陽だまりのねごと

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夏の力道山  夏石 鈴子著

2008-02-27 22:31:16 | 
夏の力道山
夏石 鈴子
筑摩書房

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夏石鈴子さんの本との最初の出会いは
↓4年くらい前
バイブを買いに (角川文庫)
夏石 鈴子
角川書店

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『とってもやさしい女性の本だから読んでみて』
とメールをもらって図書館にあれば読んでみようと
検索したらずっとずっと奥の書庫に1冊ヒットした。
図書館員さんが探しだしてくれて、手渡されたら
なんと衝撃の表紙で思わず顔が赤らんだ。
リトルモアのハードカバー。
表紙のどぎつさに奥の奥に仕舞われていたのかもと疑った。
ところが読んでみると
ほんと友達のおすすめとおり、中身はとじんわりとあたたかい。
作者はほんとうにやさしい心根の人だろうとすっかりファンになった。

あれから読者も彼女のファンも増えたのか
最近は文庫本も出て本屋に平積みになっている。
すっかりメジャーになった感じでうれしい。

彼女の本は出版されている数が少ないから新刊を待っていた。
男と女の出会いから『家内安全』と家庭を営む話へと発展し
こんどは子供も居て
相変わらず働かない夫持ちで
今回は働く主婦のものすごくハードな生活が描かれていた。
実際に夫君は映画監督でひょっとすると売れない頃は
小説どおりの私生活ではないのかと想像する。

子育てと家事と仕事ともうフル回転で、
なんだか完全怒りモード鼻息を感じる書きっぷり。
でも家族を大事に大事に思っている感じがしっかり伝わってくる。
動きやすいスパッツを力動山のタイツに見立てての題名なのか?
女力道山となって我が身は構う暇もない働く主婦。
私も通った。うんうんとうなずく主婦は多いだろう

所帯じみてより身近になっても
相変わらず働かない夫を愛している女神目線は
バイブを買いにから変化はない。

反抗期の子供、倦怠期の夫婦、子供の独立、老夫婦の二人生活…
『夏の力道山』から先どう家庭に変化が起こるのか興味がある。

これからのアイシテルはどいった形になるのかな?
楽しみ、楽しみ