事実だからしかたがない。で、こういうタイトルの本にもつい手がのびる。大前研一さんの本はもう何冊目かわからないくらい読んできたけど、びっくりした。はじめてじゃないかな。達観したというか、悟ったというか、「まぁまぁ、そんなにファイティングポーズばかりとっていないで、もっとラクにいこうよ」って感じの本なのだ。これまでの大前さんの本は国の施策を糾弾するにも、ビジネスマンを鼓舞するにも過激すぎるくらいの表現が多くて、それがわかりやすいし、スカッとする感じで大好きだった。この本は違う。うん、達観してる。
ただ主張は相変わらず「大前流」というか、すごく明確でわかりやすい。今回もとても貴重な示唆をいただけたと思っている。
まず「今、日本では世代間の経済的な格差が、急速に拡大している。資産を持った高齢者が、さらに貯め込む一方で、若い人は貯蓄を食いつぶしながら、高齢者への『ミツグ君』になっている」という。「今の60代の平均的な貯蓄額は、2500万円である。彼らはそれを使わずに貯めたまま年金をもらい、さらにその年金の30%くらいを貯蓄に回している」「若い人は保険料率は引き上げられるわ、将来受け取る金額は少なくなるわで、大幅マイナス。これでは世代間格差は拡がるばかりだろう」とのことなのだ。
さらに「投票率というものは、だいたい年齢とリンクしている。65歳の人のうち65%の人が投票に行くが、25歳の人は25%しか投票しない。クレバーな政治家なら、当然65歳に照準を合わせ、65歳が喜ぶ政策を出すだろう。そうすれば選挙に勝てる。25歳に喜ばれたって、75%は投票所に来ないんだもん、そんなヤツらのためにやってられるか、ってなものだろう。だから、若い人たちが貧乏で先行きも暗いのは、本人たちの責任でもあるのだ」と。
ウチの会社の社員は若い。みんな、これでいいのか!投票には行けよな。
で、「勝ち逃げ50代と割りを食う40代の間には深い溝がある」とのこと(社員の皆さん、ご安心下さい。ぼくも皆さんの仲間です (^_^;) )。そういう状況でもきちんと計画を立てて「人生の後半」に備えておけば、いくらでも有意義に、楽しく過ごせるし、決して失望してしまうこともない。そういう希望がもてるようになる本なのです。なにも状況を把握しないまま、ただ不安がったり、文句を言ってもはじまらない。「自分は将来こうしよう」という設計図をもつことが大切なのだ。特に「幸せ関数」という考え方がおもしろくて、「幸せ関数というものがあるとしたら、それは、老後の蓄えの金額に比例して大きくなるものではない」とのこと。「「貯蓄が1億円ある人と10億円ある人の老後の生活の豊かさに、差はないと言っていいだろう。(中略)幸せ関数はどこで最大値をとるのか。2500万円の蓄えと月々夫婦で30万円の年金で、ちょっと贅沢をしながらも悠々と暮らす、僕はこのあたりがピークであるような気がしてならないのだ」。
いや~、含蓄がある。大前さんも歳とったというか、でもそこまで明確に論理的に示唆してもらえるのはすごくありがたい。そういうことがある程度理解できる年齢になっているあたり、自分も歳とったのかな。ま、それはいいけど。
この本を読んだ後、いくつか自分が決めたことは
1 会社として社員の「幸せ関数」が最大になるような定年・退職プランを考える
2 我が家のバランスシートを作ってみる
3 今、作ってある自分のライフプランをもう少し詳細に再制作する
4 生命保険を見直して、リスクヘッジをきちんとやる
5 リタイア後も東京と静岡を往復しながら楽しく活動する生活モデルを考える
そんな感じ。ま、いいと。
ちなみに今日読み始めた本は「よくわかる!ソーシャル・ネットワーキング」。最先端ITビジネスの本です。おもしろいし、おかげさまでブログもSNSも利用しているから十分理解できる。当然まだまだ老け込むつもりはありませんぜ。今年も徹底的に攻めてやる。年末年始は本がたくさん読めてうれしー。
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今年のわたしの目標!?は『夢を常に忘れない』なんです。叶う叶わない別として、いつも心に意識して持ちつづけること・・・もちろん、今までも持っていたけれど、ふと日常に追われていると忘れる瞬間がありすぎて・・・
でも、今年は今この瞬間も“自分の夢”を忘れずにいようと。
あっ、もちろん日々の『5つの幸せ』そして、『念ずれば花開く』精神・・・そして『3S(Sexy・Slim・Smart)』は持ちつづけます。。。
今年もよろしくお願い致します。
幸せ関数、いい言葉だよね。Hさんも幸せ関数が最大になるように設計図を作ろう。これができるとホントいいよ。不安がなくなるっていうか。なんか安心できる。
幸せ関数が最大になる設計図と3Sで、今年もレッツ・ゴーでっせ!