のんのん太陽の下で

初めての一人暮らしが「住民がいるんだ・・・」と思ったラスベガス。
初めての会社勤めが「夢を売る」ショービジネス。

更衣室Dの祝杯

2009-05-08 | KA
 本番二日目は身体の調子の良いことが多いのですが、今日の調子の良さはいつもに増して。あまりにも元気なので、少し他の日に分けられたらいいのに、と思ったほどです。でも、その日に出来ることを精一杯にすることが私のすべきことなので、使える元気は全部使うようにしました。一回目で元気を相当使ったことが二回目に分かりました。明日はどんな身体になっているのでしょう。
 今日は大きな出来事があり、同じ更衣室の仲間と祝杯をあげました。みなが胸を撫で下ろし、心から笑っているのが良く分かりました。その笑顔を見てのことなのでしょう、どうしたのかいろいろな人がみなに尋ねたようです。でも、まだ他の人には話せないのです。それもまた、みなを楽しくさせているようでした。帰りがけ、相当苦労したエリカが「本当に大変なことだったけれど、このことで更衣室のみんなが一つになれた気がするの。それを思えばこの事も有り難いと思えるわ。」と。さすがエリカです。
 休暇はやはり二か所に行こうかと思っていると、航空券の値段が変わっていました。そのうちに、友人から連絡があり、「秋にゆっくり来たらいいじゃない。」と言ってくれたので、ようやく行き先を決めました。そして、無事に航空券の手配が完了しました。これで、休暇前あと一日のショーも、落ち着いて臨めます。

チガイマス

2009-05-07 | KA
 来週からの休暇の行き先をようやく決め、航空券を探していたところに電話。また、考え直さなければならなくなりました。両方とも行くことができればいいのですが、アメリカは広いですから…。
 
 一回目のショー、ケイジを開けようとするといつもと様子が違います。そしてケイジから出てきた双子の男の子役のシェリーが、フルートを私に渡す時に、「チガイマス。」とささやいてくれました。すぐに、ケイジを間違ってセットしてあることを伝えようとしているのだろうと推測できました。フルートを一本置く時に確認すると、やはりいつもと違うケイジであることが分かりました。ケイジが違うとフルートをケイジの上に置くことができません。フルートをケイジに立てかけて踊り始めました。そうすると今度はケイジを揺らすことはできません。細かいことですが、少しずつ影響があり、その度に何かを変えていかなくてはなりませんでした。
 それが素晴らしく上手く行ったとも思いませんし、とても変であったとも思いませんが、最後のお辞儀で、最前列のお客様がショーに満足しなかったことを示したいかのように座っているのが見えると、その方々がアジア系の方であったこともあり、少し気になりました。
 二回目のショーは、影絵で出ていくと拍手が聞こえました。今日は友達が来る予定にはなっていなかったと思います。「あ、もしかして、砂が落ちることに感動したのかしら。」と思いました。そしてまた、最後のお辞儀で前に出ると、影絵で拍手が聞こえたほうから声が聞こえました。そちらを見ると、私の方を見ながら拍手をしたり、指を差したり。それ程遠くはないので、アジア系の方ではないことだけは確認できました。
 どういう方々なのかなと考えながら階段を上がり、カツラを外して着替えると、更衣室を出ました。ふと、楽屋口の方を見ると友達が来ているのが分かりました。「ああ、あれは彼らだったのか。」急いでそこまで出て行き、会う事が出来ました。そして、すぐにマリレンの結婚式のために来ていることが分かりました。それにしても、昨日ではなくて良かったです。
 エネルギッシュな彼らに圧倒されそうになりましたが、久しぶりに再会して、元気を頂きました。

 旅の行き先はまだ決められません。ショーの途中にクレベーフが「僕はね、サンディエゴに行くの。動物園!!!生まれてから一度も行ったことがないんだ。」と嬉しそうにしていました。長い休みだからと気張らずに、私もゆっくりすることを考えてみたらいいのかもしれません。

