もう、あきれるというほかありません。
札付きの民主主義破壊者・城内実氏よ、もう二度と政治の表舞台に立とうと考えないでもらいたいです。

例えば、医者の人数。
革命前の医者の人数:約6千人
現在の医者の人数 :約7万人
キューバの人口は1000万人くらいです。だから、人口に対しての医者の人数は世界でもトップ水準です。
5歳未満の乳幼児死亡率(1000人に対して)
革命前:30/1000人
現在 :4.7/1000人
日本では、5歳未満の乳幼児の死亡率は4.1/1000人です。キューバの乳幼児死亡率はアメリカより低いです。
キューバでは、バイオテクノロジーが発達していて、世界でどこも作れないようなワクチンを開発するなど高度先端技術を有しています。先週の火曜日に行なわれた日本キューバ友好協会主催の講演会で在日キューバ大使館の方の話ですが、キューバでは、肺ガンに効くワクチンを開発されたそうです。
キューバの医者は世界貢献にも力を入れています。キューバ政府は医者を貧困に苦しむ開発途上国に、世界中に医者を派遣して医療援助を行なっています。在日キューバ大使館の方はお話しのなかには触れませんでしたが、世界に派遣されているキューバ人の医者は「国境なき医師団」を支える一翼を担っています。
キューバ政府が世界の貧しい国に医者を派遣し援助を行なっているのは、プロレタリア国際主義によります。助けを必要としているところには、どこにでもキューバ人の医者は出かけていくのです。
医療費の問題ですが、キューバでは風邪から心臓移植に至るまで医療費は無料です。お金の心配は要りません。かつて、サッカーの選手だったマラドーナ氏がキューバへヘルスツアーへ行ったというエピソードが残っています。
キューバの医療制度の特徴は、病気にならないようにする予防医学に力を入れていることです。キューバには、医者一人当たり150世帯を担当して地域住民の健康に気を配って健康指導を行なうのです。そのなかで重篤な病人が生じたときには速やかに大きな病院への橋渡しをします。昨年の10月に東京都立墨東病院で脳内出血に罹った妊婦が受け入れを拒否されたあげくに手遅れになり命を落とすという痛ましい事件が起きましたが、キューバではまず考えられないことでしょう。
キューバ革命政府が革命後に最も力を入れたのが福祉や医療の問題です。このことは一貫しています。だからこそ第3世界の貧しい国でありながら高度な医療制度を構築することができているのです。革命政権は、教育に力を入れました。革命後すぐに識字率を高める取り組みをし、革命後10年以内に非識字を克服しました。実は、この経験は現在におけるベネズエラやボリビアでの非識字克服に活かされました。現在のキューバでは大学まで無料です。親が失業したために高校や大学を退学する、あるいは進学断念に青年が追い込まれる、日本とは大違いです。
無料で医療を受けられることや大学まで無料で行かれる状況は、ソヴィエト崩壊直後の最もキューバが苦しい状況に置かれていたときにも維持されました。当時、キューバ政府は人民への医療や教育を保障するために軍事費を55%も削減しました。アメリカの軍事的脅威のあるもとでしたから、苦渋の判断だったに違いありません。かつてフィデル・カストロはソ連崩壊直後に事態の打開をはかるのに「弱者の犠牲を強いるやり方で事態の打開をはかるようなことをしない」と述べたのです。「痛みに耐えて…」と小泉元首相のごとく弱者に犠牲を強いるやり方で事態の打開をはかろうとすることしか能のない自公政治とは大違いです。
もちろん、キューバとて完全な国ではありません。全てが良いわけではありません。物資はアメリカの経済封鎖の影響などで慢性的に不足していますし、植民地時代につくられたモノカルチャ経済の克服も完全とはいえません。こういったことを乗り越えるためにキューバでは食料自給率の向上につとめ国有地の中で遊休地となっているところを農業希望者に貸し与えて農業を推奨しています。世界で食料の値段が上昇しているので食糧自給率の向上は、キューバ経済にとってきわめて重要です。
それにしても、医療や福祉、教育の問題を考えると日本よりはるかに貧しいキューバでできることをなぜ政府はやろうとしないのか、と私はいつも思います。
貧しいながらも、その国なりに最低限の生活をすべての人々に保障して生きることへの不安を取り除こうと勤めている国と比べると、自公政治は本当に異常です。人民の命と健康を守らない政治には、一日も早く退散してもらいたいものです。
日本では毎月毎月給料から結構いい金額の健康保険料が控除されています。それなのに、病院、診療所の窓口では3割負担をさせられ、生活保護基準とのボーダーラインにいる人は、結局医療費が心配で受診を抑制しがちで病気が重症化する、あるいは手遅れになるリスクが高いです。
もし、治療すれば治癒するけど治療しなければ死ぬような病気になったとき、医療費を払うお金がなかったら、身体が動くうちに在日キューバ大使館に駆け込んで助けを求める、というのも生きる知恵かもしれません。なんだか日本版「シッコ」みたいな話ですが(自分が当事者になったら、「しんぶん赤旗」や「レイバーネット日本」「商工新聞」などにエピソードを載せてもらおうかしら)。
すこし、話がそれましたが人々が安心して暮らしていかれる社会をつくるためには、自公政治と戦う必要があります。キューバの医療制度の到達点もかつてバティスタ独裁政権と戦い、独裁政権を打倒して政治の中身を変革してかちとった革命の果実です。
このたび行なわれる総選挙では自公政治に退場の審判を下して、政治変革の第一歩をつくるチャンスです。この辺の部分で大事なのは、日本共産党躍進の元で自公政権が崩壊することです。日本共産党が伸びてこそ政治と社会が変わります。