与那国島は、日本で最西端に位置する島で、石垣空港から飛行機で３０分程の場所である。石垣より台湾のほうが近い、国境の島である。日本在来の野生の馬、与那国馬が牧場では放牧されていた。のんびりとした空気が流れて、馬が道路を横切ることもあり、その間は車が待っているような、のどかな島だった。 
石垣の街路樹として、この燃えるような真紅の花があちこちで咲いていた。熱帯・亜熱帯地方で見られる花で、かなりの高木となり、１０センチ程の大きな花が数珠なりについて、見事である。実はエンドウのような形の大きな実が垂れ下がっていた。 
この景色をもう一度見たくて、石垣島へ出かけた。この海の色は太陽の光により、空の色を写して変化する。この日は、とてもよく晴れていたので、このようなエメラルドグリーンの海と白い砂が眩しかった。 
畑の片隅でこの花を見つけた。一輪だけ、一花だけ咲いていた。少し気の早い花だ。朝晩めっきり涼しくなっているし、気が付けば、もうお彼岸が近づいていた。小さな秋を見つけたような気がした。 
朝晩、めっきり涼しくなった。梅雨が長引いた上に、今年の夏は例年より短かったように思う。晴れ渡った秋の空の日が暮れる頃、いわし雲がピンク色に染まり、やがてあたりに夕焼けが広がっていった。 
