赤峰和彦の 『 日本と国際社会の真相 』

すでに生起して戻ることのできない変化、重大な影響力をもつ変化でありながら一般には認識されていない変化について分析します。

【速報】中国経済を直撃する豚コレラ コラム(272)

2018-09-08 00:00:00 | 政治見解




コラム(272): 【速報】中国経済を直撃する豚コレラ



中国では8月初旬から、「アフリカ豚コレラ(ASF)」に感染する豚が急激に増加しています。


300万頭以上が感染している

ASFは人への害はないとされていますが、豚の致死率は極めて高く、感染を止めるには殺処分以外に方法はありません。このため中国政府は感染が確認された地域の市場を閉鎖し、豚の移動を禁止しています。

中国当局は38,000頭を殺処分したとの発表にとどまっていますが、当ブログに寄せられた情報によると、実際は少なくとも300万頭以上が感染していて、殺処分に関わる作業が追い付かず、今後さらに感染の拡大が予想されているようです。

FAO(国連食糧農業機関)は「このままでは、短期間に中国国内はおろか、半径約1000kmの範囲で感染が急拡大する可能性がある」と警告しています。すでに韓国では、旅行者が持ち込んだ加工食品から、ASFのウイルスの遺伝子が検出されたとの情報もあり日本でも注意が必要です。


体制維持をも脅かすASF

中国は世界最大の豚肉生産国であり消費国です。食肉消費全体のおよそ6割を占める豚肉の自給率はほぼ100%で供給過剰気味でしたが、中国政府が対米貿易の報復措置として、飼料となるアメリカ産大豆に高関税を課したため逆に国内の豚肉価格が高騰していました。さらにAFSの流行が追い打ちをかけたため、豚肉価格の上昇に歯止めがかからなくなる恐れがあります。

人々の食生活に直接かかわる豚肉の高騰は、豚肉好きの中国人には大きな痛手となり、日ごろから高まっていた中国政府に対する国民の不満が爆発する引き金になることも十分考えられます。


このニュースはまだそれほど大きく扱われていませんが実はAFSによって中国経済が大打撃を受け、体制崩壊の引き金になる可能性さえある重大問題なのです。




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