小さな旅案内

2009-05-06 | KA
「ボーナスが出たので4階に取りに来て下さい。あ、ニコルが一番です。」
 私はお化粧の最中でしたし、5時から6時半の間で良いという事でしたし、取りに行き、そこで頂けるのはお知らせだけなので、のんびりとしていました。そして彼女が更衣室へ戻って来たので尋ねると、
「『ボーナス』と言う単語が出た時点で走り始めていたのよ。放送が終わった時にはもう4階にいたわ。」
 と。どこでエネルギーを使うかは、本当に人それぞれです。そのうちに、
「ボーナスの最終のお知らせです。すぐに取りに行って下さい。」
 と、まだ6時前なのに。
 今年もボーナスを頂けるのは嬉しいことです。昨年の仕事を評価して頂き、100%より少し多く頂くことが出来ました。日本のように何十万も頂けるものではありませんが、それでもやはり嬉しいことです。
 この情勢でボーナスも頂けたことですし、本当は自分の旅のことを考えなければならないのですが、今日しなければもう時間がないと思い、来週日本へ行く友達に小さな旅案内を作りました。彼らの滞在中に丁度三社祭があるので、それを中心に、簡単な路線図に少し絵を入れて、一回目のショーの間に二時間ほどで完成させました。時間があったらもっと工夫が出来たのでしょうが、今の私に出来るのはここまで。でも、旅のお手伝いが今日も少しでき、とても嬉しくなりました。どうぞ素敵な旅となりますように。

何でもないこと

2009-05-05 | KA
 気になるところがあり、直そうとしていました。それは些細なことで、すぐに出来ることとは分かっていましたが、しばらく練習で慣らしてから本番で行うつもりでいました。
 ところが本番になると、身体が反応しました。しかし、脳からは「いつもと違う事をするのでは。」という中途半端な命令しか行かなかったようで、やりたいこととは全く反対の動きになってしまいました。
 それならと、二回目のショーでは行ってみようと思いましたが、また上手く動けませんでした。何でもないことなのに、それが出来ない怖さと面白さ。しばらくは、この何でもないことの変更に、緊張をし続けることでしょう。

レッドロックミニツアー

2009-05-04 | ラスベガス
 都合が付いたので、訪問してくれたトワラーと彼女のお母様とレッドロックへ行くことにしました。季節が良くなったので、行きたい行きたいと思いながら、何となく忙しくしてしまっていましたが、時間は作れば出来るのです。今日は早起きをして出掛けました。
 まずはいつものようにスーパーに寄りました。特にお母様は興味があるようでした。私も外国へ行ってスーパーに立ち寄るのは大好きなので、ゆっくりとして頂きました。
 そして、レッドロックへ。出掛ける頃は曇り空でしたが、レッドロックへ着くと晴れました。青い空と赤い岩をご覧頂けるのは嬉しいことです。5月のレッドロックは花がたくさん咲いていました。お二人ともスニーカーは持ってきていないという事でしたが、少し登って頂き、岩の上で朝食をとりました。そしてのんびりと。途中で子犬が訪ねてきました。犬も嬉しそうでした。
 その後、ゾウの岩へ行き写真を撮り、先へ進んでレッドロックを見渡すと、ここを後にしました。折角なので、デザートを食べに少し寄り道をして、アメリカらしい大きな甘いケーキを外のテーブルで頂きながら、気持ちの良い今の季節も楽しみました。
 今日は用事があったので、それ以上はお付き合いできませんでしたが、お二人のお蔭で、私もしばらくの時間のんびりとすることが出来ました。
 ふと、昔ツアーコンダクターになりたいと思っていたことを思い出しました。世界大会に付き添って下さった方に影響されてだったと思います。そこまでの仕事はできませんが、少しでも旅のお手伝いが出来るのは、夢が少し叶っているような気がしました。

気合

2009-05-03 | 日記
 アイスホッケーの優勝決定戦シリーズが始まり、観に行きました。この試合で負けると後がないということで、その気合たるや。私は思わず笑ってしまいました。笑っていられるのは、応援していたチームが勝っていたこともあります。しかし、第2ラウンドからはだんだんと体力がなくなっていくのが分かり、点数も何度も追いつかれそうになって、いつの間にかこちらも真剣に、気合を入れて観ることになりました。終わると本当に疲れていて、しばらく席を立てないほどでした。
 夜はブルーマンを観に行きました。彼らを見ていると、小さな動きやタイミングがどれだけのことを伝えるが分かります。前回同様、食べ物のことはどうしても受け入れられませんでしたが、全体には楽しいショーでした。劇場を出るとブルーマンの3名ばかりでなく、ミュージシャン達も観客を出迎えていて、最後の最後まで観客を大事にショーを創っていました。

