兄弟間の確執は、歴史には色々ありますね。頼朝と義経について書いたので、天智天皇と天武天皇についても書いておきます。私はこの2人に愛された額田王に興味をもった時期がありました。
歴史の中でも、授業なんかで教えない裏が好き。小学生の頃、切手を集めていて、その切手に描かれた美しい女性に釘付けになり知った方が額田王。その後、この美しい方がどんな方か知りたくなりました。
しかし、この女性殆どわかりません。高貴な兄弟に愛された歌人で美しい方?くらいしか当時はわかりませんでした。
その後、額田王については天の果て、地の限りという漫画があり、それで読みました。ちゃんと本を読む方が良いとは思いますが、漫画もなかなか良いです。
額田王は和歌が上手くて巫女のような方でした。
不思議とこの漫画にも火と水がでてきます。中大兄皇子、後の天智天皇は火のエネルギーがある方。行動力もある。そして、弟の大海人皇子、後の天武天皇は水のような豊かさのある方とでてきます。
それがあればこそ、この国の和が保たれ、お互いを消そうとすると、国は乱れるとありました。
神様におつかえするからと、額田王は最初は誰とも結ばれないと愛を拒んでいました。しかし、大海人皇子と最初に結ばれるのです。
後に、大海人皇子は、権力をもつ天智天皇に額田王を天智天皇の娘と引き換えに奪われる。この娘が後の持統天皇。天武天皇の正妻。
額田王は、火に焼かれず、水に溺れず己を保ちたいと、揺れます。っていうか、漫画では揺れる美しい女性と描かれていました。
額田王の父方は鏡氏。額田王が幼少期に育った近江は水の霊を祀る家。母方の額田部は、出雲の昔から火を司る家。幼いころから、霊と話し、花や草と話し、夢で神馬(羽のはえた白馬)を賜った逸話も。火と水のエネルギーを共にもつ女性が額田王だったのです。
2人の天皇が愛した額田王は美しく、残る和歌が素晴らしいです。
あかねさす紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る
大海人皇子の
紫草のにほえる妹を憎くあらば、人妻ゆえに吾恋めやも
万葉集のこの恋歌は有名です。兄に愛する人を奪われるも、忘れられない気持ちを詠む。
飛鳥時代に生きる人の愛憎。宝塚でもあかねさす紫の花として上演されたようですね。見たことありませんが。天武天皇の妻、持統天皇の嫉妬心すら想像させます。
昔は、かなり恋愛は多様かつ自由だったようですね。今でも「結婚前」は自由ですが。
飛鳥時代、水と火のエネルギーを持つ美しい女性、額田王。同じ女性に惹かれる兄弟。三角関係。古代の話だし、ドラマになりそうな話ですし、人事だからそれも良いかも。
ただ、興醒めかもだけど、三角関係なんて、現実には、私はもっぱらゴメンを被りたい。一番、巻き込まれたくない関係。
今は、一夫一妻の時代で良かったなと思います。これは、とても大切なルールだと思います。ルールは自分を律することのできる人ばかりの社会ならいらないけれど。
裏切ったり、偲ぶ愛なんかは、ドラマや、古典でみるのでよいかなぁ。笑。
持統天皇は、我が夫の心に別の女性が消えないことに苦しんだかもしれないし、昔、権力者からの愛なら拒むことの出来ない額田王の心の葛藤もあったように思います。
フェミニズム運動とかありますが、女性も男性も1人の大切なひととして自分を大切に、そして自分の周りを大切にして生きる事、運動なんかなくても、神様から同じ分け御魂を持った尊い個として、性別関係なくお互いを尊重し合える時代になればよいですね。昔よりは、随分良くなってると思いますが。
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