のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

杖に縋って

2013-03-14 | KA
 外に出ると、暑いくらいでした。半袖半ズボンでも大丈夫なくらいだと思っていると、そんな姿で出勤してくる人が居ました。誰かが、
「今日は、九十度よ。」
 摂氏にすると三十二度です。
 気温が上がり、花粉も増えているのか、今日はくしゃみをたくさんすることになり、鼻がぼわっとするほどでした。目の痒みがそれほどではないのは、助かりました。
 一回目のショー、影絵の後の戦いにアーティストが一人来ませんでした。そのため演技がいつも通りではなく、吹き矢の前に、シェリーが倒れました。私は、立ち尽くしてしまいました。舞台袖に入って急いでシェリーのところへ行くと、彼女はいつものようにそこにいました。
「大丈夫?」
「ええ、一人目の人が来なかったから…。」
 私が問いたい意味が分かっていないような感じの返事。
「それは、分かっているけれど、大丈夫なの?」
 そこに、彼女と戦ったアーティストも来て、
「ちゃんと当たる前で止めているから、怪我はしないよ。」
 笑っていました。みなさん上手で驚きます。
 今日のお客様は、たくさん拍手を送って下さいました。お辞儀をして舞台が下がり始める頃にはたくさん方がお立ちになって下さいました。そして、最前列にいらした年配の方が、杖に体重をいっぱい掛けて、一生懸命立ち上がって下さる姿が見えました。私の目には涙が溜まり、しばらく人と話せませんでした。
 送風機の音が気になりませんでした。報告をすると、昨日は予定より早くから回してしまったそうです。幕も上手く閉まっているようで、良かったです。
 最近のふくらはぎの調子は良く、いつでも走り出せそうでしたが、そういう時に使い始め、痛みが再発していたので、慎重に使いながら完治を待っていました。今日は、平らなところは普通通りに走れるぐらいでしたし、ストレッチをしても違和感がないほどでした。しかしながら、痛みの再発は絶対に避けたいので、それでも慎重に使っていました。ところが、二回目のショーで踊っている時に、また痛めてしまいました。小さな痛みでしたが、落ち込みました。それに加えて、さらに落ち込ませることがありました。