動揺腕を震わす

2009-05-02 | メディア
 今日はお客様をお迎えしているのがいい緊張となり、気持ち良く準備をしていました。ところが影絵が終わった後に舞台裏へ戻ると、衝撃的な話を聞かされ、動揺に一転。フルートを持ち、トレーニングルームへ上がると、それは腕を震わしているのが分かりました。
 状態はあまり良くないまま舞台へ出ていくことになり、フルートを回し始めると、ハッとするところがいくつもありました。でも、ご覧頂いている方々が力を送って下さっているのが良く分かり、お蔭でなんとか切り抜けられました。そして、空港でお会いしたトワラーの嬉しそうな笑顔を思い出すと、心が安らいでいくようでした。
 二回目は、そのトワラーのご家族4人がいらして下さいました。二回目までには、動揺をいい緊張に戻すことができ、さらに、みなさんが温かく見守って下さったのでしょう、とても気持ち良く舞う事が出来ました。
 終わってからお会いすると、みなさんとても喜んで下さって、無事に終わったことに感謝致しました。


 先日掲載して頂いた雑誌『Las Vegas Weekly』のウェブサイトを教えて頂きました。
 http://www.lasvegasweekly.com/news/2009/apr/30/noriko-takahashi/

体力、ニコニコ、我慢強さ

2009-05-01 | KA
 ジャイロキネシスをしたので身体の動きは良いのですが、その身体を動かす活力が不足している感じです。こういう日は頑張って動かさなくてなりません。でも、一番身体を動かしたい時間にミーティングがあり、それが30分も続いてしまいました。あとは、ショーを行っている時間にどれだけ身体を動かしていけるか。
 いつも走りまわっている舞台裏をそれ以上に走り回っていると、ちょっとおかしくなって笑ってしまいました。こういう作業をしていると、体力があって本当に良かったと思います。体力がなければ疲れた身体がそこにあるだけとなってしまいます。笑いながら、変わりゆく身体を感じるのを楽しみ、動きの良い身体を動かす活力を生み出せました。
 嬉しくてニコニコしているとクレベーフが
「ノリコはいつもニコニコしているけれど、朝ごはんは何を食べているの。」
 と。その後に会うと、また
「ノリコがしょんぼりしているところを見たことがないよ。僕はそれは食べ物のせいだと思う。食べているものを書き出して教えてよ。そしたら僕もいつもニコニコになるからさ。」
 と。私は、
「いつもいつもニコニコしているとは思わないけれど、食べ物に注目してくれてありがとう。私は友達に、『クレベーフはあんなにいい身体をしているけれど、何を食べているの。』とよく聞かれるけれど、『マクドナルドのもの。』と言うのがちょっと恥ずかしいもの。」
 と言いました。彼はまだ若いので、何を食べてもあの動きが今は成り立つのかもしれませんが、私は彼の素敵な演技をこれからも見続けたいので、是非いろいろと考えてもらいたいものです。
 最近とても気になっていたことがあり、でもそれは日本人だから気になるのかしら、と思って口に出さないことがありました。しかし、そのことをアメリカ人に指摘されました。そしてまた、自由と言う事について考えました。私は校則のない高校へ通い、その自由を守るために個々が責任を持って行動をしました。羽目を外すから規則が出来るのです。様々な国籍の人が集まるこの職場では、自分の中の常識は他人の常識にはならないこともあります。いろいろなことを受け入れなくてはならないことがあります。それを承知の上でも、“世界的に有名な”としばしば言われるこの集団、残念なことに高校よりもひどいと思う事があります。規則で縛られたつまらない職場にならないように、個々が良く考えて行動しなくてはなりません。
 ミーティングが終わり退室する際、「あなたの我慢強さを私達は学ばないといけないわね。」と言われました。私は我慢強過ぎて、爆発した時はどうしようもなくなることが欠点です。いろいろとバランス良く生きていけるようにしたいものです。
 この二日間、同じ更衣室の問題の彼女が休みで、みんな本当に嬉しそうでした。私は直接的な攻撃を受けていないので、あとの細かいことは「こういう人もいるんだ。」と我慢できます。でも毎日のように直接の被害がある人々は耐えられない状態にまでなっているようです。気持ち良くショーが出来るように、早く良い環境が整うことを望みます。