陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

パンパアカパーン~♪早くも退職願

2008-02-29 22:26:31 | Weblog
前任から受け継いだ仕事にはヤバイものが交じっていた。

介護保険は改正、改正また改正で
この前まで良かったのにどんどん利用できない事が増えてきている。
家族が同一敷地内に住んでいても同居家族とみなされ
家事援助は使えなくなって3年くらい経つ。
未だにその家事援助を堂々とプランに入れたり、
もしくは隠し玉にして利用継続させていた。
ひどいのは明らかに通達の後に新たに始めている。

役所の目はどんどん厳しさを増している。
私は利用者に納得してもらって介護保険での
家事援助を止めてもらうイヤな役目を負うしかないと
少し慣れた今月から行動を開始した。

同事業所のヘルパーが結託していないと出来ない相談で
いわば会社ぐるみでこの不正を行っていた事になる。
私がバシバシ切って歩くのが
このヘルパー主任は気にいらないらしく
少々の誇張を混ぜて経営者にご注進。
確かにケアマネ交代と怒られた方が1件あるが、
概ねやむなしと理解して下さる。

経営者はどんどん利用が減って困ると言ったが減ってはいない。
この人は人が良いのでヘルパー主任の言うことを真に受けている。
今日明日入った人間の言う事より
創設以来の人間の言うことを信じて当たり前かも。

1件ほど、今現在、家事をしてもらえないのならヘルパーを断ると
言っている利用者は確かにあり、
日曜にその家族を訪ねて事情を説明する予定になっている。
経営者から利用を断られるような対応はするなと釘をさされた。
かなり誤解されている感じを受けたけれど
私は弁解めいたことやヘルパー主任の誇張を訂正しなかった。
会社の儲け以外にこの人の頭にはないし、
介護保険も福祉も勉強する気も知ろうとする気もない人なのだ。

 『できないものは出来ません。』

 『会社の体質に合いませんね?』

そう問うたら、
経営者の首が縦に振られたので決心がついた。
また退職届を書くのじゃ
このようなモノに慣れてきてはイカンかも。
次は3月末日と1ヶ月後を期限にしておこう。
前回2ヶ月先を設定してくたびれた。

多くの内部告発は止めておくけど
私の方からも
『体質が合わない』とここんとこずっと感じていた。

いや~良い経験をさせてもらいました。
介護産業は中に入ってみないとわかりませぬなぁ~
3ヶ月と10日で退職とは今までで最短だわ。



どいつもこいつも人としてどうなの!

2008-02-29 06:43:21 | Weblog
生活保護の人を始めて受け持った。
介護保険を使った利用料は生活保護費から支払われるから
いちいち微細な利用変更も月間プランを作り変えては
役所に持参しなければいけない。

一応、窓口でどうしてプランが変わったか説明して担当に手渡すけど
「はぁ~ひぃ~ふぅ~」
の返答に
「おい、コラッちゃんと聞いているのか!」
といつも思う。

生活保護は不正受給だの認定却下で死んだ人など話題にことかかない。
役所の生活保護保護係はたまたま庁内の人事異動で当たった人であって
どうも福祉の人ではない匂いがする。

その利用者さんが入院だ手術だという騒ぎになり
独居で家族が居るには居るが連絡先が分からない。
前任は書類不備の人だから、保護課になにか情報があるか電話をした。
今、私は病院に詰めててケイタイ利用が不自由だから
出来たら家族に連絡を取って欲しいと言う下心もあった。

『今、担当は研修で居りません。』
しばらく検討の時間を下さいとのことで、
病院のふきさらし玄関でケイタイを持って待たされて
『係長がそちらに参ります。』

待つことしばし。
でっかい押し出しの強そうなおっさんがやって来た。

家族の承認なしに手術はできない。
手術しないのなら連れ帰れ。入院はさせない。通院治療に切り替えると
医師は言う。
大腿骨骨折で動く事ができない人を連れ帰っても独居でどうしようもない。

押し出しの強そうなおっさんはすぐ医師と掛け合ってくれるのかと
思ったら、待合室の椅子に並んで腰かけて私に相談。

『家族の承認がなのに手術はマズイですよね。』

おうおう役所的返答。
それが分かってるから困ってるんでしょ。

『家族と連絡が取れるまで数日、何か良い手はありませんか?』
『ショートステイってのもありますが…』
『そう、そうましょう!介護保険枠を超えませんよね?』

ちょっと事務所に帰ってそこらあたりを手配して来いと係長が言う。
おいおいあのまま本人をストレッチャーで待たすのかい?
第一、骨折したままの人を受け入れてくれる施設があるとも思えない。
荷物じゃないつうの!
たくっ!
保護費内で世話がまかなえるかどうかしか係長の頭にはないらしい。

長時間待たせている本人が心配になって、
係長は無視して
診察室となりのストレッチャーが入った処置室へつかつか入った。
痛い本人の唇が乾いている。何か早く飲み物をあげたい。
ベッドに寝かせてあげたい。
医師から人工骨頭施術と言う折れた腿の骨んとこへ金具を入れるんだよって
説明は本人にはない。
医師がそのあたり分かるように説明して欲しいが
次の患者にかかってカーテン仕切りの向こうの診察スペースに居る。

やや難聴の本人に分かるようにでかい声で
私が聞いた医師からの説明を本人に伝えた。
『手術はイヤだけど、このまま帰っても困るわ。手術してもらおうかね。』

大きな声で向こうに見えるナースに
『聞こえました?ご本人の意思で手術を受けるそうです。』
『先生に伝えて下さい。入院お願いします。』

結局、誰も彼も責任が取れないことは判断を下したくないだけ。
家族に連絡が取れるまで数日など言う役所はほっといて
家に家族への連絡先が書いてあると言う本人の言葉を信じることにした。
ヘルパー同行で入院の荷物を取りにいった時に家を探させてもらう承諾も得た。

もう一度、待たされて診察室へ。
『入院は術後2週間』と医師が私をにらんだ。
『どうして一人で置いとくの?』
それぞれ都合があって暮らしている。私が独居させているわけではないわ。
高齢者には介護人が必須で社会的入院は絶対させないと
自分の見解以外聞く耳なしのこう言った石頭医師が時に居る。
見れば医師も高齢者の部類に入る年齢。
退院に向けてはまた難関が待っていそう。

入院は決まった。私から家族へ連絡を取る。
と、決まったら保護係長はそくさと退散した。
あいつ何しにきたの?

生活保護は家族のあるなしや経済的支援の有無を調べあげてから
受給を認めるんじゃなかったかしらん?
家族のことが分かるまでに数日ってどういうこと?
役所こそ戸籍も調べられる。調べる気ならすぐでしょう?

家主ゴメンの家探しでいくつかのナンバーを控えて、
ジャカスカかけまくったら、みんな留守電。
やがて留守電を聞いた息子からかかってきた。
『着信に気がつかなくてすみません。』
今すぐ行けないとひたすら謝っておろおろされている。
県外だもの、仕事もある人が飛んでは来れない。
『病院に居られるんだから安心して。
病院が書類を書いて欲しいと言っているからなるべく早めに行って下さい。』

はじめて血の通った人らしい人と話した思いがした。
最後にちゃんと『ありがとう』と言ってもらえた。
お礼が聞きたくて奔走したわけじゃないけど、疲れが飛んだ。