前回の続きです。今日は中部を。
中部には、童男が渦巻き(中丹田の象徴)の上に立ち、北斗七星を手にして遊び、その下には童女が糸車を回して機(はた)を織っている図が描かれている。
この2人には牛郎橋星、織女運転と記されており、七夕伝説の牽牛(=彦星)と織女(=織姫星)であることが分かり、織女に織られた布が上に伸びて、督脈を天の「銀河」になぞらえていることを示している。
Wikipediaより
これを読んだとき不思議に思いました。
中部に描かれている3人の中で、上の2者に、織姫、彦星と名付けられています。どちらかというと、下2人かなぁと思いました。
そこで、彦星が北斗七星に結びつく逸話は何かないかなぁと思い、最近北斗七星と北極星が気になっていたので、もう少し調べて見ることにしました。
すると、北斗星君(ほくとせいくん)という名前で呼ばれる神様がいることがわかりました。道教では、北斗七星を神格化していました。
その神様は、「死」を司っており、死んだ人間の生前の行いを調べて、地獄での行き先を決定するという日本の閻魔大王のような役目を持つ神様らしいです。
北斗星君は厳格な性格をしているらしく、人の寿命を記した巻物を持っているとされ、そこに記された数字を増やしてもらえれば寿命が延びるとされているようです。
更に一説によると、その姿は氷のように透き通った衣に身を包む醜い老人とされ、黒仙人と呼称される場合もある(偕成社 星と伝説 より)そうです。
これを読んだ時、北斗星君は、織姫、彦星が怠けたことを怒った天帝みたいだなぁと思いました。中国の七夕伝説では、天帝の娘が織姫です。婿が働かない、娘はそんな婿にゾッコン、だと怒りたくなる、、。
ところで、内経図の牛をひく男性は、私のイメージでは、牛を探し自らを悟る十牛図を思います。暴れ牛→穏やかな牛→と一体になる。仕事を通して、仕事と一体になる、公の幸せに仕事を通して貢献する姿にも見えます。
織姫のおる織物に関しては、にぎたえやあらたえをイメージします。自然(植物)の麻から作るにぎたえ、そして蚕(動物)からつくる糸があらたえ。糸に、植物(静)動物(動)の違い素材の違いがあります。そして、それらを織りなすヒメに象徴されるのは、静動を織りなし和諧する女性のようにも。
男女とも、先ずは誠の心で目の前のことをコツコツやる大切さを思います。
そうしたら、天帝に許され、鵲(カササギ)が橋をかけ、織姫と彦星はあえる。天の川銀河は、2人の陰陽の見えない努力の賜、錦の帯のようでもあります。
ところで、亀が世界を支える神話があるようです。中国神話で人間を創生した女媧(じょか)は天が落ちそうになった際に、巨大な亀の4本の脚でそれを支えたとされています。
また、遥か東方には天の川や世界のあらゆる河川が流れ落ちる底なしの谷があるとされ、そこにある5つの山を支えているのは15匹の亀だという話しもあります。
亀🐢については、北方の守護神は玄武をイメージします。亀蛇(キダ)とも今います。中国の想像上の神獣ですが、北極星や北斗七星の化身であり、妙見菩薩の神使ともされます。妙見菩薩は、像容も一定していないとあり、忿怒形や童子形、他に甲冑を着けた武将形で玄武に乗るものなどがあるとのことです。
亀にのった童子の妙見神がおられ、一番、内経図の童子と近いなと思いました。
日本においては、「中世には、子供は老人と共に神に近い存在であったことは、国文学や歴史岳、民俗学といった分野から指摘されて久しい。」とあり、北斗七星の神が、童子の姿で表されることもあるのかな。中世には多くの童子形の仏像、神像もあったりしますから。
長くなりましたから、また、続きは次回に。👋
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